雲仙とコラボ、ご両地グルメ「網走ちゃんぽん」デビュー!

2012年4月15日、網走市に新たなグルメ「網走ちゃんぽん」が誕生します。網走ちゃんぽんって何?こだわりは?ご当地グルメではなく「ご両地グルメ」と呼ばれているのはなぜ?気になる「網走ちゃんぽん」の謎に迫ります。(写真は網走ちゃんぽん研究会提供)

網走市のご当地グルメと言えば、「オホーツク網走ザンギ丼」「網走モヨロ鍋」が思い浮かびます。網走市では他にも「あばしりおでん」等、地元の産物を利用したメニューも誕生してきましたが、2012年春にまた網走らしい新たなグルメがデビューします。

網走ちゃんぽんとは?



2012年4月15日に市内公認店舗で一斉デビューするのは「網走ちゃんぽん」。このちゃんぽんは、雲仙市小浜のソウルフード「小浜ちゃんぽん」を網走産の食材でアレンジしたものです。スープは雲仙市小浜産の業務用スペシャルスープを使用し、それに網走産シジミ・ホタテを加え、濃厚な味わいに。使用する麺は北海道産小麦を使用した中太ストレート麺で、網走市内の竹中製めんが特別に開発しました。

使用する具材には、網走産の「長天」、三色なると、焼きちくわといった、冷凍すり身発祥地網走が誇る製品をたっぷり使用。北海道産のキャベツ、モヤシ、ニンジン、タマネギといった野菜も入っています。まさに網走の魅力がたっぷり詰まった一杯となっています。調理法はお店により異なっており、具材たっぷりでボリューム感を楽しめたり、中華鍋ではなく鉄板で調理する店舗もあります。

網走ちゃんぽんの器にも注目!

網走ちゃんぽんのもう一つの特長は、その器。網走刑務所が全面協力し、ロゴと網走ちゃんぽんと記された器を制作しています。丼の深さや大きさは長崎ちゃんぽん発祥店を参考に調整。丼の底には網走刑務所の刻印があり、スープを飲み干さないと見ることができないというのもお楽しみの一つです。

ご両地グルメである理由

ご当地ちゃんぽんといえば九州・長崎が本場。小浜(雲仙)、平戸、近江、八幡浜、秋田、愛媛など全国各地に分布、道内では札幌市のほか、江別市でも新グルメとして誕生しています。今回網走ちゃんぽんの誕生で、日本最北のご当地ちゃんぽんとなります。

では、なぜ網走の地でちゃんぽんがデビューすることになったのでしょうか。きっかけとなったのは、2009年以来行われてきた「世界一の焼きちくわ対決」です。冷凍すり身発祥地である網走市と全国屈指の練り物消費量を誇る雲仙市によるこの対決を通じ両市間で交流が行われるようになり、2011年秋には雲仙市から訪問団が網走を訪問。その際、雲仙市のグルメとして知られるちゃんぽんを網走流にアレンジした「網走ちゃんぽん」が産声をあげたというわけ。

その後、市内に設立された網走ちゃんぽん研究会を中心に網走ちゃんぽんの開発や改良が行われてきました。スープは南の雲仙市小浜産のものを使い、具材は北の網走産を使用。北と南がコラボしたちゃんぽんだから「ご両地ちゃんぽん」なのです。オホーツクがぎっしり詰まった魅力的な一杯を網走の地で味わってみてください。

網走市内の公認店舗で提供

現時点での提供店舗は、(1)網走セントラルホテル、(2)道の駅流氷街道網走、(3)YAKINIKU網走ビール館、(4)鉄板焼・八点鐘、(5)寿司ダイニング「月」、(6)カフェ・ブルーム、(7)旬菜鮮香・風磊坊です。どこもオリジナルの魅力的な網走ちゃんぽんで、概ね1杯800~900円前後で提供します。
網走ちゃんぽん研究会公式facebookページはこちら

網走ちゃんぽん研究会会長に聞く

網走ちゃんぽんデビューに当たり、網走ちゃんぽん研究会会長に意気込みなどをお聞きしました。

網走ちゃんぽんは「世界一の長さの焼きちくわ」対決を通じた雲仙市との交流がきっかけとなり、昨年の秋に網走を訪れた雲仙からの訪問団により産声をあげました。実は、私が「ちゃんぽん」と言う物を食べたのはその時が初めてで、たっぷりの野菜に地元産のかまぼこ、ホタテにシジミと行った地元魚介類を使って作られたちゃんぽんは、オホーツクがぎっしり詰まった一品でした。

特に、網走は冷凍すり身技術発祥地の一つでありながら、その消費は低迷していて、地元産のかまぼこを味わうにはうってつけのメニューであるということを強く実感、ちゃんぽん番長を初めとする雲仙のみなさんの熱意に触発され、研究会メンバーとともに網走ちゃんぽんの普及に取り組んでいます。

ちゃんぽん文化不毛の地である網走ですから、「網走でちゃんぽん?」との声も多く聞かれるのですが、そのきっかけは他のご当地グルメとは少し違っていると思っていますし、地元の食材を美味しく味わえるメニューとして、必ずみなさんに愛される存在になると確信しています。

いつの日か「今日の夕食はちゃんぽんにしよう」みたいな言葉が子供達から聞かれるようになることを夢見て活動を続けていきます。