おいしいパンは見た目も美しい。素材と焼き方にこだわったAngeのパン

【札幌市】中央図書館から北方向に自転車で移動していた筆者。人通りも車通りもあまり多くない住宅街の一角で、ふっと下記の看板を発見。見つけたというよりも、見過ごしたのだが、なんだろうと思って少し戻ったみたという方が正解。と、いうぐらいひっそり……というかあまり目立たない看板。パンの店があるんだ、と探してみると看板のある敷地の西側にパン屋さんがあった。このパン屋さん自体も大きな看板があるわけではないので目立たない。住宅とは少し違う趣の作りの建物なのでわかりづらい……というほどではないのだが。

▼住宅街の一角に立てられた看板

ひとりで25種類のパンを焼き上げる

さっそくお店に入ってみる。中には木で作られたカウンターの様なテーブルがあり、そこにパンがいくつか並べられていた。並べられていたパンは5種類。それほど多いわけじゃない。

▼横に長いテーブルに並べられているパン

オーナーの飛田氏の手の空くのを待って、なぜこの場所に店を建てたのか伺ってみた。「25歳の時にオープンしたのですが、そもそも店をしたことがないので、経費をあまりかけたくなかったのです。ちょうど自宅の家の敷地が広かったので、そこに店を建てたというわけです」とのこと。ちなみに現在オープンして10年目なのだそう。

並んでいるパンの種類が少ないのは、ひとりで作っているので一気にたくさん焼き上げるのがムリだから。25種類のパンを1日かけて焼いているのだ。だいたいの焼き上がり時間をお聞きすると、9時~昼頃にかけてクロワッサン、タルト、スコーン類、12時ぐらいにハード系(セーグル、ライ麦など)、13時にフランスパン、14時に食パン、メロンパン、16時に胚芽食パン、ツナなどができあがる様なスケジュールで焼いているのだそうだ(時間は前後することもある)。

▼オーナーの飛田辰二氏。取材中もずっとパンを作り続けていた

素材と焼き色にこだわったパン

こだわりは素材。素材は、自家製天然酵母、道産小麦、フランス産の塩(ゲランドの塩)、ベルギー産チョコレートなどを使用している。「いちばんのこだわりは焼き色ですね。フランスで修行したのですが、その時の恩師が焼き色にすごくこだわる方だったのです。しっかり焼いた方がおいしい、ということで、私もその教えを守り、焼き色は気にする様にしています」と話す。

いちばん人気はクロワッサン。艶があって美しくサクサクした感じが見ただけでわかるクロワッサンだ。さっそく食べてみた。まわりはサクサクだけど中は少しモチモチ感があっておいしい。いくつでも食べられそうだ。

▼見た目に美しいクロワッサン。170円

1回に焼けるパンが数種類で、それほど多くが店に並んでいないこのお店。これで商売として大丈夫かな~なんて筆者は考えたのだが心配ご無用。取材中、パンが焼ける時間になるとお客さんが来て買っていく。だから、すぐになくなってしまうのだ。おいしいパンの情報は知られているってことだね。

▼ショコラ・オランジュ。チョコレートとオレンジピールが入ったパン。180円

▼ヌス・ボーゲン。中にヘーゼルナッツが入っている。210円

▼パン・オ・ショコラ。高級ベルギーチョコ使用。180円

美しい色のパンの数々。さすが焼き色にこだわっているだけある。見た目においしそうなパンっていうのは食べたらやっぱりおいしいのだ、と納得させられたAngeのパン。いちど食べてみてはいかが? ただし、自分が食べたいパンの焼き上がり時間をチェックすることをお忘れなく。

Boulangerie Ange
札幌市中央区南19条西14丁目2-7 [地図]
TEL:011-563-0083
定休日:日曜日・祝日
営業時間:9時~19時
ウェブサイト