釧路は世界三大夕日なのか


釧路市幣舞橋と夕焼け

 「世界三大夕日のまち」をご存知でしょうか。インドネシア・バリ、 フィリピン・マニラ、日本・釧路。この3都市が夕陽の美しい世界ベスト3 というわけです。

 一方で、世界三大夕日とされるところはいろいろあって、フィリピン・ マニラ湾、マレーシア・マラッカ海峡、スペイン・ジブラルタル海峡を 世界三大夕日とする人もいます。

 夕日ならどこでもきれいと感じますが、特に美しいということなのでしょう。 その一つに北海道・道東の釧路が選ばれていることは注目できますが、 そもそもなぜ釧路が選ばれることになったのでしょう。

釧路市幣舞橋と夕焼け

世界三大夕日はだれが決めたのか

 釧路が世界三大夕日のひとつとなったのは1965年ごろのこと。かつて 船乗りがそう呼んできたといわれています。当時は戦後復興から立ち直り、 外国船が釧路港に入港するようになった際、船乗りたちがその夕陽の美しさ を注目するようになったわけです。世界の港を転々とする船乗りだからこそ 分かる世界三大夕日なのです。

 釧路の夕日でいえば、釧路川河口付近にかかる幣舞橋は夕日の名所です。 幣舞橋からの釧路川を見る夕日も美しいですが、幣舞橋上にある四季の像 を一緒に撮影した写真もよく見かけます。像の黒いシルエットとオレンジ の背景が美しいものです。

 特に秋や冬には空気が澄んで夕日が美しく見えるのが特徴です。しかも 冬の夕日は釧路川河口延長線上の太平洋に没します。だから、幣舞橋から の夕日はピンポイントできれいなのです。

 1965年、釧路十景のひとつとして「釧路港の夕日」が選ばれました。 そして2009年、釧路青年会議所がこの夕日を売り出していく「くしろ夕日 プロジェクト」がスタートします。

道内の夕日は日本海側

利尻富士と夕焼け

 道内には他にも夕陽の名所がいくつもあります。特に日本海岸沿いから 見る日本海の夕日は美しいとされてきました。地名や名所の名称には夕日 がつくことが多いです。

 具体的には、積丹半島(神威岬)、石狩や留萌市黄金岬、羽幌町を含む オロロンライン、サロベツ原野と利尻富士、中標津町開陽台、サロマ湖、 といったところが有名です。特に利尻富士の夕焼けは美しいです。