【芽室町】広大な十勝平野を見下ろす展望台スポットは何箇所かあるが、芽室町にある展望台と言えば「新嵐山スカイパーク展望台」(芽室町中美生)である。日勝峠などと比べると標高は低いほうだが、雄大な風景を一望することができる感動風景として知られている。
新嵐山は芽室町市街地から道道317号線・道道55号線で南西方向へ車で約15分進んだ場所に位置する。周辺は「新嵐山スカイパーク」と名付けられた約88ヘクタールの公園となっており、メムロスキー場、新嵐山オートキャンプ場、36コースのめむろ新嵐山パークゴルフ場、国民宿舎新嵐山荘などの施設が、入口近くにはニリンソウの群生地やフクジュソウやカタクリ、オオバナノエンレイソウなどが咲く野草園がある。
展望台へは、道道55号線から「新嵐山スカイパーク展望台」の看板を曲がり、山道を約2km上り続けると、終点の駐車場に展望台施設がある。またはハイキングコースで山麓から歩いていくこともできる。展望台のある場所の高さは標高320m。1969年11月に建築された展望台は赤色の屋根付き三階建ての木造で、展望台に登ればさらに360度・十勝平野の広大さを実感できるようになっている。
展望台から見る十勝平野はまさに絶景。北側を見れば、パッチワーク状の畑地や防風林がどこまでも広がり、南西側を見れば、日高山脈がそびえているのがわかる。冬季は閉鎖されてしまうが、春の新緑の季節から、旬の夏季、そして紅葉し始める秋まで、季節ごとの風景を見せる。眼下の新嵐山の斜面には牧草地が広がるが、牧草地で牛をはむ牛の群れが小さくてびっくり。こんなところでも十勝の雄大さを実感できるのだ。
芽室町では町を代表する景観であるとして、2006年3月に新嵐山展望台からの眺望を「芽室遺産」に選定している。まさに北海道らしい風景を是非お楽しみいただきたい。