札幌駅前に北海道の広大な草原が?! 珍しい屋上庭園そらのガーデン

【札幌市】 ビルばかりが建つJR札幌駅前に『北海道の広大な草原』があるなんて驚くかもしれない。もちろん、駅前で見回してもそんな広大な草原地帯はないが、それをイメージして造られた庭園があるのをご存じだろうか。

場所は、札幌駅前にあるエスタ。10階にレストラン街、その上の11階にプラニスホールがあるが、その一角に「そらのガーデン」と呼ばれる屋上庭園はある。エレベーターを使って一気に屋上まで駆け上がると、そこには開放的な庭園が広がっているのだ。札幌の街中にこんなに美しい癒しガーデンがあったなんて!とびっくりするかもしれない。

▼入口から見るそらのガーデン

同庭園がオープンしたのは、2011年9月23日のこと。隣接するJRタワー・プラニスホールの修景として、屋上を緑と憩いのある魅力的な空間にしたいとの想い、そして環境保全の一環として、屋上を有効活用し誕生した。それまで寒冷地である北海道には本格的な屋上庭園は前例がなく、ここが道内初の試みとなった。また、国内では珍しいグラスガーデンでもある。

庭園を監修したのは、上野ファーム(旭川市)や風のガーデン(富良野市)で知られる上野砂由紀さん。北海道の広大な草原をイメージして造られた面積約1300m2の屋上庭園には、草原はもとより、北海道らしい草花約90種類を植栽。例えば、春になればチューリップ、スイセン、ムスカリなどが花を咲かせる。


入口付近はウッドデッキ。それに続くのはグラス類をおおらかに植栽した大草原が続く。ここには、札幌の彫刻家・國松明日香氏の彫刻作品「テルミヌスの風」がありアクセントとなっている。

ガーデン中央部には芝の感触を楽しめる芝生広場。JRタワー側の一列には、草原を立体的に立ち上げたというボーダーガーデン、奥の壁面にはツタ等による壁面緑化を施している。各所に枕木ステップや休憩デッキ、チェアを配置し、ゆっくり散歩できるように工夫されている。


入場は無料。都会の喧騒の中で疲れ切った時は、エスタの屋上に上って、ゆっくりするのもいいかもしれない。

そらのガーデン
所在地:札幌市中央区北5条西2丁目エスタ屋上
開園時間:GWから11月3日まで、冬季閉園、期間中無休、春・秋は10:00~18:00、6~8月は20:00まで
TEL:011-213-2776、札幌駅総合開発株式会社011-209-5075