【網走市】 北海道の秋は鮭釣りのシーズン!海辺では竿を立てて朝早い時間帯から釣りを楽しむ人たちも大勢いると同時期に、河川には鮭たちが遡上してくる姿が目立つ。特に網走湖畔の呼人浦キャンプ場にある白羽川では、非常に近距離で鮭の遡上を見ることができるのはご存知だろうか。
気温や水位の都合で日によって群れの状態は違うとはいえ、とにかくぱっと見で大量にいることがわかるこの遡上っぷり。水が濁っていてなかなか水中の様子が見えないこの日でも、背びれを出して泳ぐ姿や、水深の浅い場所まで泳いできてはバタバタ水しぶきを立てている姿もたくさん。手を伸ばすと届く間近な場所で見られるのはなかなか貴重。
冬の川で生まれた鮭はその川のにおいを覚えており、3~4年海で育ったあと産卵のために秋には生まれた川へ戻ってくるという生きもの。浅い川までやっとの思いで辿り着き、産卵を終えると生まれた川で生涯を終える。もちろん白羽川でもその最期の姿もうかがえ、切ない気持ちになると同時に感謝さえしてしまうほど。これから生まれてくる彼らの子供たちも、立派に成長しここへ元気にかえってきてくれることを願うばかり。(写真:この写真の中だけでも9匹もいる)
網走湖といえば湖面が凍結する冬場にはワカサギ釣りが盛んなことで有名ですが、秋には鮭たちが産卵のためにかえってくる場所でもあったのです。日頃、食卓でよく見る鮭がどのようにして生きているのか、ここでその「はじまり」と「おわり」の勇姿をぜひ見て彼らの生態を知っていただきたい。
場所:網走市呼人 網走湖畔「白羽川」河口付近
(網走市街から呼人方面、ホテル網走湖荘様手前の赤い小さな橋目印)
※大量遡上の様子は11月頃まで見ることができます。
※川へ遡上している鮭を捕獲することは禁止されております。ぜひ危害を加えることなどぜず、あたたかく見守ってあげてください。