【札幌市】2014年12月21日に円山動物園でホッキョクグマの赤ちゃんが誕生した。母親はララ。今回で8頭目の赤ちゃんである。
円山動物園では、ララの妊娠がわかったときから、落ち着いた環境で出産し子育てできるようにするため、赤ちゃんが産室から外に出られるようになるまで世界の熊館の周辺を立ち入り禁止にしていた。そして今年4月1日に立ち入り禁止を解除し、いよいよ赤ちゃんの公開を開始した。今回は公開当日の様子をリポートする。
▼2015年4月1日にホッキョクグマの赤ちゃんが一般公開された
オープンする9時に動物園に到着すると、入口にはかなりの列ができていた。
昨年11月に世界の熊館周辺が立ち入り禁止になって以来、約5ヶ月ぶりに公開されるホッキョクグマ。赤ちゃんが見たいという人も、ホッキョクグマが好きという人も、とにかく待ちに待った公開だ。
▼赤ちゃんは10時公開なのに、9時過ぎにはこれだけの人だかり
10時前には、さらに人が増え、ホッキョクグマの放飼場の周りには幾重にも人垣ができていた。あちこちから「まだかな」「早く出てこないかな」という声がする中、母親のララのあとについて登場した赤ちゃん。「きゃ~」「かっわいぃ」という歓声が飛び交う。
▼母親ララのあとについていく赤ちゃん。段差が越えられるかララが見守っていた
▼母親ララとじゃれる赤ちゃん
▼おっぱいをねだる赤ちゃん
▼いっぱい遊んでおっぱいを飲んだら眠りについてしまった
▼干し草で遊ぶ赤ちゃん
大きな歓声に臆することなくはしゃぐ赤ちゃん。体重などは、現時点では測定していないとのことだが、目測では頭胴長が約70cm、体重は15kgぐらいだそう。オスかメスかもまだわかっていないとのこと。
ホッキョクグマを担当している清水飼育員に話を聞くと「ホッキョクグマの子供は、あっという間に大きくなってしまうので、今だけしか見られない小さくてかわいい姿をぜひご覧ください」とのこと。たしかに。やんちゃな感じで好奇心いっぱいに動き回る姿は見ていて本当にかわいらしい。「授乳時になると1時間ぐらい寝てしまうのですが、それがまたいいんです。起きているときの無邪気な姿はもちろんですが、すやすや寝ている姿もかわいらしいのでぜひ見てくださいね」と話す。
今回で8頭目の子供を出産したララ、お母さんホッキョクグマの鏡ともいえるララなのだが、今年で21歳と高齢。さらに話を伺うと「ララの今後の出産計画は今のところ未定ですが、高齢なので今回が最後になるかもしれません」という。
当面は、赤ちゃんの公開は10時から15時までで、赤ちゃんが慣れていけば徐々に公開時間を延ばす。
▼ホッキョクグマを担当している清水飼育員
赤ちゃんの父親のデナリは、今年はもう1頭いるキャンディとの子作りが計画されている。キャンディは豊橋総合動物公園から繁殖目的で借りており、今年その借受期間が終了したが、デナリとの間に子供ができなかったため期間を1年延長した。
実は昨年、ララと同時ぐらいにキャンディも妊娠の兆候が見られたが、生まれるまでは至らなかったという経緯がある。今年もお互いの状態を見ながらペアリングをはじめるとのこと。2頭に赤ちゃんができることを期待したい。
▼赤ちゃんの父親のデナリ
▼豊橋総合動物公園から来園しているキャンディ
▼札幌市円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL:011-621-1426
開園時間
夏期:2月1日~10月31日 9時~17時
冬期:11月1日~1月31日 9時~16時
休園日:12月29日、30日、31日
公式サイト