札幌市豊平区界隈で、りんごと羊の肉を使ったカレーが噂になっています。その名も「こりめカレー」。豊平区のキャラクターであるりんごの「こりん」とひつじの「めーたん」のカレーだそうで、「こりん」と「めーたん」を略して「こりめカレー」と命名されたのだとか。なぜ豊平区のキャラクターがカレーと関係するのか、その真相を調査してきました。
▼豊平区のキャラクター、りんごの「こりん」とひつじの「めーたん」
なぜ「こりめカレー」が誕生したのか?
「こりめカレー」は、豊平・清田区商店街連絡協議会加盟店の豊平区にある6店舗(取材時は6店舗でしたが2017年3月末現在は7店舗+豊平区役所食堂)で提供されているカレーです。売り上げの3%が、豊平区で活動している子ども食堂へ寄付される「子ども応援メニュー」となっています。商店街の活性化の意味も含めて、豊平区の名物のひとつとして広めたいという思いではじまりました。
「こりめカレー」のルールはカンタン、「りんごと羊を使う」だけ。参加するお店は現在でも増えつつあります。
▼お話を伺った豊平・清田商店街連絡協議会の片山徹常任理事
続いて、豊平区役所にもお話を伺ってきました。区役所では「こりめカレー」を後押しするため、広報物などの制作や配布などを請け負っています。
▼豊平区市民部地域振興課の西成愛さん
区役所を訪れたのは3月14日。毎月14日は豊平区の日ということで、区役所の食堂で「こりめカレー」が提供されることになりました。取材日はちょうどその初日にあたり、区長室で試食会が開かれました。
▼三井一敏区長(右下)を囲んでの試食会
豊平区役所食堂で提供される「こりめカレー」は、スパイシーな味付けの本格的なカレールーに、ソテーされた角切りりんごと生の角切りりんごが加えられています。さらにはラムカツをトッピング。カレーはほどよい辛さで食べやすく、このメニューが毎月14日しか食べられないのは少し残念です。
▼これが区役所食堂で提供される「こりめカレー」650円
6店舗制覇に向けていざ出発!
せっかく「こりめカレー」の取材に来たのだから、と残りの6店舗も調査することにしました。こりんとめーたんに見送られ、カレー好きを自称する女子大生ふたりと一緒に「こりめカレー調査隊」は出発したのでした。訪れた順番でお店を紹介していきましょう。
▼松永梨紗さん(左)と鈴木菜奈さん(右)
駅前咖哩Vege(ベジ)
ホロホロになるまで煮込んである大きなラム肉と、よいアクセントになっている自家製のりんごのチップスとのコラボ。自家焙煎のスパイスがポイント。ジンギスカン特有の癖がなく食べやすいカレーです。1日限定10食! 1,100円
▼「ラム肉がスプーンでほぐれるほど柔らかく、りんごがシャリっと感じられておいしかったです」(松永さん)
電話:011-598-8331
営業時間: 平日11時~15時(L.O.14時30分)17時~22時(L.O.21時30分)、土日祝11時~22時(L.O.21時30分)
定休日:なし
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Taj Mahal(タージ・マハール) 西岡店
インド人シェフによる、本場ラムカレーにりんごを加えたフルーティーでスパイシーなカレーです。ラム肉がゴロゴロ入っていて、かなり濃厚な味わいが楽しめます。りんごの甘さがスパイシーなカレーとよく合っています。1,280円
▼「カレーの辛さとりんごの甘さがベストマッチ。サクランボもかわいらしくっていいですね」(鈴木さん)
そば処更科
カレーとジンギスカンと焼きうどんとお蕎麦という仰天のボリュームメニュー。ジンギスカンのタレは自家製で、りんごが使われています。甘めのタレが絡んだジンギスカンとカレーを混ぜて食べると、味が変わってまた別の楽しみが。850円
▼「見た目にもインパクト大、ボリューム満点でお腹がいっぱいになりました。同じ大学の友達に教えてあげたいです」(松永さん)
電話:011-811-6669
営業時間:11時~21時
定休日:日祝
Crystal JyoJyo(クリスタルジョジョ)
柔らかく煮込んだりんごが入っているマトンカレーは、本場ネパール人シェフが腕を振るったひと品です。濃厚な味わいがクセになりそう。ナン、サラダ、ドリンク付きというのもうれしいポイントです。1,300円
▼「スパイスがぷーんと香ってきますが、味自体は甘めでクリーミー。マトンがひと口サイズで食べやすく、おいしくいただけました」(鈴木さん)
ごはんや きんぎょ
きんぎょ特性の黒いスパイシーカレーにラム肉が贅沢にトッピングされていて、見た目から食欲をそそります。セロリ、ニンジン、ジャガイモ、りんごを13時間煮込んだという黒カレーは絶品。850円
▼「ルーが濃くって、あとからじわじわとくるスパイシーな辛さにはまりました。サラダとスープが付いているのもいいですね」(松永さん)
レストランHarapeco(はらぺこ)
切るとビックリするほど流れ出る肉汁のラム肉のハンバーグがトッピングされたカレーです。横に添えられているのは、なんとりんごの福神漬け。カレーとよく合って、おかわりしたくなるほどのおいしさでした。1,000円
▼カレーはほどよい辛さで食べやすく、肉汁たっぷりのラムハンバーグもGOOD。旗やプチトマトを使ってりんごっぽくしたりして細部のこだわりにキュンとしました」(鈴木さん)
1日で6店舗をハシゴしたため、全員お腹がはち切れんばかりになりました。ひと言で「こりめカレー」と言っても、お店によってその特徴は本当にさまざま。ぜひ全店制覇をめざしていただきたいところですが、1日で回るのはおすすめできないかも。やらないと思いますけど。
※2017年4月1日:肩書を訂正いたしました。お詫びして訂正いたします。