全国主要乳業メーカーは、十勝に工場を持っていますが、よつ葉乳業も例外ではなく、十勝管内音更町に十勝主管工場を有しています。その一部エリアは2012年2月以来、工場見学施設「おいしさまっすぐ館」として一般公開されており、年間約10,000人が訪れています。
そんな「十勝主管工場 おいしさまっすぐ館」は2019年3月29日に大規模な改修工事が行われてリニューアル、触れる展示物が増えてますます楽しめるようになりました。新しくなった工場見学施設をご紹介します。
北海道十勝発の乳業メーカーの拠点が見学できる!
よつ葉乳業が誕生したのは1967年1月23日。十勝の8農協が北海道共同乳業を設立したのがきっかけです。雪印、森永、明治の3大メーカーと比べると、北海道発の牛乳メーカーとして道民に親しまれています。
十勝工場も会社設立と同年に完成しており、バターや脱脂粉乳の製造を開始しました。十勝で生まれた企業の十勝主管工場ですから、まさに拠点。しかも、集乳量は日本一を誇っています。大規模工場の見学ができるのですから、貴重です。
「十勝主管工場 おいしさまっすぐ館」では、牛乳やバターの製造の現場を見学できるほか、酪農や乳業について楽しく学べる施設となっています。見学は平日3回、10時、13時30分、15時です。事前に電話予約が必要ですが、完全無料で見学できるので一度は行ってみてほしいところです。
牛が鳴く「牧草トンネル」がみどころ!見学コースのご案内
工場見学は5つのゾーンで構成されています。
エントランスがまず1つ目のゾーン。入り口を入るとすぐ、フォトスポットが用意されています。青空の中まっすぐ伸びる一本道を表現したフォトスポットは、よつ葉乳業のコーポレートスローガンを表現したもの。実物大の牛の模型で牛乳搾り模擬体験ができるほか、よつ葉乳業商品がずらりと並ぶショーケースまで、ここだけでも十分楽しめます。
▼ゾーン1(エントランス)
ゾーン2以降は2階へ。ビデオ視聴した後は、「しあわせファーム」と呼ばれるかわいらしいスペースへ。お子さんが対象だそうですが、酪農家の一日や牛舎のしくみ、牛の生態(牛はどれくらい体重があるのか、なぜもぐもぐしてるのか、牛の歯の秘密など)を学べるほか、牛が普段食べている餌の実物をみることができます。楽しいのは、工場の人が工場内に入るときに浴びる強風体験。ゲートを通過するとすごい音とともに強風が吹き付けます。
▼ゾーン2「しあわせファーム」
続いて、バター工場充填・包装工場(バター製造ライン)をガラス越しに見学します(ここは撮影禁止)。バター工場棟から牛乳工場棟に進むためゾーン3に入ると、途中に「牧草トンネル」という目玉スポットを通過します。牧草ロールに通る道をくり抜いたイメージのゲートなのですが、中を通ると牛のモォー!という鳴き声が響き渡ります。これがけっこう大きな音なのでびっくりしますよ。
▼ゾーン3
ゾーン4は牛乳工場。牛乳がパックに充填され、ダンボールに詰められていく様子をガラス越しに見学できます(牛乳製造工場は撮影禁止)。突き当りの通路の床面には、市乳工場東側にある貯乳タンクの実物大のシルエットが描かれています。直径4メートル、高さ12メートル、100トンの生乳が入るほどの大きさなんだとか。
▼ゾーン4
そして最後にゾーン5。ミルクルームに案内されると、ちょっと一休み。工場でできた牛乳を無料試飲させていただけます。牛乳搬送車が動く模型展示もあり、トラックごと重さを計量して工場に入っていく様子を知ることができます。
よつ葉乳業は1969年、ビン牛乳が一般的だった時代に、紙パックの牛乳「よつ葉3.4牛乳」を北海道で最初に発売しました。さらに生産量低迷の中、開発したのが、牛乳パックの屋根の部分にキャップを取り付けた業界初の1リットルパック。パッケージヒストリーのコーナーでは、三角形の紙パック牛乳からキャップ付きのパッケージまで、牛乳パッケージの系譜が手にとるようにわかる展示になっています。
▼ゾーン5
ここまでで所要時間約60分。1回50名まで対応可能で、1名でも見学することができます。地元の学校では小学校の社会見学先にもなっています。子供連れでも楽しめる内容になっていますので、ぜひご家族連れで行ってみてください。
【映像】動画で見る「よつ葉乳業十勝主管工場」見学(Cha cha Girls)
所在地:河東郡音更町新通20丁目3番地
電話:0155-42-2121(平日9時~12時、13時~17時)