以前、北海道ファンマガジンでご紹介した「道の駅しかべ間歇泉公園」。全国的にも珍しい間歇泉が見られたり、蒸し釜体験ができたりと、いろいろな楽しみ方がありました。中でも鹿部漁業協同組合女性部のみなさんが腕を振るう「浜のかあさん食堂」は、地元の新鮮な海産物がおいしく食べられるとあって人気です。
そこで今回は、そんな「浜のかあさん」たちによる地元料理体験をピックアップ。どんな料理が出来上がるのでしょう?
活魚を捌いて貝を開く、貴重な体験
▼2016年オープン「道の駅しかべ間歇泉公園」
しかべ間歇泉公園は茅部郡鹿部町、国道278号線沿いにあります。広い敷地内にはさまざまな施設があって、訪れた人はバーベキューをしたり足湯に浸かったり、思い思いに過ごしています。
今回の目的は「浜のかあさん地元料理体験」。物産館「鹿部・食とうまいもの館」の奥にある「体験・研修棟」へと向かいます。
▼立派な造りの「体験・研修棟」
料理体験は1週間前までに予約が必要で、通常は2名からの受付です。取材時は特別に1名で教えてもらいました。生徒は清水香菜美さん、先生である浜のかあさんは、平井悦子さんと、柳沢朝子さんです。
▼写真右から平井悦子さん、柳沢朝子さん
朝、地元で捕れた食材を使用するので、新鮮そのもの。料理体験の取材をした10月下旬には、クロゾイ、ホッキ貝、ホヤが調理台に上りました。
▼新鮮なクロゾイ、ホッキ貝、ホヤ
まだピチピチしている活魚を捌くのも、こんなに大きなホッキ貝を開くのも、なかなかできない体験です。日常的に料理をしている人でも、ちょっと怖じ気づくかもしれません。
▼大きなホッキ貝に四苦八苦!
でも、大丈夫。浜のかあさんたちが親切丁寧に教えてくれます。平井さんは鹿部漁協女性部の部長で、真昆布、ホッキ貝、ハタハタ漁師のお姉さん、柳沢さんも女性部に所属し、ホタテ漁師の奥さんとあって、魚貝類の扱いは手慣れたもの。
▼だんだん様になってきたかな?
浜のかあさんたちの指導もあって、最後は魚を捌く姿も少し様になってきたようです。
こうした地元料理体験を開くにあたって、平井さんは「楽しくておいしい思い出を作ってもらいたいですね」との思いを語ってくれました。また、柳沢さんも「鹿部町の海の幸の魅力を感じて、毎年、家族のように遊びに来てほしいです」と笑顔を見せてくれました。
お待ちかねの試食タイムとおすすめメニュー
料理が終わったら、お待ちかねの試食タイムです。自分自身の手で捌くことから体験した料理を目の前にすると、いつものようにスーパーで買ってきた切り身を料理したのとは違う、格別なものがあります。
▼テーブルにずらりと並んだ料理
やり遂げた充実感はもちろん、地元の新鮮な食材の恵み、そして浜のかあさんたちの優しさが、ひと口ごとに染みわたります。
ちなみにこの地元料理体験は、そもそも特産品のたらこをPRするために「たらこづくり体験」として始まりました。しかし、たらこづくりは限られた季節しかできません。そこで現在の地元料理体験として、通年可能なプログラムになったということです。
▼物産館内にある「浜のかあさん食堂」
浜のかあさんたちの料理は、物産館「鹿部・食とうまいもの館」内にある「浜のかあさん食堂」でも堪能することができます。
▼しかべプレミアムたらこ御膳(税込1,000円)
特におすすめなのが「しかべプレミアムたらこ御膳」。魚はその日に捕れた新鮮なものが使われ、ごはんの上には鹿部町特産の「甘口たらこ」がどんと乗った、なんとも贅沢なメニューです。
鹿部町沿岸に来る産卵間近のスケトウダラは皮が薄く、原卵自体に十分なうまみがあるため、調味料もほんのわずかでおいしいたらこが仕上がるのだそう。
▼プリプリのたらこが半腹まるまる!
これだけのボリュームがありながら手頃な値段で提供されているのは、浜のかあさんたちが毎朝市場に出向いて食材を直接買い付けているから。この一膳に、たくさんの愛が詰まっているというわけです。
▼迫力満点の間歇泉もお忘れなく
浜のかあさんたちの手料理を伝授してもらって、新鮮でおいしくてボリュームたっぷりの地元料理を食べて、お腹はもちろん、きっと心も満足できるはず。
この晴れやかな満たされた気持ちで、最後に噴き上げる間歇泉を間近で見れば、テンションはもうクライマックス。最高の思い出が、しっかりと胸に刻まれることでしょう。
【動画】浜のかあさんたちに料理を教わりました
所在地:北海道茅部郡鹿部町字鹿部18番地1
電話:01372-7-5655
開園時間
4月~9月:8時30分~18時
10月~3月:9時~17時
休園日: 10月~3月の第4月曜日(祝日が月曜日の場合は翌々日)
年末年始(12月31日~1月5日)
公式サイト