コーヒー豆販売店「山鼻Beans」は、札幌市中央区の山鼻地区にあるお店です。常時30種類以上のコーヒー豆を取り揃え、常連のお客さんも多く訪れる人気店。
山鼻Beansの人気の秘密は、コーヒー豆を新鮮な状態でお客さんに販売することにこだわっていること。コーヒー豆を焼きおきせずに、注文を受けてから焙煎するというちょっと珍しいスタイルのお店です。
コーヒーへのこだわりや思いを、店主の小松さんに聞きました。
コーヒーロースト山鼻Beansが生まれたワケ
札幌市電「東屯田通」電停を降りて山鼻の住宅街を歩くこと約3分。コーヒー豆を販売するお店「コーヒーロースト山鼻Beans」が見えてきます。
仕事の関係で横浜に住んでいたという店主の小松さん。もともと札幌出身ということもあり、コーヒーショップをやるなら地元札幌で開業したい!と、会社を辞めて札幌に来て、山鼻Beansをオープンしました。
自宅でもコーヒーをよく飲むという小松さんは、会社員時代から自宅で焙煎するというほどのコーヒー好き。山鼻Beansの、注文をうけてから焙煎するスタイルは「焙煎日のはっきりしたコーヒー豆を新鮮なうちに頂くだけで、普段何気なく飲んでるコーヒーが特別なものになる」という事実と、「コーヒー豆はこの販売の仕方が消費者の皆様に対して最も誠意ある販売方法だ」という信念からです。
焙煎中の待ち時間が最大の楽しみ
店内には30種類以上のコーヒー豆がずらりと並んでいます。来店したら、こちらで好みの豆を選んで焙煎をしてもらいます。
コーヒーは産地・品種ごとに味や香りが異なるだけでなく、焙煎度合いによっても味わいが変化していきます。しかし、こんなに種類があったらどれを選ぶか迷ってしまいますね。そんな時は小松さんに相談しながら産地ごとの特徴を聞いて、好みの豆を選んでみましょう。
コーヒー豆を選んだらいよいよ焙煎。徐々にコーヒーの香ばしい香りが漂ってきます。
焙煎が進むと次第にパチパチという音が聞こえてきます。この音で豆の状態を見極めながら、焙煎度合いを判断しているそう。
焙煎時間は15分〜20分程度。しばらく待ちましょう。
じつは山鼻Beansでは、焙煎を待つ間、お客様にサービスでコーヒーを1杯出してくれます。焙煎中の待ち時間が、山鼻Beansでの最大の楽しみと言ってもいいかもしれません。それもハンドドリップコーヒーを目の前で淹れてくれます。
コーヒーの種類は日替わりなので、行ってからのお楽しみ。ゆっくりとコーヒーが焙煎されていく音と、店内に広がるコーヒーの香りを楽しみながら、目の前で淹れてくれたコーヒーを味わう時間は格別です。
カフェ・テイクアウトでも利用可能
そんなに美味しいコーヒーなら、カフェとして利用したい!と思った人も多いのではないでしょうか。じつは山鼻Beansは、豆の販売だけでなくカフェ・テイクアウトでも利用できるんです!
開業当初はコーヒー豆専門店としてオープンした山鼻Beans。当時から、焙煎の待ち時間にコーヒーを提供していたのですが、お客さんの間でハンドドリップコーヒーが美味しいと評判となり、「カフェとして営業してほしい」「テイクアウトで飲みたい」という声が高まったことで現在のスタイルへと変化したのです。
最近のコーヒーは、スーパーで販売しているお手軽商品からカプセル式のコーヒーまで、さまざまな製品が誕生したことにより、身近な嗜好品として楽しまれています。
その手軽さから、より多くの人が楽しめるという意味ではすばらしいことですが、やはり、それらの製品と新鮮なコーヒーでは全く違うと小松さんは話します。
「コーヒーは焙煎してから毎日美味しさが変化します。もちろん新鮮さにはこだわりたい。でも焙煎してからの翌日、一週間後、十日後と変化していく味を楽しめるのも、焙煎したてのコーヒーならではの楽しみ方なんです」と話してくれました。
新鮮なコーヒーを味わいたくなったらぜひ、山鼻Beansを訪れてみてはいかがでしょうか。
(2023年1月4日:店舗情報を更新しました。)