鹿追の小さなお菓子屋『笑福』がつくる「エゾ鹿最中」がカワイイ!!


【鹿追町】 十勝北西部にある人口5500人ほどの小さなまち鹿追町。この町にある小さなお菓子屋さんが、町の名前にちなむ「エゾ鹿最中(もなか)」を製造販売している。これがカワイイ!と遠方からのお客さんに好評だそう。

お店の名前は「笑福」(しょうふく)。町の観光協会ウェブサイトにも載っていない、観光ガイドブックにもほぼ載ることのない小さな小さな個人経営のお菓子屋だが、このお店では地元産の食材を使った美味しいお菓子が幾つも売られている。店主・福井さんに、人気のお菓子を聞いた。

リアルでカワイイ「エゾ鹿最中」


人気お菓子の一つが「しかおい エゾ鹿最中」(95円・46g)。形はお座りしたエゾシカそのもので、体の斑紋や鹿の角まで表現されている。全国に鹿最中と名の付く最中がある中で、これほどリアルな鹿最中はほかにない。

原材料は、もち米、小豆、砂糖、寒天。中には柔らかくて甘~い餡がたっぷりと入っている。ものによっては立つこともあるので、実際に座っているエゾシカの姿を堪能したあといただくなんていうことも可能。なお、首の部分が折れやすいので袋を開ける際は慎重に。

クリームをサンドした「白蛇クッキー」


そして、店主・福井さんによれば、同店のもう一つの人気菓子は、砂糖・卵・小麦粉・バター・アーモンド・パンプキンを使った「鹿追白蛇クッキー」(105円)。薄くカットしたアーモンドやカボチャの種を加えた薄焼クッキーは柳月や六花亭でも似たものは製造されてきたが、笑福のものはこれを二枚用意し間にクリームを挟んでサンドしたもので、他にはないと自負する。

白蛇クッキーは、然別湖の白蛇姫物語にちなむ。十勝一帯が大低温に見舞われ、山にはコクワもブドウも実らず、鹿や熊などの動物たちもやせ衰えていき、人々も飢餓にあえいでいた。そんなある日、一匹の白蛇を伴った女神が人々の前に現れ、然別湖に生息するオショロコマを捕獲して飢餓に対処するよう告げ人々を救ったという伝説だ。

上記の二つの袋入り菓子は、遠方の来店客に人気を得ているという。

あの柳月を退職後オープンして6年目


同店店主の福井次浩さんは、もともと十勝の大手菓子メーカー柳月の社員だったという。退職後の2008年、鹿追町市街地の自宅にお菓子屋をオープンした。ソバの産地が近いことからソバを使ったお菓子を含め、和菓子が多いが、ケーキやソフトクリームなど洋菓子系も製造する。笑福で鹿追町らしいお菓子を味わってみてはいかが。


おかしの笑福(スイーツの笑福)
所在地:河東郡鹿追町新町2丁目6-1(道道416号線沿い) [地図]
TEL:0156-66-3761
営業時間:月曜日定休、9:00~19:00

※エゾシカ最中は、稚内市の菓子司小鹿(稚内市中央1-3-35)でも「最中の鹿さん」として販売されている。