白老駅周辺が大きく様変わり!ポロトミンタㇻ新設や循環バス運行開始も

ウポポイ(民族共生象徴空間)が白老町に開業するに先立って、JR室蘭本線白老駅周辺では大きく再整備が行われてきました。白老駅前広場の整備、南北をつなぐ自由通路の新設、そして白老駅北側には観光インフォメーションセンターなどが入る白老駅北観光商業ゾーン「ポロトミンタㇻ」がオープンしました。

ウポポイへのアクセスに欠かせないJR白老駅と、その周辺の大きく様変わりした様子をご紹介します。

ウポポイ(民族共生象徴空間)が白老町にオープン!その全貌を紹介します

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道路も鉄道もアクセスが快適に

国道36号4車線化

ウポポイ開業に合わせて、アクセス面でも向上が見られました。国道36号は苫小牧市樽前と白老町社台の間約4.8kmが2車線でしたが、2020年3月26日までに4車線への拡幅工事が完了し供用開始しました。

また、ウポポイの前にある道道白老大滝線の一部、小沼線通り踏切も、同年3月まで道路と踏切の拡幅工事を行いました。

JR白老駅に特急が停車拡大

JR北海道は、ウポポイ開業に合わせた2020年3月14日のダイヤ改正で、特急「北斗」を白老駅に初めて停車させることを決定しました。ウポポイ営業時間に合わせて、特急「北斗」(函館―札幌間)24本のうち19本を白老駅に停車させています。これにより、特急「すずらん」(室蘭―札幌間)12本と合わせて31本の特急が停車することになりました。

また、特急「北斗」「すずらん」は白老駅到着前に車内放送で、ウポポイの最寄り駅であることをアイヌ語でもお知らせしています。

白老駅周辺整備

白老駅舎そのものは内外壁のリフレッシュを行ったほか、駅のバリアフリー化を実施。乗り換え跨線橋や改札内エレベーターを新設しました。

既存の人道橋(苫小牧方向)に代わるものとして延長60m・幅3mのエレベーター付き連絡通路(登別方向)が新設され、南北の行き来が快適になりました。駅前広場は拡張整備され、バスレーンにキャノピー(上屋)が新設されました。

白老町が交流促進バスを運行開始

白老町は、ウポポイ開業に合わせて町民と観光客を対象とした交流促進バスを1日26便運行。JR白老駅を起点に、ウポポイ、ポロトミンタㇻ(白老駅北観光インフォメーションセンター)、白老町役場、仙台藩白老元陣屋資料館などを経由します。

JR白老駅からウポポイへ向かうのであれば、1日20便運転の市街地循環便がおすすめ。このほかウポポイ発着で仙台藩白老元陣屋資料館などを巡回する社台・市街地便は1日6便運転されています。1乗車料金は高校生以上100円、小中学生50円。月曜日(祝日または休日の場合は翌日以降)および年末年始を除く毎日運行となっています。

道南バスが登別温泉発着のバスを運行開始

道南バスは、ウポポイ開業に合わせて登別温泉や札幌とを結ぶ路線バスの運行を開始。登別温泉―(高速道)―ウポポイは登別温泉発が2本、登別温泉行が1本運行しています。従来の札幌―登別温泉の高速バス、および新千歳空港―登別温泉の高速バスは1往復でウポポイに停車拡大します。

白老駅北観光商業ゾーン「ポロトミンタㇻ」誕生

白老駅北観光商業ゾーン(約1.5ヘクタール)は、JR白老駅北側とウポポイのちょうど中間に位置します。かつてはSLポロト号が置かれていたくらいで特に何もない場所でしたが、ここに白老町が整備したのが「ポロトミンタㇻ」(床面積約400m2)というわけです。

2020年4月1日にオープンした「ポロトミンタㇻ」は、一般社団法人白老観光協会が管理運営を行っており、白老町の新たな観光拠点として期待されています。この愛称は町民投票により決定したもので、アイヌ語「ポロトの広場」という意味合いがあります。

アイヌ文様グッズや白老産グルメも

エントランスには愛泉園の缶バッチやマグネットのガチャが置かれています。

エントランスホールに入ると、観光情報が入手できるほか手荷物一時預かりも対応してくれるインフォメーションカウンター、約30席の休憩所(イートインスペース)、奥には多目的ルーム、24時間利用可能なトイレがあります。

ここの魅力の一つは、グルメでしょう。キッチンスペースでは、のぼりべつ酪農館の濃厚ミルクソフト、地域おこし協力隊が開発した鹿肉を使ったユㇰ饅(父親は斜里町ウトロでチェプ饅を製造販売)は注目商品。ほかにも、具にぎり、北海道ミルククリームパンとビターショコラパン、北海道産純生クリームオムレット、まろやかコーヒーを提供しています。

また、物販スペースでは、アイヌ文様の各種グッズ、Tシャツや傘、木彫り、刺繍品、ムックリ(アイヌの口琴)、陶器など工芸品を中心に販売。虎杖浜たらこや白老牛ハンバーグなど地元白老産の食品も購入できます。

10月上旬まで「しらおいポロトミンタㇻフェスティバル2020」

ウポポイ開業に合わせて、ここ「ポロトミンタㇻ」を会場に「しらおいポロトミンタㇻフェスティバル2020」が開催されています。7月12日から10月上旬までの毎週土日祝日に開催予定。ちなみに開業日の7月12日は、オハウの無料提供、若草本舗の餅や団子の直売、いぶりウポポイウェルカムキャンペーンPRが行われました。

SLポロト号

なお、ポロト湖畔での静態展示を経て2008年3月31日以来白老駅北口に設置されてきた蒸気機関車(SLポロト号:D51 333号機)は、1939年(昭和14年)12月17日、日本車輌製造株式会社製で、全長19.73m、高さ3.98m、幅3m、重量125.77t。室蘭本線や函館本線、江差線、松前線、夕張線、万字線、幌内線などで運転の経験を持ち、地球約66周相当を走行した後、1975年(昭和50年)11月5日に廃車となりました。

【映像】動画で見るポロトミンタㇻ

JR白老駅からウポポイまでは、徒歩圏内。10分もあれば到着できます。「ポロトミンタㇻ」に立ち寄ってウポポイを楽しむというのはいかがでしょうか。

ポロトミンタㇻ(白老駅北観光インフォメーションセンター)

所在地:白老町若草町1-1-21
電話:0144-82-2216
営業時間:8時~18時
駐車場:80台