「札幌市円山動物園×北海道ファンマガジン コラボ企画『ファンマガ的 円山動物園だより』」の6回目です。
そろそろ暖かくなりはじめ、最低気温が氷点下になることも少なくなってきた札幌。積もった雪は溶け、木々には新芽が見られ、春の兆しが感じられます。冬の間は室内にいた動物たちも、少しずつ外に出ることが増え、まだ寒いながらも動物たちは楽しそうに外の空気を吸っています。
今月の動物紹介は「エゾシカ」
エゾシカは、日本に生息するシカ科の動物の中でもっとも体が大きい種類で、体重はオスで130kgにもなります。ニホンジカの1亜種で、本州などで見られる「本土ジカ(奈良公園などにいるシカでホンシュウジカとも言います)」と同じ種です。
大きな角が生えますが、これはオスだけでメスには生えません。この角は春先に自然に抜け落ちますが、円山動物園では、危険防止のために10月中旬に角を切り落とします。(以上、円山動物園ホームページより)
エサは、午前中に1回、午後から1回、1番乾草、2番乾草、ルーサン乾草、ZCペレット、フスマペレット、ビタミン剤、カルシウム剤などが与えられています。
▼エゾシカの餌
現在、オス2頭、メス4頭が飼育されていますが、そのうちオスの恩(めぐむ)は別飼中なので閲覧することができません。
担当飼育員さんは「体の大きなエゾシカが獣舎内を駆け回ったり、優れた跳躍力で2mもある高さの雪山に登ったりする姿はとても迫力があり魅力的だと思います」と言います。
また「地面に座って目を細めながらモグモグと反芻しているときの表情と口元の動きを見ていると、気持ちが穏やかになってとても癒されます。動いているシカも良いですが、座って反芻しているシカもぜひ観察してみてほしいです」とおっしゃっていました。
▼円山動物園の奥の方にあるエゾシカ・オオカミ舎 動物園マップ→①
円山動物園で飼育されている6頭のエゾシカを紹介しておきましょう。
歩(あゆみ)
2008年8月30日円山動物園生まれのオス。あとで紹介する道(みち)の息子です。鼻の先を触れられるのがキライだそうです。
道(みち)
2005年芦別市旭ヶ丘公園生まれのメス。2008年4月3日に来園しました。耳の縁がぎざぎざしています。
イザベル
2010年6月25日おびひろ動物公園生まれのメス。2011年11月5日に来園しました。左耳にオレンジ色の耳標が付いています。血の気が多く、柵越しに威嚇することがあるそうです。
アマンダ
2010年6月6日おびひろ動物公園生まれのメス。2011年11月5日に来園しました。左耳に黄色の耳標が付いています。好奇心旺盛ですが意外と慎重な性格だそうです。
芽(めい)
2003年芦別市旭ヶ丘公園生まれのメス。2008年4月3日に来園しました。目がくりっとしていてかわいく人なつっこいそうです。現在別飼されているオスの恩(めぐむ)の母親です。
恩(めぐむ)
2008年7月12日円山動物園生まれのオス。芽(めい)の息子で群れのリーダーです。現在、オスの歩との繁殖期に伴う争いを避けるため、2016年10月31日より隔離されているので見ることができません。
前月の円山動物園の動き
●3月1日
閉園時間が16時30分になりました。
●3月10日
コツメカワウソの「よもぎ」と「わらび」の転出が決まりました。動物園マップ→②
●3月13日
ユキヒョウのシジム(メス)に発情の兆候が見られたことから、発情のピークに合わせてアクバル(オス)との同居をはじめました。そのため、午後12時よりアクバルとシジムは閲覧できなくなります。動物園マップ→③
▼アクバル、2005年6月多摩動物公園生まれ、2006年3月来園
▼シジム、2010年5月スウェーデンNordens Ark動物園生まれ、2011年12月来園
●3月21日
熱帯飼育館で飼育しているシシオザルのイージロウと父親のリーフの同居がはじまりました。動物園マップ→②
▼シシオザルのイージロウ(左)とリーフ(右)
●3月26日
シロテテナガザルの赤ちゃんの命名式が行われ、名前が「そら」に決まりました。動物園マップ→④
▼元気いっぱい、シロテテナガザルのそら君
●3月27日
モモイロペリカンの「ペー」(オス、14才以上)が亡くなりました。死亡原因は、右大腿部内側から臀部にかけてできた血腫の発生による全身の失血によるものと推測されました。動物園マップ→⑤
●3月28日
アフリカゾーン「キリン館」で飼育しているハダカデバネズミに妊娠兆候が確認されたため、観覧制限がはじまりました。「キリン館」の1階の一部(ハダカデバネズミの展示エリア)と2が閲覧できません。動物園マップ→⑥
▼ハダカデバネズミ(キリン館1階)
今月の円山動物園の予定
●4月10日(月)~14日(金)、4月26日(水) 休園日
今月のオススメは「桜風味の春パンケーキ」
動物園の正門を入ったすぐの左側にある建物の中にあるZooCafeでは、5月までの期間限定で「桜風味の春パンケーキ」の提供がはじまりました。桜ソースがかかっていて春の訪れを感じることができるパンケーキです。
果肉がゴロゴロ入ったのベリーソースとたっぷりの生クリームは、甘いもの好きにはたまらないはず。800円で提供されています。動物園マップ→⑦
所在地:札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
電話:011-621-1426
FAX:011-621-1428
営業時間:3月1日~10月31日:9時半~16時半(最終入園16時30分)、11月1日~2月末日:9時半~16時(最終入園15時30分)
休園日: 第2、第4水曜日(祝日の場合は翌日)4月第3週の月曜日~金曜日、11月第2週の月曜日~金曜日、12月29日(水)~31日(土)
料金: 大人 600円(高校生以上)、小人 無料(中学生以下)
公式サイト
写真撮影協力:Kaoru Mitsuda