札幌初のお店から元ボクサーのお店まで―札幌の煮干し系ラーメン店3選

札幌は味噌ラーメン、と思われがちですが、とんでもない。もちろん味噌ラーメンの有名店も数多くあり、根強い人気を誇っていますが、札幌ラーメンは日々進化しているのです。中でも一時期ちょっとしたブームを巻き起こし、今やひとつのジャンルとして定着しつつあるのが、煮干し系ラーメンです。そこで今回は、北海道ファンマガジンが厳選した煮干しにこだわる札幌の名店をご紹介しましょう。

女性も学生も誰をも魅了する人気店

▼一見、ガツンと男くさいイメージだが……

看板には無骨な文字が躍り、なんだかパンチのある味を連想させる雰囲気。ところが一歩店内に入ってみると、ジャズが流れ、おひとり様にも入りやすいゆとりのあるカウンター席に、居心地の良さが漂います。2013年の春にオープンしたという「in EZO 本店」です。

▼女性客ひとりでもくつろげる雰囲気

現店長が東北に修行中、煮干し系ラーメンに出会い、このおいしさを札幌にも広めたいと思ったのがはじまりなのだそう。

▼このまま食べても十分おいしい煮干し

この店のラーメンは、煮干しスープを生かす麺が特徴的です。製麺所に特注したオリジナルで、超多加水、超極太の麺を手もみして出しています。

▼デカいチャーシュー、太いメンマも魅力の「特にぼ中華そば」(税込720円)

実はこのチャーシュー、他の店ではあまり使われていない特殊な部位を使用。秘伝のタレで長時間煮込んでおり、ラーメンと一緒にチャーシューごはんを注文するお客さんも多いのだとか。

▼チャーシューごはん(小・税込100円、大・税込190円)

また、今のようにブームになる前から油そばを出していたことでも有名なこの店。こちらもかなりの人気で、お腹を空かせた学生さんなど、にんにくを利かせてガッツリ食べてほしいところです。

in EZO 本店
所在地:北海道札幌市中央区南1条西7-1-5 南1西7ビル 1F
問い合わせ先:011-231-3999
営業時間:11時~15時、17時30分~22時
定休日:不定休
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あの有名店が煮干し系ラーメンに参戦!

▼店名から煮干しへの気合いが伝わってくる

この看板、通りすがりに気になっていた人も多いことでしょう。「極煮干し本舗」とは、なんとも思い切った店名です。実はここ、札幌では知らない人のいないほどの有名店、あの「ラーメン山岡家」の系列店なのです。もともと山岡家で期間限定で煮干しラーメンを販売したところ、これがなかなかの好評。そこで煮干し専門のラーメン店を開業したのだそう。

▼店内にも煮干しへのこだわりが

ユニークなのは、あっさり系からこってり系まで、この店独自の煮干し度数という基準を設けているところ。たとえば「淡麗」は煮干しのみのスープ、あっさりした味わいで煮干しの風味をシンプルに感じられ、煮干し度数「2」。「極濃」は煮干しと豚骨を砕いたスープにさらに粉末の煮干しを加えた濃い目の味わいで、煮干し度数「8」といった具合です。

▼使用しているのは長崎県産のカタクチイワシ

少しずつ煮干し度数を上げていく楽しみもあり、何度も通いたくなるお店です。

▼煮干し度数「6」の「魚介煮干しラーメン」(税込780円)

麺の固さや味の濃さ、油の量など、好みにも対応してくれるという細やかな心配りもうれしいところ。また、分厚い炙りチャーシューが迫力の「チャーシュー丼」も人気です。

▼「チャーシュー丼」(税込320円)

煮干し系初心者も上級者も受け容れてくれる懐の深さは、看板に偽りなし。ぜひ煮干し愛を極めてみてください。

極煮干し本舗 狸小路4丁目店
所在地:北海道札幌市中央区南3条西4丁目20番地
問い合わせ先:011-211-1104
営業時間:11時~24時
定休日:なし
公式サイト

じわじわと人気急上昇の優しい味わい

▼平仮名で「うめきち」と書かれた看板が目印

さて、最後にご紹介するのは、最近じわじわと話題を呼び、人気を呼んでいる「和だしらぁめん うめきち」です。2017年3月21日にオープンし、なんと元ボクサーの先輩後輩だったというオーナー梅木直哉さん(44歳)と広島忠晃さん(43歳)、そして梅木さんのお父さんで営業しています。

▼店内には、なんとサンドバッグが!

元ボクサーのふたりが作り出すラーメンというからには、いかにもスタミナのつきそうな一杯を想像してしまいますが、さにあらず。オーナーの梅木さんはもともと喜多方ラーメンが大好きで、その優しい味わいを再現したいと思ったのだとか。

▼瀬戸内産のカタクチイワシを持つ広島さん

塩にこだわりたいという思いから、最初は塩ラーメン一本で行くことも考えたそうですが、知り合いの和食職人の元で学び研究していくうちに、味は塩と醤油、種類は煮干し系と中華系に辿り着きました。

▼一番人気の「煮干しらぁめん・塩」(昼は税込500円、夜は税込600円)

和の味わいをじんわりと感じられる優しさ、繊細さは、その見た目からにじみ出ています。元ボクサーという肩書きとのギャップにも、ノックアウトされること間違いなし。

▼夜メニュー限定の「焼き餃子」(税込400円)

サイドメニューの、ニンニクを使用しない餃子もおすすめです。昼は水餃子(税込350円)のみですが、夜は焼き餃子もあり、ペロリと食べられてしまうおいしさですよ。

和だしらぁめん うめきち
所在地:北海道札幌市中央区 南5条東2丁目11-1
問い合わせ先:090-8636-0141
営業時間:10時50分~15時、19時~25時
定休日:日曜日
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以上、札幌市内のおすすめ煮干し系ラーメン店を3店紹介しました。やはり煮干しの味わいは私たち日本人のDNAに深く刻み込まれたもの。きっとお気に入りの店が見つかるはずです。