終了したJR琴似駅前の夏祭りを女子大生アイドルが中心となって再始動

昨年の開催をもって終了した札幌市西区琴似の夏の風物詩「琴似飲食業組合・謝恩夏祭り」が今夏、琴似飲食業組合青年部をはじめとする若い力で再始動することになりました。その中心となったのは、琴似在住の女子大生アイドル 小林愛莉さん(トップ写真)。琴似に住む人たちにとって馴染み深いお祭りを続けて元気な街にしたいと意気込みを語ります。

慣れ親しんだお祭りを終わらせたくない!

「琴似飲食業組合・謝恩夏祭り」は、1990(平成2)年からJR琴似駅前広場で開催されてきた琴似を代表する伝統的なお祭りで、ピーク時には延べ5000人の住民で賑わったといいます。しかし、主催側の高齢化や景気悪化の影響で2017年夏の第29回目をもって終了しました。

琴似で生まれ育ったという、琴似飲食業組合青年部リーダーで女子大生アイドルの小林愛莉さんは、「子どもの頃から慣れ親しんだイベントがなくなるのは寂しい気持ちで、自分の住む琴似の活気が消えていく気がしました。これからも琴似が明るく元気な街であってほしいとの思いから、お祭りをなんとか続けられないかと考えました」と、再始動の経緯を語ります。

▼会場となってきたJR琴似駅前広場

若い力で、時代に合った新しい形で開催へ

そこで小林さんは、昨年まで主催していた琴似飲食業組合青年部メンバー、街づくりに携わっている人たち、高齢化の進む琴似を明るくしたいと考えている人たちに相談しました。

「ただ開催するだけでは、以前と同じく終わってしまう。お祭りを続けるには、今の時代に合った新しい形のお祭り、若い人からお年寄りまで琴似住民に受け入れられるスタイルで行うとよい」とのアドバイスを受けて、賛同するメンバーと新たな実行会を結成。今年5月以降、開催に向けて本格的に検討を進めてきました。

再始動するお祭りの名称は「ことに夏まつり」。JR琴似駅前広場を会場に、2018年7月22日(日)11:00~17:00の予定で開催します。

昨年までと異なるのは、(1) 誰でも参加できる (2) みんなで琴似を元気に盛り上げる (3) このお祭りをきっかけに様々なイベントをつくり、街づくりと連動させるという点。若い世代をもっと呼び込み、将来的には札幌市を代表するお祭りを目指しています。伝統の交通安全コーナーは1~2時間、タイムテーブルに組み込まれていましたが、参加者目線で再検討した結果、そのすべてを音楽ステージプログラムに変更しました。

▼実行委員会メンバーであるブルズスタイル代表の牛坂泰男さんと小林愛莉さん

ここ数年、西区の人口増というプラス要素はあるものの、JR琴似駅―地下鉄琴似駅間の商店街が一部マンションに変わってきたり、琴似ではなく中央区で食事をしたりする傾向が強まっているそう。

ブルズスタイル代表の牛坂泰男さんは、「琴似の若手経営者の中には『琴似で飲食店が成功すればどこに行っても成功できる』というジンクスを復活させたいという熱意がある。リーダーシップをとってくれた小林さんをサポートしてお祭りを成功させ、新たな組合の形成と琴似の街の発展を目指したい」と話しています。

女子大生アイドルが中心となり再始動する「ことに夏まつり」。琴似の若手メンバーが一丸となって盛り上げるお祭りの今後に注目です。