往年の戦隊ヒーローの影響で、「カレーのイメージカラーは黄色」と刷り込まれている人は少なくありません。実際には茶色や赤茶色もありますが、それ以外の色となると想像しにくいのが普通です。そんな既成概念を打ち破るかのように、2019年春に紫色のカレーが発売されました。一体全体どんな味がするのか。実食してみました!
北海道産ハスカップカレー
▼北海道産ハスカップ果汁100%使用(標準小売価格 税抜き390円)
異色のカレーを発売したのは、ジンギスカンのタレや豚丼のタレなど、北海道のソウルフードを支えるベル食品です。これまでも北海道の素材を生かしたレトルトカレーを約30種類も発売しています。紫色のカレーは、ラインナップのひとつである「北海道ハスカップカレー」です。インパクトの強いパッケージから、只者ではない雰囲気が伝わります。
▼「道の駅 ウトナイ湖」で発売中!
北海道民ならハスカップの名前はよく耳にするところですし、今やハスカップを使った飲み物やお菓子は珍しくありません。しかし、ハスカップ自体がなんであるかを答えられる人は少ないでしょう。
ハスカップは、スイカズラ科スイカズラ属の植物です。名前はアイヌ語の「ハㇱカㇷ゚」に由来していると言われ、初夏に白い花を咲かせ、ブルーベリーのような青紫色の実を付けます。不老不死の実と呼ばれ、勇払原野に自生していたことから、苫小牧市の花に指定されています。そんな理由から、ハスカップカレーは「道の駅 ウトナイ湖」でも販売されています。
▼食べるまで味の想像つかない!
どう見てもハスカップジャム。ご飯の上よりパンの方が似合いそうなものの、カレーのスパイシーな香りが漂っています。視覚と嗅覚のミスマッチに動揺を隠せません。原材料は、じゃがいも、にんじん、鶏肉など、いたって普通ですが、ハスカップの果汁が入ることで、濃厚な紫色に仕上がるようです。
口に含むと、カレーのスパイスと玉ねぎの甘み、そしてハスカップの酸味が見事に合わさり、これまでに食べたことがない旨味が広がります。色合いからブルーベリーのような強い酸味を想像していましたが、隠し味程度なのか、さほどフルーツっぽさは感じません。肉や野菜も大きく満足感があり、新しいタイプのカレーとして成立すると思います。一風変わったカレーを食べたい方は、是非手に取ってほしいですね。
▼人気のレトルトカレーシリーズ
ベル食品のレトルトカレーシリーズは、スーパーなどよりも道の駅や空港などの観光施設での販売が多く、普段は見かける機会がありません。幸運にも人気の2種類を食べるチャンスに恵まれましたので、その味を紹介します。
北海道ホタテカレー
▼北海道産ホタテ100%使用(標準小売価格 税抜き390円)
▼口いっぱいに広がるホタテの香りがたまらない!
ホタテの甘みがカレー全体に行き渡り、とてもマイルド。玉ねぎがコクを引き立て、シーフード好きにはたまりません。具が多く味も最高。専門店やホテルなどで提供されていても違和感がないレベルです。
十勝牛カレー
▼十勝産牛肉100%使用(標準小売価格 税抜き510円)
▼贅沢にも牛肉がゴロンと入っている
標準小売価格510円(税抜き)はダテでなく、色合いや風味からも100円台のレトルトカレーとは明らかに違う高級感が漂います。特筆すべき点は牛肉に脂身が付いていること。よほど肉質に自信がなくては脂を使えません。価格に見合った満足感を得ることができるカレーと言えます。
▼北海道の味覚を手軽に楽しもう!
北海道の素材を使ったカレーは、道内よりも道外での需要が多いそうです。灯台下暗し、せっかく身近に美味しいカレーがあるのに見過ごしてしまっては、もったいありません。どこかで見かけた際は、ぜひ味わってみてください。
取材協力:ベル食品株式会社