【余市町】余市町でも随一の桜名所といえば、余市川沿いの桜並木(余市川桜づつみ)でしょう。ニッカウヰスキー工場のすぐ裏手にあり、工場見学と一緒に楽しめるので、桜が満開を迎えるゴールデンウィークには多くの人たち訪れます。
5㎞の「余市川桜づつみ」オススメはニッカウヰスキー裏手
余市川の河口から1㎞ほど上流の両岸土手上にその桜並木はあります。その川沿いに並ぶ桜は、エゾヤマザクラではなく薄いピンクの花が咲くソメイヨシノが主です。全体では約5㎞にわたって桜の木々が続いており、中には二列に植樹されている個所もあります。
特に、左岸では余市運動公園南側の白樺団地付近、右岸ではニッカウヰスキーのニッカ会館やショップのある裏手あたり、ちょうど道道755号線の田川橋下流の両岸500mほどの区間で、比較的よい景観が楽しめます。左岸を歩けば、対岸の桜並木の向こう側にニッカウヰスキー工場の赤い屋根が見えます。
桜の木が、土手の高さよりほんの少し低い位置に植樹されているせいか、桜の花がすぐ頭上にかかるようになっているのも、ここならではの魅力。余市川の開放感も相まって、のんびりと散策できるはずです。
ニッカウヰスキー裏手は余市川桜並木の中で最も人気ですが、田川橋上流、仁木町との境界付近に至るまで桜は植樹されていますので、ずっと散策してみるのもいいかもしれません。上流では、ソメイヨシノが見ごろを終えた後、遅咲きのヤエザクラが咲きますよ。
竹鶴リタが通った「リタの散歩道」でもある!
ちなみにこの余市川桜並木は「リタの散歩道」の一部でもあります。それはニッカウヰスキー創業者竹鶴政孝の妻・竹鶴リタが弁当を届けるにあたり通ったルートで、駅前の「リタロード」のほかに、余市川にかかる「リタブリッジ」(余市橋、現在の道の駅の橋)から上流の田川橋(道道755号線)までの河川敷が含まれていたそう。
「余市川桜づつみ」として整備されたのは、1993年度桜植樹を含む事業が当時の建設省に認定されたことによります。それ以来、河川敷でサクラの木の植樹や、開花前の一斉清掃が行われ、町を挙げて余市を代表する桜並木に育ててきました。そのかいあってか立派な桜の木に成長し、近年は見ごたえがあるとじわじわ人気上昇中です。
リタ自身はこれほど立派に育った桜並木を見たわけではありませんが、わたしたちはいまその場所を歩いてなぞることができます。ニッカウヰスキー工場を川沿いから見ながらリタは何を思ったのでしょうか。ドラマ「マッサン」の人気もあり、ニッカウヰスキー工場見学と一緒に訪れる人が多くなっている模様です。是非合わせてお楽しみください。