札幌のソウルフード “ぎょうざカレー” の「みよしの」とは?

オホーツク観光大使・ラウフェンくかです!

札幌のソウルフード「ぎょうざカレー」でお馴染みの「みよしの」は、今年で50周年をむかえます。私は昔から好きで今でもたまに無性に食べたくなるのですが、今回は「みよしの」をご存じない方のためにその歴史や魅力をご紹介します!

「みよしの」の歴史~ぎょうざカレー誕生~

まず「みよしの」という名前は、現会長のお父さんが大正初期に札幌市の狸小路ではじめた大衆食堂「美よし野」がルーツとなっています。

そして1967年(昭和42年)、札幌市中央区に当時としては珍しい餃子専門店 「みよしの」3条店が開店しました。

開店10周年をむかえた1977年(昭和52年)には、新商品 「みよしのカレー」と「ぎょうざカレー」が販売開始となります。

当初、カレーは190円という驚きの安さで、「びっくりカレー」という名で登場しました。

ぎょうざとカレーを組み合わせるという斬新なアイデアは「みよしの」ならではのもので、今でも多くの人に愛されている名物メニューです。

▼「ぎょうざカレー」新発売時の新聞広告

1988年(昭和63年)には、”専門店の味を食卓へ”をテーマに「みよしのぎょうざチルド」の販売を開始。

こちらは広く北海道内のスーパー等で買えるので、もしかしたらお店では食べたことがないけど家では食べたことがあるという方もいらっしゃるかもしれませんね。

現在は北海道内で25店舗展開中です。意外と知らない方も多いかもしれませんが、店舗のほとんどは札幌に集中していて、他は旭川2店舗、恵庭、千歳、苫小牧にそれぞれ1店舗ずつあります。

▼みよしの盛カレー


美味しさの秘訣とこだわり。

みよしのぎょうざは、普通の餃子と比べると少し小ぶりですが、そのまま食べても美味しいですし、ご飯やカレーとの相性も抜群。

新鮮な野菜と卵、たっぷりのお肉、そこに数種類の秘伝のスパイスで味付けした餡を極薄の皮で包みこんで出来ていて、薄くてもプリプリの食感になっています。

自社工場で作られたぎょうざはすぐに冷凍、そして店舗に配送され、専用の機械で焼き上げられます。

誰が作っても、どのお店で作っても味が変わらないように、作り方は厳密に決まっているそうです。

カレーは牛乳、玉ねぎ、にんじんや鶏肉を使用し、香り高いスパイスで味付け。

ルーの中に具材が細かく刻まれて入っていてコクがあるのが特徴で、トッピング食材との相性も考えて作られています。

それぞれ相性も考えながらこだわって作られた「ぎょうざ」と「カレー」。それが一つに組み合わさった大人気の「ぎょうざカレー」! それは素晴らしいハーモニーを生み出しますよね!

ぎょうざとカレーが別々になった「みよしのセット」も人気メニューの一つです。

みよしので食事をすると「こんなに美味しいものが、こんなに安く食べられていいの!?」といつも思ってしまいますが、安さにこだわりつつもお客さんに安心して食べてもらえるように、気配り・心配りの接客も大事にしているとのことで、本当に素晴らしいことだと思いました。

▼みよしのセット

社長おすすめのメニュー!裏メニューも?

―― ここからは、「みよしの」を経営する株式会社テンフードサービスの代表取締役・西田治さんにお話を伺います! 今「みよしの」でおすすめのメニューは何ですか?

西田:個人的に今おすすめなのは自家製麺の「みよしのラーメン」ですね。細めの麺であっさりしょうゆ味です。

▼自家製麺 「みよしのラーメン」

―― 「カツラーメン」や、「カツラーメンセット」というメニューもありますが、ラーメン自体があっさりだからカツを乗せても合いますね! 今までのメニューでも、これは印象に残っているというものはありますか?

西田:今はありませんが「納豆カレー」です。朝定食で納豆を使っていたので、カレーのトッピングにも合うと思って提案して個人的にも好きでした。

「みよしのミックス」も印象に残っていますね。ミックスというのは実はアベノミクスにもかけた名前だったのですが(笑)、ぎょうざ9コ+大ライス+みそ汁+ひとくちカレールー+新漬が一緒に楽しめて、コストパフォーマンスがとても良いということで好評でした。

今はそこに半熟たまごを加えた「得 みよしの定食」というメニューにリニューアルしています。

それと「ジャンボセット」というものもあります。友人が「カレー二人前、ぎょうざ二人前を食べたい」というので作ったメニューなのですが、今でも裏メニューとして残っていますよ。

―― ジャンボセット! メニュー表に載っていないものを頼めるのは素敵ですね。胃袋に自信のある方は是非チャレンジしてみてほしいです。西田さんの提案でメニューが決まることも多いのですか?

西田:ハムカツ、自家製ソーセージ、などのカレーのトッピングや期間限定メニューは私がアイデアを出し、必ず味も確かめますね。

▼ハムカツカレー(期間限定メニュー)

マスコットキャラクター誕生秘話。そしていよいよ東京に進出……!?

―― みよしののマスコットキャラクター「ぽっぷすぼうや」は、どうやって生まれたんですか?

西田:昔埼玉県の春日部市で「ぽっぷす」というファミリーレストランを作った時に生まれたキャラクターなのですが、多くの方に親しまれるような、ポップなという意味も込めて名前がつけられました。

その後お店自体は無くなってしまったのですが、「みよしの」の大型店を展開していく時にアイキャッチャーとして再登場してから、様々な場面で使われるようになりました。

▼マスコットキャラクターの「ぽっぷすぼうや」

―― 埼玉と言えば、先日伊勢丹新宿店の「北海道展」に出店して大好評だったようですね。今後はついに本格的に東京に進出するという噂も……?

西田:そうですね、数年後には東京にもお店を出したいと思っています。路線図を見ながら、どこがいいかなあと考えていますね。

―― みよしのが東京でいつでも食べられると思うだけで感激です!「みよしの」のぎょうざは、昔と比べると味は変わっているのですか?

西田:「また食べたくなるんだけど何か入れてるの?」とか、「子供が夢中になるんだけど何か入れてるの?」と言われることも多いのですが(笑)、味は特に変えていないですね。変わらない味というよりは、変えられない味かもしれません。

―― 西田さんがみよしので大切にしていることは?

西田:価格での値ごろ感だったり、ボリュームだったりと、お客様が「みよしの」に対して何を期待しているかということは、常に考えています。

▼東京の路線図を見ながら出店場所を考える

社長自らミュージシャンとして広報活動!音楽でも美味しさを広げる。

―― 金管五重奏の「みよしのブラスクインテット」では、西田さん自らトランペットを吹いていらっしゃってびっくりしたのですが、どういうきっかけで結成されたのですか?

西田:元々学生時代からトランペットは吹いていたのですが、昨年当社の運営する「信州庵」という蕎麦屋の新しい店舗がオープンするのに合わせてグループが結成されました。その時はお店の駐車場でファンファーレなどを演奏しましたね。

▼「さっぽろオータムフェスト2016」での演奏

―― 往年の名曲からアニメソングまでレパートリーも幅広く、イントロクイズなどでも会場を盛り上げて現在まで沢山のイベントに出演されていますが、今後の目標はありますか?

西田:SAPPORO CITY JAZZに出演したいですね。他の企業とのコラボも面白いかなと思っています。

―― 個人的にはライジングサンやJOIN ALIVEにも出演してほしいですね! フェスの会場でみよしのブラスクインテットの演奏が聴けて、一緒にぎょうざも食べられたら最高です(笑)。ラウフェンでもいつか是非コラボさせてください!

西田:機会があれば是非!

今後も楽しみな「みよしの」!

いかがでしたでしょうか?

東京進出や、みよしのブラスクインテットでの活躍など、今後も「みよしの」旋風が巻き起こりそうなワクワクする話題が沢山でとても楽しかったですね。

ラウフェンの東京ライブが終わって札幌に戻る際、新千歳空港からの帰り道で「みよしの」に寄ることがあるのですが、そこで食事をしているといつも「ああ、北海道に帰ってきたんだな」と思います。

ご家庭でも食べられる「みよしのぎょうざチルド」や、「みよしのレトルトカレー」は通信販売でも購入することができるので、この記事を読んで「お店に食べに行くまで我慢できない!」という方にもおすすめです。

札幌のソウルフードとして地元の人に愛されながらも、どんどんその輪が広がっていってほしいですね!

ぎょうざとカレー「みよしの」
みよしの公式twitter

撮影:laufen克

Cukaがボーカル担当の音楽プロジェクトlaufen
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