北海道の春と言えば桜、芝桜、チューリップなど様々ありますが、意外にもカメラマンに人気なのがカタクリとエゾエンゴサクです。北海道ではこの2種類が同じ場所に、同時期に群生することが多く、薄青色とピンク色の花が共演する花畑は、人々の心をとらえて離しません。まして、そこにエゾリスがやってきて顔を出すとしたら・・・・・・。
そんな場所が、空知管内浦臼町浦臼神社です。毎年4月下旬から5月上旬に、エゾエンゴサクとカタクリがそろって見頃を迎えます。
浦臼神社の群生地の場所
浦臼神社のカタクリとエゾエンゴサクの群生地は、国道275号沿いの「道の駅つるぬま」の近くにあります。道の駅の裏手の丘の上にある浦臼神社と「いこいの森公園」、そこを目指します。
アクセス方法は主に二通りあります。
一つ目は、「道の駅つるぬま」駐車場に車を止めて、100メートルほど南に歩くと、鳥居と社務所があります。砂利道を進み、旧札沼線神社道路踏切を渡り、階段を上まで登ります。丘の上に浦臼神社境内が広がっていて、その中に群生地があります。
二つ目のアクセス方法は、神社境内につながっている「いこいの森公園」駐車場からのアクセス。車で、国道275号沿いの「道の駅つるぬま」から南へ約200メートルの交差点を西方向に進み、山を登っていきます。登りきった右手に駐車場があります。駐車場から樺戸回廊(花のカーペット)を東に徒歩で進むと、浦臼神社境内に到達します。(※ただし、こちらの駐車場は手狭なため、道の駅の駐車場を推奨しています。)
ちなみに「いこいの森公園」は、1999年に浦臼町開基100年を記念して整備された公園で、トイレや水飲み場、樹齢100年のオンコの木、あずまや、開村記念碑のほか、花の森、こもれびの森、さえずりの森、芝生の森とを結ぶ遊歩道が張り巡らされています。
カメラマンがずらりと並ぶ群生地
浦臼神社境内には、大きく分けて3つの群生地の区画があります。それぞれは遊歩道で区切られていて、エゾエンゴサク(薄青色)とカタクリ(ピンク色)の花が見頃を迎えると、この遊歩道沿いにカメラマンがずらりと並びます。
例年、雪解けが進むと花がちらほらと見え始めます。3つのエリアの中では、日当たりの良い階段横でまず、4月上旬にエゾエンゴサクが咲き始めます。続いて、最も人気の高い神社右手のエリアでも、4月中旬にエゾエンゴサクの花が先に咲き始めます。
通常、エゾエンゴサクが4月中旬に先に見頃を迎え、4月下旬にカタクリが遅れて見頃を迎えます。両方の花が共演して見頃のピークを迎えるのは、ゴールデンウィークが始まる直前あたりです。
5月に入り、ゴールデンウィークの終わりころには、緑の葉っぱが増えてきて、カタクリの花の見頃が終わります。わずか一週間ほどが、カタクリとエゾエンゴサク、両方の見頃といえるでしょう。それと入れ替わる形で、「いこいの森公園」では桜が見頃を迎えます。
エゾリスも見るなら早朝がおすすめ
浦臼神社境内のカタクリとエゾエンゴサク群生地は、時々エゾリスが顔を出すことで有名です。エゾリスは、よく出てきてくれる年もあれば、そうではない年もあります。特に、朝の早い時間帯、神社右手の群生地に出没することが多いとされています。
エゾエンゴサクとカタクリと一緒に写真を撮るなら、日の入り方が優しい朝の訪問がおすすめです。なお、神社境内は残雪や水たまりがある場合もあるため、長靴などを履いて歩くことをお勧めします。