子どもの頃、誰もが一度は手にしたことのある万華鏡。そっと覗いた先にある、キラキラした幻想的な世界に、きっと心揺さぶられたことでしょう。そんな万華鏡を専門に扱うお店が札幌市にあります。世界の万華鏡を展示・販売している他、自分のオリジナル万華鏡を作ることもできるのだとか。童心に帰るべく、お邪魔してみました。
単なるおもちゃではない万華鏡の世界
▼宮の森にある万華鏡らぼ
「万華鏡らぼ 光の巣箱 宮の森」(以下万華鏡らぼ)は、宮の森の住宅街にあります。一見普通の民家のようなので、知らなければうっかり通り過ぎてしまいそうです。
▼植木の中の看板が目印
もともとは美瑛、そして富良野で20年ほど営業していたのですが、昨年2017年12月に札幌市に移転してきました。かつて美瑛で開店したばかりの頃、万華鏡らぼの存在を広めたのはバイクに乗って旅をするライダーたちだったというから意外です。
「道に迷ったライダーさんがたまたま立ち寄って買ってくれて、それを宿で見た別のライダーさんが訪ねてきて、また別にライダーさんに広まって……ということがありました」
そう話すのは、店主の三井郁弥さん。ご自身も、万華鏡と出会ったのは偶然だったと言います。
▼店主の三井郁弥さん
「再就職先の東京で、たまたま手にした万華鏡に感激したのがはじまりでした」(三井さん)
万華鏡について調べていくと、そこには癒やしの効果があり、実際にアメリカのホスピス現場で使われていた実績もあるなど、単なるおもちゃではない万華鏡の世界に、どんどん惹かれていったそう。
▼確かに見ているだけで癒されそう
「実際、うちで万華鏡を覗いた人のリアクションはほとんど同じです。年齢に関係なく、みなさん顔を輝かせてきれいだと仰ってくださいます。僕自身、何事も三日坊主なところがあるんですが、万華鏡に関しては飽きるということがありません」(三井さん)
ますます気になる万華鏡の世界。実際に、万華鏡らぼの店内を見ていきましょう。
世界各国の万華鏡作家の作品がここに
▼万華鏡らぼの店内の様子
一軒家を店舗にしている万華鏡らぼは、一歩入ると誰かのおうちにお邪魔したような感覚になります。こんなほっとする空間に、世界各国から集められた200点もの万華鏡が展示されています。現在、コレクションは1000点以上あるとのことで、ここにあるのはほんの一部なのだとか。
▼中には珍しい形をしたものも
店主の三井さん曰く「万華鏡はガラスの中に展示しても意味がないんです。ひとりでも多くの人に手に取って見てもらわなければ」とのことで、どれから覗いてみようかワクワクすること間違いなしです。
▼日本の万華鏡作家、山見浩司さんの作品
「万華鏡は、今から約200年前にイギリスの物理学者が作ったのがはじまりです。1980年代にアメリカでブームが起こり、日本でも1990年代に専門店が増えはじめました」(三井さん)
現在では、万華鏡愛好家がいちばん多いのは日本ではないか、とのことです。
▼イギリスの万華鏡作家、マーク・ティクルさんの作品
ちなみに万華鏡らぼでは、手作り万華鏡の体験教室も行っています。万華鏡キットを使って自分だけのオリジナルが作れるとあって、大好評。出張講師も行っているということで、興味のある人は公式サイトをチェックしてください。
▼アートと万華鏡の融合「星を見る少年の箱」
ひと言で万華鏡と言っても、その形や覗き方は本当にさまざま。昔ながらのシンプルな筒状のものをイメージしていたら、この万華鏡らぼにて根底から覆されます。
▼アメリカのデビッド・スギッチによるオイル棒カレイドスコープ
なんとも奥深く、可能性を秘めた万華鏡の世界。それを体感するには、実際に触って覗いてみるしかありません。万華鏡らぼに足を運んで、子どものように素直な好奇心で、ぜひ万華鏡の世界を楽しんでみてください。
所在地:北海道札幌市中央区宮の森2条8丁目3-27
電話:090-3775-1971
営業時間:11時~21時
定休日:不定休
入室料:大人800円、子ども400円
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