わずか3年の間に8000人の集落が形成?中頓別町ゴールドラッシュの歴史

かつて砂金が取れるとゴールドラッシュが起きた中頓別町。わずか3年という短い期間でしたが、砂金を求めてたくさんの人が中頓別町に訪れたといいます。いったいどんなものだったのか、中頓別町の砂金の歴史について学んできました。

郷土資料館で学べる砂金の歴史

▼砂に混じった砂金

中頓別町にゴールドラッシュが起きたのは明治30年代のこと。1898(明治31)年に枝幸町にある幌別川の支流パンケナイ川の上流で豊富な砂金が発見されたのがはじまりです。中頓別町における砂金の歴史を知るために中頓別町郷土資料館を訪れました。

▼中頓別町郷土資料館

資料によると、砂金が発見されたという噂は瞬く間に広がり、パンケナイ川にはたくさんの人が一攫千金を夢見て集まってきたのだとか。すぐに浜頓別町のウソタンナイ川、中頓別町のペーチャン川でも砂金が見つかり、たくさんの人々が中頓別町にも集まり、一時期には8千人を超える集落が形成されたのだそうです。

▼郷土資料館に展示されている砂金掘りに関する歴史の数々

しかし、ゴールドラッシュは長く続きませんでした。1900(明治33)年には、砂金の収量が減少し、翌1901(明治34)年にはほぼ取れなくなりました。

▼日本で最大の塊金のレプリカの展示

今でもできるペーチャン川での砂金堀り

一攫千金を夢見て中頓別町に集まった人々も次々と山を下りました。ただ、砂金採掘は細々と昭和まで続いたのだそうです。そんな砂金掘りですが、実は現在でも可能だということをご存じでしょうか? 

▼ペーチャン川にある砂金堀体験場

ペーチャン川の川底の砂には砂金が混じっているのです。さすがに一攫千金は難しいですが。

中頓別町観光協会では、ペーチャン川で砂金堀り体験ができるツアーを実施しています。体験ツアーに申し込まず、自分で行って掘るのも自由ですが、体験ツアーだと500円でガイドが付き、用具の貸し出しも行っているので、そちらを利用した方が便利でしょう。

▼砂金堀体験ツアーに参加した人たち(写真提供:中頓別町)

ただし、注意していただきたいのは、実施されているのが7月中旬から8月下旬まで、と期間が決まっていること。詳しくは中頓別観光協会におたずねください。

ペーチャン川砂金掘体験場
期間:7月中旬~8月下旬
時間:9時~16時
場所:中頓別町字平安(ペーチャン川砂金掘体験場)
料金:無料(道具レンタルの場合レンタル料500円、砂金持ち帰り用ビンは200円で販売)
お問い合わせ:中頓別町観光協会(01634-7-8510)

ゴールドラッシュ気分を砂金カップラーメンで

▼道の駅ピンネシリ

ゴールドラッシュ気分に浸ったら思い出すのが砂金ラーメンです。せっかく中頓別町にやってきたのだから、前に紹介した砂金ラーメンを買って帰ろう、と道の駅ピンネシリに行ってみました。すると! 新たにカップ麺の砂金カップラーメンを発見。

▼砂金ラーメンの隣にカップ麺の砂金ラーメンが

観光協会のスタッフにお聞きすると、今年(2017年)7月に新たに発売されたのだとか。しかも、これまでの砂金ラーメンをそのままカップ麺にしたのではなく、いろいろな改良が加えられて新発売に至ったのだそうです。

▼これが新製品の砂金カップラーメンだ(400円)

従来のスープの味にホタテ風味を付加、麺を竹炭麺からイカ墨の細麺に変更、具材にレトルトのチャーシューと乾燥メンマとネギ、砂金に見立てた金箔を星形にしました。

▼カップ麺になって内容も豪華に

砂金掘体験の記念に、はたまたおみやげとして、中頓別町に行ったならぜひ購入しておきたい砂金カップラーメン。なかなか行く機会がないけど、どんなものか気になった人は、現在、ふるさと納税の返礼品として、砂金カップラーメンが加わったのでチェックしてみてください。郵便局のふるさと納税サイト「ふるさとぷらす」にて受付しています。

取材協力

中頓別町郷土資料館
所在地:北海道枝幸郡中頓別町字中頓別37
電話:01634-6-1170
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日、祝祭日、年末年始
中頓別町役場
所在地:北海道枝幸郡中頓別町字中頓別172番地6
電話:01634-6-1111(代表)
公式サイト
道の駅ピンネシリ
所在地:北海道枝幸郡中頓別町字敏音知72番7
電話:01634-7-8510
営業時間:9時~17時
休館日:年末年始(12月31日~1月3日)
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