ご当地バーガーは全国津々浦々いろいろあれど、これほど見た目にインパクトのあるご当地バーガーはあまりないかもしれません。大きなベーコンが、バンズから滝のようにあふれ出ています。しかも2枚も!
これは夕張郡栗山町の「くりやまハムバーガー」。どうしてこのようなバーガーが作られるようになったのか、生みの親に話を伺いました。
ハム工房の作る「ハム」バーガー
▼ハム工房 ささ木
くりやまハムバーガーを作っているのは、栗山町の「ハム工房 ささ木」。そう、ハンバーガーショップではなく、ベーコンやウィンナーを製造販売しているお店です。
店主の佐々木隆之さんは、2010年にこの工房をオープンさせました。もともと父親が経営していた「岩見沢ハム」を手伝っていたこともある佐々木さん。一度は別業種に転職しましたが、ハム作りを生業にしようと一念発起したそう。
▼工房で作られているバラベーコンなど
工房を始めてから2~3年後、ウィンナーを作る際にどうしても出てしまう余りの肉を何かに使えないかと、佐々木さんは考えます。そこで思いついたのが、これをパテにしてハンバーガーならぬ「ハム」バーガーを作るというアイデアでした。
▼余りものだった肉をパテに
さらには自慢のバラベーコンを贅沢に2枚乗せて、見た目のインパクトもあり、食べ応えもある「くりやまハムバーガー」が完成しました。最初は地元のイベントなどで販売していましたが、そのおいしさに「普段は食べられないの?」という声が高まり、工房で常時販売するようになりました。
▼食欲を一層かき立てるバラベーコン
「ハム工房 ささ木」の商品は、すべて無添加。着色料や保存料は一切使用していません。つまり、くりやまハムバーガーももちろん無添加です。しかも値段は税込500円。これだけの大きさで食材にもこだわったバーガーにしては、破格の安さです。これを手軽にランチでいただける地元の人が、つくづくうらやましくなります。
▼子どもも大人も、豪快にかぶりついて!
北海道外でも食べられる!?
くりやまハムバーガーは、テイクアウトもできますが、工房内のイートインコーナーで食べることもできます。ランチ時にふらりと立ち寄って、パパッと食べていく人も多いのだとか。
▼工房内のイートインコーナー
また、北海道外でも食べられる場所があるといいます。千葉県の某所にて、土日祝のみ、もしくはイベント時などに限って、キッチンカーで販売しているのだそう。なんでも、店主の佐々木さんが知人の手伝いで千葉へ行く機会があり、縁あってキッチンカーでの限定販売が実現したとのこと。もし千葉県在住で食べてみたいと思った人は、北海道の工房に直接電話で問い合わせてみてください。
▼くりやまハムバーガーのマスコット
お話を伺いながら工房内を見渡すと、ふと、かわいいマスコットが目に留まりました。くりやまハムバーガーを模したもので、飛び出すベーコンの感じなど、上手く表現されています。思わず写真を撮っていると、お友達が作ってくれたものだと教えてくれました。
このマスコットといい、千葉で販売するようになったことといい、周りの人を大切にして周りからも慕われている店主の人柄が伝わってくるようで、なんだかほっこりしてしまいます。
▼工房内には立派な看板も
栗山町を訪れる際は、ぜひお腹を空かせておいてください。巨大ベーコンが2枚も入った、ここと千葉県でしか食べられないくりやまハムバーガーは、きっと話のタネになるはずです。もちろん、工房で販売されているウィンナーやベーコンもおすすめ。自宅用に、お土産用に、たくさん買いたくなること間違いなしです。