きのとやグループが生チョコサンドクッキー「SNOW SAND」発売

洋菓子製造販売を手掛ける、きのとやグループのKコンフェクト株式会社(本社:北海道札幌市)は2021年1月20日(水)、新ブランドとなる冬季限定菓子「SNOW SAND(スノーサンド)」を発売しました。発売に先立って、1月20日午後に新ブランド発表会が行われました。(写真提供:Kコンフェクト株式会社)

SNOW SANDとは

SNOW SAND

新ブランドの「SNOW SAND」は、北海道の牧場で生産したフレッシュなミルクを使った生チョコレートサンドクッキーです。自社酪農牧場の冬の放牧牛乳のみを使った生チョコレートをサンドした新商品は、ありそうでなかった新食感のクッキー。北海道産バターや小麦粉、砂糖にこだわり、はさみ焼きでカリカリに仕上げています。

種類はホワイトとブラックの二種類。簡易パッケージとして5個入りも発売します。8個入り各1,580円(税込み)、5個入り各880円(税込み)。

2021年1月20日(水)にきのとやオンラインショップで期間限定発売、1月27日(水)から2月14日(日)まで大丸東京店、大丸札幌店でも販売します。オリジナルミニトートバッグのプレゼントキャンペーンも実施します。

大丸東京店のポップアップショップ
プレゼントキャンペーンノベルティ

生チョコをクッキーでサンドすることに成功

Kコンフェクト株式会社 取締役の長沼真太郎さんは、きのとやから独立し、2013年に「BAKE」を設立。「BAKE CHEESE TART」や「PRESS BUTTER SAND」などさまざまなブランドを仕掛けてきました。BAKEを離れて北海道に戻った長沼さんは、北海道産の原材料にとことんこだわったスイーツの開発に没頭してきたといいます。

特に「チョコレートのブランドをどうしても作りたかった」という長沼さん。賞味期限を2週間以内と短くしたフレッシュなチョコレート菓子の実現を目指し、生チョコレートに着目しました。クッキー生地をはさみ焼きでカリカリに仕上げ、生チョコレートをサンドする新商品を開発することにしました。

生チョコサンドのSNOW SAND

生チョコのをサンドしたクッキー、ラングドシャはよくあると思われがちですが、実は市場ではなかなか出回っていません。その理由について長沼さんは、「生チョコレートは水分量が多く、サンドすることでクッキー生地に水分移行してしまい、品質保持が難しいため」と話します。そこで「SNOW SAND」では、生チョコを通常のチョコレートでコーティングすることで、生チョコをサンドしたクッキーを実現させました。これが「SNOW SAND」の最大の特徴です。

また、食べるときに柔らかい生チョコが横からはみ出してしまわないよう、立体的な形状にしています。中の生チョコが見えるように、クッキー生地ですべて覆わないような工夫もしています。

あえて冬季限定販売する理由

日高地方の自社牧場の様子(発表会見のライブ映像より)

今回の新スイーツ開発にあたっては、既存のお菓子業界への新たなイノベーションを起こしたいという思いから、自社運営牧場の放牧牛乳を最も美味しい冬の時期にだけ使い、あえて冬という期間限定で販売するという戦略を打ち出しました。

日高地方にある自社農場(約32ヘクタール)では、約80頭の乳牛を放牧飼育しています。土作り、草作り、牛作りを徹底し、約40頭から1頭あたり1日27キロリットル前後の搾乳を行っています。放牧牛乳は札幌のプラントで殺菌処理後、同社の自社工場に運ばれます。

牛乳の品質は季節により変化します。夏はあっさり、冬は濃くて風味豊かです。生チョコに最も合うのは冬の濃厚な牛乳なので、「SNOW SAND」は冬季限定ブランドにすることにしました。

これにより、「自分たちで農業して作った原材料を自分たちで使うことに挑戦し、それを実現する始めてのブランド」(長沼さん)がここに誕生しました。

山の版画家 大谷一良氏の版画をパッケージに採用

大谷一良氏の版画を採用

パッケージデザインは、山の版画家で、雪山の作品が多い大谷一良氏の版画「春を待つ日」と「早暁の谷」を起用しました。手作りでクラフト感のあるブランドなので、版画家で北海道を連想。長沼さんは、「斜里町の『北のアルプ美術館』で大谷一良氏の作品が収集されているのを見て、遺族の許可を得て使わせてもらうことにした」と説明します。

長沼さんは、「冬にしか売らないブランドの取り組みは初めて。冬季だけ毎年北海道からやってくるようなブランドとして展開したい」と話しています。