新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で宿泊施設が苦境に立たされる中で、ニセコエリアでは2020年12月、立て続けにホテルが開業しています。12月1日には倶知安町に「ニセコ樺山の里 楽 水山」、12月15日にはニセコ町に「東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ」が開業しており、12月18日にはルスツリゾートに「The Vale Rusutsu」が開業します。
倶知安町に温泉宿「ニセコ樺山の里 楽 水山」開業
新日本海フェリーグループ(大阪府)のオーセントホテルズ株式会社(北海道小樽市)は2020年12月1日、倶知安町に富裕層向けの温泉宿「ニセコ樺山 楽 山水(らくすいさん)」を開業しました。オーセントホテルズとしては、オーセントホテル小樽に続く2施設目の運営となります。
立地場所は、ニセコアンヌプリ山の裾野に広がる4つのスキー場のうち、最大規模を誇るニセコグラン・ヒラフスキー場と東山ニセコビレッジスキー場を結ぶ樺山エリア。
2.3ヘクタールの敷地に、木造平屋建て(床面積3,400平方メートル)の施設が建ち、すべての客室から羊蹄山が望めるのが特徴。2人部屋の洋室(75平方メートル)13室と4人部屋の和洋室(95平方メートル)5室の計18室を備え、各室の離れを渡り廊下で結んでいます。いずれも、北海道産木材を基調とした空間で、全室に源泉かけ流しの露天風呂を備えています(泉質はナトリウム – 塩化物・炭酸水素塩温泉)。
庭園の先に羊蹄山を望むロビーラウンジは、囲炉裏を備えた温かい空間。食事処は3箇所あり、鉄板焼、寿司、天ぷらなどを楽しむカウンター席も備えています。料理は北海道の大地や海で育まれた採れたての素材を活かし、料理人の発想で枠にとらわれないメニュー構成。当日にメニューが決まる一皿、一皿を楽しむことができます。
施設内の交流の場では、サロン、フィットネスジム、エステティックサロン、スキー用具乾燥室、ロッカールームも完備しており、世界有数のパウダースノーを求めてやってくるスキーヤーにも配慮しています。
料金はウインターシーズンで1泊夕朝食付きで一人11万円(サービス料込み・税別)~です。
ニセコ町に「東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ」開業
世界最大のホテルチェーンであるマリオット・インターナショナル(本社:アメリカ メリーランド州)は2020年12月15日、ニセコ町東山に「東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ」を開業しました。
「リッツ・カールトン・リザーブ」は「リッツ・カールトン」の最上級ブランド。世界にまだ5軒しかないブランドで、ニセコの宿泊施設は、日本初進出で一号店となります。立地場所は「YTLホテルズ」が所有するリゾート施設「ニセコビレッジ」内。
部屋数は50室。富裕層向けにラグジュアリーな空間となっており、天然の大理石、香り豊かな杉材、炎で炙った御影石などが館内に見られます。「花鳥風月」をイメージしたデザインで、日の傾きで表情が変わる四季折々の風景が映し出されるよう設計されています。
館内には2軒のレストランとラウンジを完備。レストラン「ゆきばな」では、地元の新鮮な野菜、高級肉、魚介類を使った四季折々の料理を用意。和食レストラン「寿司なぎ」ではおまかせスタイルで旬のネタを提供します。「うめラウンジ」では、オーダーメイドのカクテル、シングルモルト、地ビール、居酒屋風のつまみを提供します。
スパ施設と天然温泉「若返りの湯」、テクノジム製の最先端のマシンを備えたフィットネス・センターを備えます。
マリオネット・インターナショナルのアジア太平洋地区担当者は「課題多きこの1年でしたが、 ラグジュアリー志向の旅行の需要は堅調に増加傾向にあります」。「美しい山岳に囲まれたリッツ・カールトン・リザーブならではの卓越したサービス、 洗練されたアメニティと空間で、 極上な癒しをご提供いたします」と述べ、この時期の高級志向の宿泊施設としての開業の意義を伝えています。
留寿都村に「The Vale Rusutsu」開業
留寿都村でルスツリゾートを運営する加森観光は2020年12月18日、ルスツリゾート直結のコンドミニアムスタイルのプレミアムホテル「The Vale Rusutsu(ザ・ヴェール・ルスツ)」を開業します。
ルスツリゾート内では、ルスツリゾートホテル&コンベンション、ウェスティン ルスツリゾート、ルスツキャンプ村に続く宿泊施設となります。ニセコ地区で多数のコンドミニアム運営を手掛ける 株式会社Niseko Alpine Developments (NISADE)が不動産管理を行い、各ユニットの分譲販売も行います。
同施設は、自然との一体感をコンセプトに設計。大きな窓から差し込む日差し、夕焼けから夕暮れ時の夕日を楽しむことができます。客室は2~8名(布団追加で最大10名)に対応しており、1ベッドルーム・スイート(最大3名・51.57平方メートル・41部屋)から4ベッドルーム・パノラマペントハウス(最大10名・286.11平方メートル・4部屋)まで10タイプあります。長期滞在を想定して、生活空間を広くとったレイアウトと家電、イタリア製システムキッチン・食器等を備えているのが特徴です。全室にシモンズ製ベッドが装備されているほか、一部の客室にはオーブンや暖炉なども備えられています。
目の前がゲレンデであることから、冬季はスキー場を一望できるほか、スキーイン・スキーアウトでのアクセスが可能です。部屋の向きによっては、客室からゴルフ場やイーストMt.などを遠望することができます。
また、2019年7月にオープンした「ルスツ温泉・・ことぶきの湯」(ルスツリゾートホテル ノースウイング 6F、泉質:ナトリウム-炭酸水素塩泉 (中性低張高温泉))も隣接しています。