「札幌市円山動物園×北海道ファンマガジン コラボ企画『ファンマガ的 円山動物園だより』」の5回目です。
まだ雪深い円山動物園ですが、木々には新芽が出だし、遠くからキツツキのドラミングの音が響きだし、春の訪れを感じるようになりました。円山公園駅から円山動物園の間にある円山原始林では、冬眠していたシマリスがちらりほらり見られるようになりました。雪が好きな動物、春になると動きが活発になる動物、それら両方が見られる楽しい時期でもあります。
今月の動物紹介は「レッサーパンダ」
円山動物園の西門のすぐそばにあるワクワクホリデーアジアゾーン「高山館」で飼育されているのがレッサーパンダです。→動物園マップ①
レッサーパンダは、主に中国南部の山地や森林に分布し、冷涼で湿潤な気候を好みます。腹側は黒い毛で覆われており、夜間樹上にいるときには、この部分が夜空の色と似ているため保護色になり、地上の肉食獣に見つかりにくくなるといわれています。
体長は60cm前後、体重は4~7kgです。ネパールレッサーパンダとシセンレッサーパンダの2亜種がおり、円山動物園ではシセンレッサーパンダが飼育されています。森林伐採等のため、野生では絶滅の危機にあり、中国での生息数は6,000~7,000頭しかおらず、絶滅危惧種に指定されています。(円山動物園ホームページより)
レッサーパンダは、アライグマやタヌキと勘違いされていることが多く、見た目と違ってどう猛だとか、人に害を与えると思われている人が多いようですが、それは間違いです。性格はおとなしく、繊細で、どちらかというと臆病です。夜行性の動物なので、日中は寝ていることが多いので、もし放飼場で見当たらない場合、木の上や岩の間などを探してみてください。
担当飼育員の中居さんは「見た目のキュートさ、しぐさなどを見て欲しいです」と話します。エサは、孟宗竹(もうそうちく)の葉と、葉を食べる動物のためのペレットとリンゴとブドウを食べています。「リンゴとブドウを食べ過ぎると太ってしまうので体重管理が大変」と中居さん。
▼主食の孟宗竹は週2回京都から空輸されています
▼ペレット、リンゴ、ブドウはこのように提供されています
円山動物園では、現在6頭のレッサーパンダが飼育されています。ここでその6頭を紹介しておきましょう。
ココ
2006年6月24日埼玉こども動物自然公園生まれのメス。2007年10月に円山動物園に入園しました。気性が激しく飼育員さんにも爪を立ることもあったようですが、年齢を重ねるごとに穏やかになってきていると飼育員さん。りんとした表情、気高いたたずまいで、美人レッサーパンダと評判です。これまでに「リリィ」「ライラ」「キン」「ギン」「ホクト」の5頭の子供を産み育てています。
セイタ
2005年6月23日長野茶臼山動物園生まれのオス。2008年6月にココのお婿さんとして円山動物園に入園しました。木登りが苦手なセイタ。高いところの枝の上を尻尾をくるくる回しながらバランスをとって歩く姿がキュートです。円山動物園のレッサーパンダではいちばん小さく、よく赤ちゃんレッサーパンダと間違われています。ココとの間に5頭の子供がいます。
エイタ
2010年7月3日千葉市動物公園生まれのオス。2013年10月に円山動物園で産まれたギンのお婿さんとして円山動物園に入園しました。昨年(2016年)1月にギンと同居し、6月に娘が生まれました。円山動物園にいるレッサーパンダの中ではいちばん色が濃く、耳が大きいのが特長です。以前、立つレッサーパンダとして一世を風靡した風太の息子です。
ギン
2012年7月20日円山動物園生まれのメス。セイタとココの間に生まれました。穏やかで食いしんぼうなギン。飼育員さんが来ると「食べもの頂戴」とばかりに飼育員さんに登っていく姿が微笑ましいです。昨年(2016年)6月、エイタとの間に子供を授かりました。現在、生まれた子供「円実」の子育て中です。目の上の眉に見える白い部分が、ほかのレッサーパンダに比べて太眉なのが特長です。
ホクト
2014年7月11日円山動物園生まれのオス。セイタとココの間に生まれました。好奇心旺盛であちこちをちょこちょこ動き回っています。いつも少し口が開いた状態で口角が上がっているように見えるので、お客さんから「あのレッサーパンダ笑ってる」とよく言われています。屋内の展示場にいるときは、お客さんに笑顔を振りまくサービス精神旺盛な男の子です。
円実(まるみ)
2016年6月15日円山動物園生まれのメス。エイタとギンの間に生まれました。見るものすべてに興味津々で、いろいろなものをじっと見つめたり、匂いを嗅いだり、噛んでみたりしています。また、やんちゃ盛りで母親ギンにアタックをしかけたりし、おとなしいギンから教育的指導を受けたりしています。今後の成長が楽しみです。
前月の円山動物園の動き
●2月6日(月)~12日(日)に第68回さっぽろ雪まつりの協賛行事として「円山動物園スノーフェスティバル2017」が開催されました。毎年恒例の「氷の滑り台」と「雪だるま作り体験」だけでなく、豚汁の無料配布、スノーボード体験など、さまざまなイベントが行われました。→動物園マップ②
▼氷のすべり台で楽しむ子どもたち
また、スノーフェスティバルのイベントのひとつとして、2月11日(土)と12日(日)に「冬の夜の動物園」が開催されたくさんの人で賑わいました。
▼冬の夜の動物園
今月の円山動物園の予定
●3月1日(水)~3月20日(月) シロテテナガザルの赤ちゃんの愛称投票が実施されています。円山動物園センター、第一レストハウスにて。→動物園マップ③④
▼シロテテナガザル、左が父親のコタロー、右が母親のアイ
●3月26日(日) シロテテナガザル命名式が類人猿館屋外で行われる予定です。詳細は現在未定なので、円山動物園のホームページでご確認ください。→動物園マップ⑤
今月のオススメは「レッサーパンダグッズ」
円山動物園の西門横にある「オフィシャルステーション」。今回ピックアップしたレッサーパンダのグッズがたくさん販売されていたので紹介していただきました。→動物園マップ⑥
①ぬいぐるみ2Lサイズ3,800円(税込)、②ぬいぐるみLサイズ2,500円(税込)、③ぬいぐるみMサイズ1,650円(税込)、④コロロンレッサーパンダ(ホワイトチョコパフ)400円(税込)、⑤オリジナルメモ帳300円(税込)、⑥レッサーのしっぽクッキー90円(税込)
▼大塚店長が持っているのはこども傘「レッサーパンダ」1,500円(税込)
所在地:札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
電話:011-621-1426
FAX:011-621-1428
営業時間:3月1日~10月31日:9時半~16時半(最終入園16時30分)、11月1日~2月末日:9時半~16時(最終入園15時30分)
休園日: 第2、第4水曜日(祝日の場合は翌日)4月第3週の月曜日~金曜日、11月第2週の月曜日~金曜日、12月29日(水)~31日(土)
料金: 大人 600円(高校生以上)、小人 無料(中学生以下)
公式サイト