【美瑛町】 2012年6月に発表されたアップル社の「MacBookPro(MBP) Retina」ディスプレイモデル。その壁紙として、北海道・美瑛町白金地区の観光名所「青い池」が採用された。ということで今回は、世界中の人たちが見るようになる”世界的名所”「青い池」を取り上げざるを得ない。
その美しい神秘的な光景は一度見たら忘れることはない。まるで絵に描いたかのような風景で、思わず感激してしまう。常に美しい青、それも普通の青色ではなくコバルトブルーなのだ。水色とか、緑色が入った水色と表現する人もいる。実際は見る場所によって色が微妙に異なることもあり、見る角度や四季によって様々な表情を見せてくれるのが面白い。
水溜りのような小さな池なので、水面は鏡のように静か。水中も透けて見える。対岸の青々と生い茂る木々や、池から突き出る無数のカラマツ等の木々が水面に映る。これらの木々は立ち枯れている状態なので葉っぱを付けることはないが、それがまた青い池の特徴の一つとなっている。
なぜ青い色をしてる?
とこでなぜ「青い池」は青色なのだろうか。原因究明中で定かではないが、上流の白金温泉地域から流れてくるアルミニウム含有の地下水と美瑛川の水が混ざり合い発生したコロイド粒子に太陽光が当たり、短い波長の青い光が反射することで、通常とは異なる青色の水に見えるとされている。
ちなみに青い池は自然に昔からあった池ではない。そもそも美瑛町周辺は十勝岳の噴火による災害を受けてきた地域である。北海道開発局はこうした火山被害を抑えるべく、1988年12月の噴火をきっかけに、美瑛川上流で泥流を貯めるえん堤工事を進めた。ブロックえん堤は1989年12月に竣工したのだが、ここに水が貯まると青い池となったという。当初は知られていなかったが、カメラマンの口コミで「青い池」として広まり、いつしか観光バスもやってくる名所になった。
「青い池」は美瑛川近くにある。美瑛町市街地から白金温泉方向へ道道966号線を約20分進む。道道沿いに看板があり、100台ほどの駐車場スペースが確保されている。そこから砂利道を歩くこと約5分、右手に池がある。池の片側に木々に覆われた散策路が設けられているので、そこを歩いてみよう。先に進むと、青い池と美瑛川が合流する地点に当たる。合流地点は美瑛川のほうも同じコバルトブルーをしている。ここまで見たら青い池観光は終了である。
世界に誇る美瑛町の「青い池」。その感動を、写真からではなく現地に実際に行って味わってほしいと心から願う。※ちなみに、上流に「ブルーリバー」があるので、合わせて訪れることを強くお勧めする。