もはやアジサイ公園と呼びたい!アジサイがびっしり 発寒・春日緑地

北海道では7月になるとアジサイがきれいに咲き誇ります。札幌でアジサイの名所はどこ?と聞かれてすぐ答えることのできる人は多くないかもしれません。札幌市内では豊平公園、中島公園、百合が原公園でも見られますが、意外と穴場なのが、西区発寒にある「春日緑地」です。

花壇を埋め尽くすアジサイのボリューム感は必見

「春日緑地」は、札幌市西区発寒10条4丁目、JR函館本線・発寒中央駅からすぐの場所にあります。発寒小学校の隣にあるので、そちらを目指すとよいでしょう。

上空から見ると三角形の形をしている春日緑地は、面積1724㎡と小ぶりな緑地です。冬はもちろん、春先や秋に行っても、取り立てて見所があるわけではありません。市民が休憩がてら立ち寄ったり、遊水地もあるので、近隣の子供たちの遊び場になっている程度です。

しかし、7月になるとこの公園は注目され始めます。それはなぜかというと、アジサイが咲くから。ただアジサイが咲くなら、他の公園でも見られるかもしれませんが、春日緑地のすごいところは、アジサイが敷地を取り囲むようにびっしり咲くというところにあります。高さも人間の背丈ほどあり、地面すれすれから上のほうまで、ボリューム感もたっぷりです。



奥にある花壇がすべてアジサイ。西側の歩道沿いにアジサイ。東側に隣接する札幌西消防署側の広場中央にもアジサイの島……。これだけ面積の狭い緑地内なのにアジサイは約800株もあり、圧倒的な存在感です。

歴史も感じられる碑石

実は緑地の中央、道路側には碑石も建っています。発寒開拓記念碑、そして永田休蔵之碑です。いずれも発寒屯田兵の始まりの歴史を垣間見る碑石です。

永田氏は、1857年4月に山岡精次郎氏らと共にこの地に入地し、発寒の開拓に励んだそう。しかし同年11月に大竹慎十郎氏と共に石狩から帰るとき、冬の強い風雪にあって亡くなったそうで、大正時代になって発寒屯田移住50年を記念して建立されました。

知る人ぞ知る札幌のアジサイ名所は、発寒の歴史が感じられる緑地でもありました。

春日緑地
札幌市西区発寒10条4丁目 [地図]