快速エアポートが毎時4→5本に!特急スーパー○○全部終了!JRダイヤ改正

JR北海道は2019年12月13日、2020年3月に行うダイヤ改正の概要を発表しました。新千歳空港と札幌圏とを結ぶ快速エアポートが増発されるほか、特急スーパー○○は全部終了するなどが今回のダイヤ改正の主なポイントです。

快速エアポートが毎時4→5本に増発!特快新設

新千歳空港アクセス列車として長年運行されている快速エアポート。これまで9時台から19時台まではパターン化しており、札幌駅出発時刻は毎時05分、20分、35分、50分、新千歳空港駅出発時刻は毎時00分、15分、30分、45分の15分間隔で毎時4本、合計116本運転されてきました。

2020年3月のダイヤ改正以降、毎時4本を5本に増便。32本増発、合計148本の運転になります。

札幌駅発
毎時00分、12分、23分(または24分)、36分(または35分)、47分
※11~14分間隔
新千歳空港駅発
毎時06分、18分、30分、42分、54分
※12分間隔

快速エアポートではさらに、早朝便の運転が始まります。新千歳空港では国内線の最も早い便の出発が7時30分となっており、間に合わせるには1時間前には着いていたいところ。これまで、札幌駅発で最も早く空港につけるのが、普通列車札幌6:02発、6:51着でしたが、これでは厳しいということで、手稲5:30発、札幌5:50発、新千歳空港6:28着の快速エアポート50号を新設。従来よりも23分早く到着できるようになります。また、江別方面からは5:34発、白石5:50着の普通始発列車を5分繰り上げました。

さらに、特別快速エアポートが4本はじめて新設されます。対象は、早朝の札幌発新千歳空港行2本、夜間の新千歳空港発札幌行2本。途中停車駅は新札幌・南千歳だけで、最速33~35分の運転になります。JR北海道で特別快速の設定は、旭川―北見間で1日1往復している特別快速きたみに続くものになります。

快速エアポートの見直しにより、空港利用者の必要、増加するインバウンドの必要に応えることになります。

区間快速いしかりライナー廃止

函館本線の小樽―札幌―岩見沢間で運転されてきた区間快速いしかりライナー(1日74本)は、ダイヤ改正を機にすべて各駅停車に変更になります。理由は、通過駅の利用者増加で、事実上の廃止になります。

いしかりライナーは手稲―札幌間、札幌―江別間の2区間で区間快速運転しており、区間快速廃止により手稲―札幌間(途中停車駅:琴似)の所要時間は9分から15分に、札幌―江別間(途中停車駅:白石・大麻・野幌)の所要時間は19分から23分に延びます。手稲方面は快速エアポートが残りますが、江別方面は快速が全廃となるため、遠方の江別市・岩見沢市在住者の利便性は減ることになります。

これにより、1988年に主に札幌から岩見沢方面の快速いしかりライナーとして運行開始された札幌圏の快速列車(2001年に区間快速に種別変更)は、2020年で32年の歴史に幕を下ろします。なお、札幌から倶知安方面に1日1往復している快速ニセコライナーは存続予定です。快速エアポートと合わせて、札幌圏の快速列車に大幅な変更が加えられることになりました。

特急スーパー○○はすべてやめます

「スーパー○○」という名称をつけている都市間特急はすべて、「スーパー」がなくなることになりました。対象は、特急スーパー北斗(札幌―函館)、特急スーパーおおぞら(札幌―釧路)、特急スーパーとかち(札幌―帯広)の3種類。「スーパー○○」は、旧式車両と速達車両を区別するために設定されたものですが(例:特急北斗と特急スーパー北斗)、旧式車両が引退した現在はすべて「スーパー○○」で統一されており、差別化の意義を失ったため「スーパー」を外すことになったというわけです。

なお、特急スーパーカムイ(札幌―旭川)や特急スーパー宗谷(札幌―稚内)は以前のダイヤ改正で特急宗谷にすでに変更されており、今後道内の特急の愛称は下記のようになります。

札幌―函館 特急北斗
札幌―帯広 特急とかち
札幌―釧路 特急おおぞら
札幌―室蘭 特急すずらん
札幌―旭川 特急カムイ/特急ライラック
札幌―網走 特急オホーツク
札幌―稚内 特急宗谷
旭川―稚内 特急サロベツ
旭川―網走 特急大雪

特急スーパーおおぞらはキハ283系を導入した1997年に誕生(2001年に現名称に統一)、特急スーパーとかちは1991年に2階建て車両連結をもって誕生(2009年に現名称に統一)、特急スーパー北斗は振り子式キハ281系を導入した1994年に誕生(2018年に現名称に統一)。そのすべての愛称が終了となります。

なお、特急スーパー北斗 あらため 特急北斗は、2020年春にオープンする民族共生象徴空間ウポポイ(白老町)の営業時間に合わせて、白老駅に停車拡大します。同区間を走る定期特急では、白老到着前に日本語とアイヌ語での車内放送が流される予定です。

このほかにも、函館本線小樽―長万部間の普通列車(気動車)のうちキハ201系を除くすべての車両(15両)をH100形に置き換えることになっています。また、ご利用の少ない駅として2駅、根室本線 古瀬駅(白糠町)と釧網本線 南弟子屈駅(弟子屈町)が廃止される予定です。

JRでは、ダイヤ改正は3月14日に行われます。