北海道トピックス

さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー

  

2018年夏、大手コーヒーチェーンが全世界の店舗において使い捨てプラスチック製ストローを全廃すると発表。他の飲食店も追従しました。そのきっかけとなったのは、ウミガメの鼻を傷つけた1本のプラスチック製のストロー。2015年9月の国連サミットでも、SDGs(持続可能な開発目標)の14番目の項目に、海洋ゴミを減らすことが挙げられています。

プラスチック製ストローの代替となるエコな素材は何なのか――。2018年以来その課題に取り組み、さとうきび繊維に可能性を見出している企業が、北海道札幌市にあります。さとうきび繊維のストローとはいったい? シュガーケインファイバー株式会社の代表取締役 山口祐輔さんに話を伺いました。(トップ画像提供:シュガーケインファイバー)

さとうきび繊維のストローとの出会い

山口さんは、前述のウミガメの動画、大手外食チェーンが相次いでプラスチック製ストローを廃止・置き換えしているニュースや海洋汚染を減らしていくという国連のSDGsを見て、衝撃を受けたといいます。関連会社の株式会社リプロールでは食品パッケージを取り扱っており、プラスチック製を含む包装資材の環境問題への対策については、「将来、取り組んでいくべき分野だと思った」と話します。

プラスチック製ストローの問題が大きな話題となっていた2018年夏。山口さんはたまたま、台湾の環境製品の研究開発企業がさとうきび絞りかす「バガス」でストローを作り、カナダの企業と協力して輸出したという新聞記事を見つけました。

さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー
さとうきび畑(提供:シュガーケインファイバー)
さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー
従来は廃棄されてきたさとうきびの絞りかす(バガス)を独自技術で原料に(提供:シュガーケインファイバー)

当時、日本では紙ストローが流行し始めた頃でした。もともと食べることのできるさとうきびが将来も持続可能な農作物の一つと考えた山口さんは、台湾の環境製品の研究開発企業と業務提携してさとうきび繊維のストローを製造委託。新会社「シュガーケインファイバー株式会社」を設立し、日本向けに販売展開することにしました。

口当たりや風味を損なわない、そして環境に優しい素材

さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー
「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」のラインナップ(提供:シュガーケインファイバー)

現在プラスチック製ストローの代替品として、様々なものが世の中に出まわっていますが、それぞれに課題があります。例えば、紙ストローは紙の風味がしたり、唇に張り付いたりします。PLAというトウモロコシ由来の素材を100%使ったストローは使用期限があり、劣化します。

一方、「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」には、次のような特色があります。

  • 有機栽培さとうきびを使用
  • 自然由来(さとうきび繊維、とうもろこし由来PLAを使用)
  • 環境に優しい生分解性
  • 無着色(自然由来の色)で口紅がついても気になりにくい
  • 弾力性があり、長時間水につけてもふやけたり溶け出さない
  • 口当たりは従来のプラスチック製と遜色ない
  • ほのかにさとうきびの甘い香りはあるものの、水にうつることはなく、飲み物の風味を損なわない
さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー
「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」の使用イメージ(提供:シュガーケインファイバー)

「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」は、プラスチックの主成分であるPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PS(ポリスチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ペット)等が含まれていない、自然由来のストローです。

広まりをみせるさとうきび繊維のストロー

新たな選択の1つである「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」は、今年1月、企業向けに発売。4月には、東急ハンズ札幌店・渋谷店・京都店で小売向けに3種類(12mm口径×10本・8mm口径×15本・6mm口径×20本)の販売を開始しました。

さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー
「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」を販売する東急ハンズ札幌店の高橋裕之さん

東急ハンズ札幌店の高橋裕之さんは、さとうきび繊維のストローについて初めて聞いた時、「今まで捨てていたものから作るという発想が面白いと感じた」と振り返ります。水につけてふやけないか、甘い香りがドリンクに影響しないかなど懸念点はあったものの、実際に使ってみたところ形も味も変わらないことに驚いたそう。

また見た目については、「コーヒーフィルターは無漂白の茶色のものを好む方がいらっしゃるように、茶色のストローも自然由来のものだとアピールできると思った」と言います。ストローといえば白という固定観念がありますが、店頭に並べることでお客さんも意識づけされてくると考えられます。「おそらく今後、ニーズは増えていくはず。マイストローとして持ち歩いて家でも外出先でも使っていただければ」と、その実用性や将来性に太鼓判を押します。

さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー
ポップを掲げる、「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」の販売コーナー(提供:東急ハンズ札幌店)

全国にレストラン・カフェ・ホテルを34店舗展開する株式会社ひらまつは今年9月、シュガーケインファイバーのコンセプトに共感し、さとうきび繊維のストローを全店舗で採用しました。

同社は、「エコストローを採用するにあたり大切にしたことは、環境に優しいことと同様、飲み物自体の風味を損なわないこと、また口触りが自然なことです。どんなに環境に優しいものでも、素材本来の味わいが失われては本末転倒です。環境と味わい、このどちらも兼ね備えたストローが『シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー』です」と、採用の理由を発表しています。

また、他の導入企業からも、環境に配慮したことで消費者と距離が近くなったとの声が届いているといいます。

さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー
沖縄県宮古島市のブルータートルで採用されている(提供:ブルータートル)

山口さんは、「価格は少し高いが、自然由来のストローを目で見ていただき、風味を損なわず、口当たりも遜色ないことを知っていただきたい。新たな選択肢の一つとして選んでもらえると嬉しいです。北は北海道、南は沖縄県宮古島市まで幅広い地域のホテルやレストラン、カフェのお客様からご採用いただいています」と話します。同社では今後、プラスチックごみを削減できる代用品として、スプーンやフォーク、歯ブラシなどのさとうきび繊維関連商品を充実させていきたい考えです。

さとうきび繊維で新たな選択。広まる札幌発のエコストロー
開発中のさとうきび繊維のスプーンやフォーク(提供:シュガーケインファイバー)

【映像】動画でわかる「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」

ブルータートル(沖縄県宮古島市)
https://blueturtle.jp/

シュガーケインファイバー
https://www.sugarcanefiber.jp/

【読者プレゼント】「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」を使ってみたい方に

「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」6mm口径×2セットを抽選で10名様にプレゼントいたします。まずは一度、試しに使ってみてください!

山口さんのコメント

プラスチック製ストローの代用品が紙ストローしかないイメージですが、それ以外にもあるということを知って体験していただきたいと思っています。ぜひ手にとっていただいて知るきっかけにしていただきたいです。

応募要領

賞品名「シュガーケインファイバー さとうきび繊維のストロー」
(6mm口径を2セット)
当選者数抽選で10名様
応募締切2020年11月30日(月)
当選発表発送をもって発表に代えさせていただきます。
発送時期2020年12月中旬頃
(シュガーケインファイバー株式会社より発送)
応募方法お問い合わせフォームから郵便番号と住所、氏名、連絡先を記入の上、ご応募ください。

(提供:シュガーケインファイバー株式会社)

筆者について

編集部

北海道ファンマガジン編集部。編集部スタッフが取材執筆した記事や、名前を出さないライターの記事、寄稿記事の掲載の際にもこのアカウントが使われます。