北洋銀行のこの街紹介!札幌市電ループ化から半年!街はどう変わった!?

2015年12月20日に西4丁目停留場とすすきの停留場が繋がり、札幌市電がループ化(環状化)されました。その際、西4丁目停留場とすすきの停留場の間に狸小路停留場も新設されました。

繋がった区間は400m。距離で言うとたったの400mですが、札幌の街の中心が繋がったことで街が変わる……と言われていました。果たして街はどう変わったのでしょうか?

メリット・デメリット双方の意見

新たに新設された狸小路停留場。西4丁目停留場からすすきの停留場までは、今までの道路の中央に停車場を設けているセンターリザベーション方式から、道路の両サイドの1車線を市電が走り、歩道に停留場を設けるサイドリザベーション方式に変わりました。なので、狸小路停留場は歩道から乗り降りができるようになったのです。これまで市電を利用していた人に聞いてみると「これまで乗るときも降りるときも道路を横断しなくちゃいけなかったから、何度か危険な目にあったことがあります。歩道側に停留場ができるのは便利だね」と言われる方が大半を占めていました。

さらに、狸小路停留場を利用されている方に話を聞いてみると、「今まで遠回りをしていたところが近くなった」「利用者が増えた」「地下街に入りやすくなった」「狸小路商店街に旅行者以外の人が増えた気がする」「街並みが変わっていい感じ」などというメリットを感じている意見が多く聞かれました。

反対にデメリットを感じている意見は「行き先表示が内回り、外回りになったので行き先がわかりづらくなった」「新たにできた西4丁目~すすきのまでの区間は歩いた方が早い」「車、自転車、歩行者との距離が近いので危ない」など。利用している方は単にメリットだけを感じているわけではないようです。

実際に利用者に聞いてみた

平日に通学で利用しているという土田翠(つちだみどり)さんは19歳の学生さん。「乗る場所、行く場所によって内回り、外回りを変えられるのでかなり便利になりましたね。ただ、よく利用する西4丁目停留場は以前は始発だったので座れたけど、今では座れなくなっちゃった」と話します。

それほど利用はしていないけど時々利用するという阿部盛子(あべみつこ)さんは42歳の会社経営者。「あまり利用していないけど、乗り継ぎが便利になった感はありますね。街が近代化されていってる感じがして好きです。ただ、安全面がちょっと後回しになっているような気がします」。

週に3回ほど乗っているという尾関信幸(おぜきのぶゆき)さんは79歳。「狸小路停留場は、地下街に行くのにエスカレーターが使えるっていうのがいいね。そして乗客が明らかに増えたね。狸小路商店街も観光客以外が増えたようだし。問題は、これまでなかった時間調整ができたこと。西4丁目とかすすきの駅でかなり長い時間停車していることがあって、降りたらよかったって思うことがよくあるね」。

そこで市電を運営している札幌市交通局にも問い合わせてみたところ、「街並みが変わった」「便利になった」という意見を市民からいただいている、とのこと。デメリットに関しては「外回り、内回り表示なので行き先がわかりづらくなった」「軌道上に車が駐車して運行が止まったことがある」とのこと。

実際の数値を聞いてみると、月あたり1,000人~2,500人ぐらい乗車人員が増えているという回答(2015年12月は前年度よりも1,125人増、2016年1月は前年度よりも2,346人増、2016年2月は前年度よりも1,597人増とのこと)をいただきました。筆者が実際に街で声を聞いてみたもの、札幌市交通局から聞いた意見をまとめてみると、ループ化に関して好意的に捉えている人が多いようです。また、狸小路停留場周辺に観光客以外が増えていると思いました。

ループ化を機に『街』がさらに賑わっていきそう

この駅を見守るように建っている北洋銀行札幌南支店。支店長にこれから期待することなどについて聞いてきました。

「札幌に長く住んでいる人は、このあたりを『街』と言いますよね。私もずっと『街』で育ってきました。チカホ(地下歩行空間)ができたせいなのか、人の流れが以前と変わり、ここ数年のこの辺りはちょっと寂しくなったような気がしていました。市電のループ化後、お隣にForever21さんができたりして、賑わいが増してきたような気がします。狸小路商店街も観光客の方で賑わっているだけでなく、地元の人も増えてきている感じです。街並みも市電が通ること、新たな商業ビルが建つことで、近代化してキレイになっていっていますし。これを機に『街』がさらに賑わっていきそうですよ!」

北洋銀行札幌南支店(サッポロミナミ)

所在地:北海道札幌市中央区南2条西3丁目8番地
電話番号:011-261-5131