ここ数年のうちに定山渓を訪れたことのある人なら、温泉街の中心部におしゃれなカフェがあるのを覚えているのではないでしょうか。店頭の赤い幕が印象的な「J・glacee」(ジェイ・グラッセ)というお店です。なんでもスイーツが自慢で、地元で採れる新鮮なフルーツを使って作っているのだとか。佇まいも含め、いろいろとこだわりの見え隠れするこのお店、お邪魔して話を聞いてみました。
地元果樹園と提携するアップルパイ専門店
▼店頭に張られた赤い幕が目印
温泉旅館やホテルの建ち並ぶ、定山渓の中心地。その一角にジェイ・グラッセがあります。かわいらしい外観なので、ひと目でそれと分かるはずです。
▼お店のコンセプトが詰まったロゴマーク
まずは店名の下に注目してみてください。「Jozankei Sapporo」と小さく書かれた横にロゴマークがありますが、これはリンゴの産地である南区八剣山の山並みがモチーフ。八剣山の麓では、昔からりんごを主とした果樹園が多く広がり、今でもりんごを作っている農家が存在します。
ジェイ・グラッセでは八剣山の提携農家をはじめ、北海道各地から仕入れる新鮮なフルーツを使ったスイーツを販売しています。その中心になっているのが、アップルパイ。実はこのお店、アップルパイ専門店なのです。
▼いかにも居心地良さそうなカフェスペース
ロゴマークには、もうひとつの意味があります。横にすると、四分休符に見えませんか? ジェイ・グラッセのスイーツで、ほっとひと休みしてほしいという願いも込められているのです。そのコンセプトは、居心地のいいカフェスペースにほっと腰を下ろした時、より一層実感できるに違いありません。
▼季節によって異なる品種を使用(写真提供:ジェイ・グラッセ)
さて、ジェイ・グラッセはアップルパイ専門店だということは、先に述べました。アップルパイの決め手となるのは、やはりりんごです。ジェイ・グラッセでは、使用するりんごの品種をあえて特定していません。季節によって、またはその年によって、アップルパイに適した道産のものを選び、使用するようにしているのだそう。
なるべく砂糖を減らし、みりんを使用!?
▼アップルパイ(税込650円)
アップルパイの生地にはマーガリンを使わず、100%バターで仕上げます。高温で焼き上げられたサクサク生地の中には、りんごのピューレ。素材本来の味を大切にするため、砂糖はなるべく控えているといいます。それでは何で甘さを出しているのかというと、なんとみりん。スイーツにみりんとは意外な組み合わせですが、まろやかな甘さで、これがおいしいんです。
▼アップルパイセット
ジェイ・グラッセではホットのスムージーもおすすめだということで、今回はホットのアップルスムージーでオーダー。このようにドリンク単体の値段から400円を引いた価格をプラスすれば、好きなドリンクに変更可能です。
▼アップルパイパフェ(税込800円)
また、アップルパイパフェもおすすめです。パフェのソフトクリームは、イタリア製カルピジャーニ社のマシンで作ったもの。空気量をたくさん含ませることができるので、ふわっとした口当たりに仕上がっています。北海道牛乳を100%使用しており、ミルク感たっぷりの濃厚な味わいも特徴的です。
ちなみに今回ご紹介したメニュー価格は、どれもお店で食べた時のもの。テイクアウトの場合は価格が変わるものもあるので、詳しくは公式サイトや店頭などでチェックしてください。
温泉街とアップルパイ専門店、一見すると相容れないような組み合わせですが、不思議と違和感はありません。地元を大切にするジェイ・グラッセだからこそ、この場にしっくり馴染み、これからもしっかりと根付いていくのでしょう。定山渓のお湯で温まったら、ぜひここでゆったりとした時間を過ごしてみてください。
(2022年12月7日:店舗情報を更新しました。)