北見の田舎カフェcacicoで『不満が入ったパフェ』を食べてみた

【北見市】 北見市はオホーツクでもかなり栄えた街であり、中心部となる通りにはさまざまなお店が建ち並んでもちろん車通りもかなりのもの。食べるにも遊ぶにも便利な街だ。

 そんな北見市、実は田畑の続く田舎通りも侮れない。今回わたしが紹介するのは、もうぜったいにぜったいに教えたくなくて、だけどぜったいにぜったいにおすすめできるすてきカフェ「cacico (カシコ)」。東相内の近くに大きな建物なんてない、緑生い茂る畑と民家がぽつぽつとしか見当たらないような場所でひっそりと営業されているお店だ。



 外観は完全に一般住宅。堂々と目立つものではないが店先には看板があったり、少しお店の雰囲気に手は加えられている扉には「Open」の札が下がっていたりはするものの、よくよく見て行かないと通り過ごすこと間違いなし。それでも覚えてしまえば簡単に行けるわかりやすさの場所にある。

扉を開けると一気に飛び込む異国の光景!外観からは想像できないほどきちんとカフェ!なのにあまり店々した緊張感はなく、フランスやパリの雰囲気なのだろうか、外国のおばあちゃんの家の孫娘が少しずつおしゃれさを加えながら後を継いで守っているような想像さえさせられる懐かしさがあり、はじめてでも不思議と落ちつく空間となっている。天気の良い日はかわいいテラス席につくこともできるので、晴れの日は狙ってもちろんわたしはテラス席直行!気持ちの良い音楽も流してくれるなか、小鳥たちが頻繁に行き来しているのがまた癒しに繋がる。



 メニューはフードからドリンクまで充実の品揃え。一風変わったものがちらほらと目につき、どれも気になりオーダーするのに困ってしまうほど。そしてネーミングもなかなかのセンスで、「お食べなさい」「追憶の」といった面白みのある言葉を使っていて記憶にかなり残る存在感。今回わたしが注文したのは名前に「不満」の付いているつぶつぶベリーパフェ。ちょっと長くて言いにくいため「不満の入ったパフェ」とオーダーするとテーブルに運んでくれたときには笑顔で「不満の多いパフェです」とお店のおねえさんのノリも良し!グラス部分にサクサクフレークとバニラアイス、ブルーベリーやいちごがたっぷり飾りつけ、ピンクのかわいい丸いアイスに高く盛られたクリームの山、そこからベリーソースを垂れ流すというそのパフェの迫力はかなりのもの。見た瞬間からテンションがあがってしまう。


さて、お味のほどは果たしてどれだけ不満に感じるパフェなんだろう?と冗談交じりに食するもただただ美味しいボリュームあるパフェであり、不満なんて言葉が出てくる由もないくらい。今までベリー系のパフェは甘ったるくて苦手だったけれど、これは名前の面白さに惹かれて注文したはずが大人でもおいしくいただける「不満のない」名前で損するタイプのパフェでした。アイスやクリームといっしょにベリーも食べると、つぶつぶした食感を楽しみながら果実の爽やかさも味わえて夏の暑い日には心が地良いかも。いっしょにオーダーしたチョコモコーヒーは、珈琲自体は苦みのあるすっきりとしたものでグラスにミルクと二層になっているのがこれまたおしゃれ。チョコがけの生クリームを口に含みながら飲むとデザート感覚で、小腹の空いた3時のおやつにもちょうどよさそうな満足感。

お店は金土日の週末のみの営業。開店時間も17時までと早い時間に終わってしまう貴重なこのお店は、店主さん(パフェのときの笑顔のノリの良いおねえさん)がひとりで切り盛りすることも多く、大人数の対応ができなかったり、食事を出す時間がかかってしまうこともあったりするため「恐縮です」という意味合いを込めて、女性が手紙の末文で使う「かしこ」を用いた店名になっているのだとか。日々のストレスを癒すため、ゆったりとした時間を過ごすにはとても心地の良いお店となっているので、お気に入りの本を一冊持ち込んでリラックスしながら休日を楽しみたいひとにはぜひおすすめ。

美裡紫が満を持して大絶賛するこの田舎カフェ「cacico」、実はまだティータイムとしてしか利用したことがないわたし。営業時間的にディナーもできないし・・なんて思っていたけれど、閉店時間17時以降でも予約を入れればお食事可能!今度はぜひぜひご飯をごちそうになりに行ってみたい。

cacico (カシコ)
 所在地:北見市東相内912-3
 営業:金・土・日曜am11:00~17:00
 【HP】http://cacico.amsstudio.jp/