早春にしか現れない幻の滝!小樽手宮に春を告げる「御前水の滝」

小樽市には、春の時期しか水が流れない滝があるといいます。それが「幻の滝」と呼ばれる滝、またの名を「御前水の滝」と呼ぶ滝です。手宮の崖にこの滝が出現すると、小樽に春が訪れたことを実感します。早春にしか出現しない幻の滝とはいったい?

まさに幻の滝!雪解け時期に姿を現す滝

幻の滝が流れるのは、小樽市手宮地区。小樽市総合博物館や手宮洞窟保存館に近い場所です。小樽市総合博物館の駐車場から手宮の崖に目をやると、細い滝が流れているのを確認できるでしょう。これこそが「幻の滝」と呼ばれてきた早春限定の滝です。

この滝は、手宮の崖の頂上から一直線に、崖の下を通る道路脇まで水が落ちていきます。その落差は約20メートル。この崖の斜面は、2014年以降、崖崩れを防ぐために擁壁コンクリートで覆われていますが、この滝が通る部分だけは岩がむき出しになっています。水流の部分には緑の草が生えているのも確認できます。

滝はそのまま下へ。防護ネットを張った岩肌を通り、幾重もの筋となって道道小樽海岸公園線の道路脇の側溝へと流れ込みます。水量は雪解けが進むとともに増えていくので、水が流れ落ちる音は近くまで行かなくても聞こえるようになります。これだけ豊かな水量が流れるのは珍しいそうです。

例年3月末または4月に入ってから雪解け水が幻の滝を作り出すわけですが、2015年春は3月上旬、2016年春も3月上旬には現れています。すべては気温次第です。

水源はどうなっているのか気になる

この崖の上はどうなっているのでしょうか? 地図を見ると、この上は手宮公園。どうなっているのか気になりますよね。

5月になると桜の名所として知られる手宮公園はこの滝のちょうど上にあります。崖となって落ち込む縁には柵が設置されていますが、滝の流れがあるところは谷間になっており、柵で囲われ行けないようになっています。

この水源部には、1882年に明治天皇の御行幸の際にこの水を献上しようと確保された御前水と呼ばれる泉があり、そこからあふれてくる水が滝となって現れます。そのことから、別名「御前水の滝」とも呼ばれているのです。

その谷間の下の水源部分には、1941年8月に、天皇の巡幸60周年を記念して建てられた小さな祠があるのですが、急斜面で立ち入ると危険なため行くことはできません。

雪が解けだす気温に上昇すれば、自然と現れる幻の滝。早春限定(および大雨時限定)ですので、小樽手宮でその姿を見に行ってみては。

動画で見る幻の滝とその水源近く

道道小樽海岸公園線沿い、手宮洞窟保存館向かって左側の崖。対向の歩道から観察。交通量が多くカーブもあるため路上駐車禁止。駐車スペースなし、小樽市総合博物館の駐車場を利用のこと。