多くのファンに惜しまれながら閉店した「Curry SAVOY」が、2018年10月に再開しました。電車通りから札幌駅北口に移転したものの、慣れ親しんだ味を求めて、これまでの常連さんも訪れています。これまでどおりながら、これまでとは違う新生カリーSAVOY。何が変わり、何が変わっていないのか。大久保店長に伺いました。
札幌駅北口にオープンした新生SAVOY
「Curry SAVOY」は、電車通りで行列が絶えないスープカレー店として親しまれていました。しかし諸事情により2017年10月に閉店。以降も復活を求める声が後を絶ちませんでした。
そこで、古くからSAVOYのファンであった札幌市内で、モツ鍋「黒花火」などを経営する株式会社IDATEN 代表取締役社長の鈴木章夫さんが、「味を引き継ぎたい」と前オーナーに申し出て、閉店から約1年を経た2018年11月に新たにSAVOYをオープンしました。
▼落ち着いた店内
「お店は新しくなったものの、これまでのSAVOYの味を踏襲している」と料理長の海野さんはいいます。SAVOYの看板を掲げる以上、遜色のあるカレーは出したくないという一心で、前オーナーさんの指導を仰いで忠実にレシピが再現されました。
15種類以上のスパイスと素材を入れて1日寝かせ、翌日に余分な成分をこして冷凍庫で冷やします。その後も浮いた油を取り除くなど複数の工程を経て、4日目にようやくお客さんに提供できるスープが完成すると言います。
▼スープ作りは4日間
「お客さんとして何度もSAVOYに行っていましたが、自分たちで手掛けてみて、ものすごく手間がかかっていたことが分かりました」と、驚きを隠せません。
一番人気はチキン野菜カレー
▼素材の旨さを味わうなら辛さ4番がおすすめ
▼野菜が丸ごとゴロン
一番人気はチキン野菜カレーです。大きな野菜がゴロゴロと入り、素材のおいしさが伝わります。外国からのお客さんも多く、韓国の方はチキンを頼む傾向が見られますが、中国系の方はスペアリブにかぶりつく人が多いなど、国によって好みが異なるようです。
▼満を持して復活する鉄板キーマ
辛さを6段階から選ぶことができますが、食材本来のおいしさを味わいたいなら4番がおすすめ。5番以降にはプリッキーヌというトウガラシが入るため、刺激の方が強くなります。
▼お店を盛り立てるスタッフ
今後の展開を伺うと、「再現するのに時間がかかったが、SAVOYの人気メニューだった鉄板キーマを近々復活させる」と言います。これで主要なメニューはほとんど再現されました。「これからは以前の味を守りつつ、新生SAVOYのオリジナルメニューも提供していきたい」と話しています。大久保店長(左2番目)
▼伝統と進化を両立させる
高齢化や後継者不足などにより老舗の味が消えていく中、経営会社が変わっても馴染の味が引き継がれたことは幸運と言えるでしょう。これから新旧二つの味が楽しめるSAVOY。札幌駅北口から新たな伝説が始まります。
所在地:北海道札幌市北区北8条西4丁目ブランシャールBLD地下1階
電話:011-717-5959
営業時間:11時30分~20時30分
定休日:なし
(2023年2月1日:店舗情報を更新しました。)