北海道には新鮮な魚介類を堪能できる「海鮮料理」や「寿司」の店が数多くあります。しかし、「まぐろ料理の専門店」となると珍しいものです。
今回は、まぐろの刺身や寿司はもちろん、丼物や唐揚げ、カツ、餃子、グラタン、カルパッチョなど、見た目も楽しいマグロの創作料理から、中落ちに希少部位まで「ボリューム満点、安くて、おいしい」まぐろ料理が50種類以上と豊富にそろう「まぐろ屋」を突撃レポートしてきました。
自分たちがおいしいと思えるマグロを創作料理で
鮮度の良い魚介類を食べ慣れた地元の民がイチオシする「まぐろ屋」。のれんをくぐると、「いらっしゃい」と店主の安岡清人さんと、妻の安岡郁美さんが笑顔いっぱいに出迎えてくれます。店主の安岡さんは道南の北斗市茂辺地出身、函館なまりの気さくなやりとりも人気の理由のひとつです。
▼笑顔で出迎えてくれる安岡さん夫婦
「まぐろ料理の専門店」というと「料金が高いのでは?」とか「マグロは漁獲量が減っているらしいけれど、たいじょうぶなの?」などの声もありますが、どうぞご心配なく。この店のこだわりは「まず、自分たちがおいしいを思えるマグロを創作料理で出すこと」です。そのため、特定の産地・仕入先にこだわらず、独自のルートで、お手頃価格のマグロから高級マグロまで取りそろえているのが特長です。
まぐろ屋は2000年、鮮魚専門店「鮮魚かなざわ」の直営する「海鮮料理まぐろ屋」としてオープン。当時、安岡清人さんは板前として勤めていました。
16歳で板前となり、さまざまな店で修行を積んできた安岡清人さん。夢は「いつかは自分の店を持つこと」でした。2004年に念願叶って、まぐろ屋は安岡さんの店となったのです。
売れ筋は「特製まぐろ丼」!
同店で売れ筋の「特製まぐろ丼」(1,130円)を注文。まもなく、厚切りの赤身が10〜12切れ、たっぷり2膳分はあるというご飯が見えないほどの勢いで盛られて出てきました。自家製の漬けダレを多めにかけていただくことに。
▼こちらが売れ筋の「特製まぐろ丼」
日替わりで、三平汁やタチのみそ汁などが付くのもうれしい点です。「特製まぐろ丼」は昼も夜も同じ料金で食べられます。これだけでも十分お得ですが、ランチタイムはさらに、サラダがついて、ご飯とみそ汁をおかわり自由しているという太っ腹ぶり。「これだけは食べていってもらいたい1品」です。
まぐろのグラタン、目の裏の刺身、ホホ肉の刺身までメニューが豊富!
次はマグロのアラカルトメニューを食べ進めることに。「まぐろの盛り盛りカルパッチョ」や「カジキマグロのスモークサラダ」など、どれも1,000円前後で、目移りしてしまいそう。
注文したのは「まぐろ餃子」(5個入り820円)です。もっちりとした皮の中に、赤身のマグロ、ニラとキャベツの具がぎっしり。あっさりとした味わいに舌鼓を打ちます。
▼あっさりした味わいの「まぐろ餃子」
さらに、気になる「まぐろのグラタン」(930円)も追加注文しました。こちらは生ハムのような食感でおいしいカジキマグロのスモークが入った変わり種グラタンです。アボカド、トマト、グラタンソースを混ぜ合わせ、専門店ならでは味を堪能できます。
▼こちらが気になる「まぐろのグラタン」
▼まぐろグラタンに使われるカジキマグロのスモーク
マグロ1匹から2切れしかとれない「希少部位」も明瞭会計。「目の裏の刺身」、「ホホ肉の刺身」が(各1,000円)、「スペアリブ」(850円)、「頭肉のねぎ焼き」(1本450円)などなど。まぐろの心臓は「塩焼き」(1本260円)、時には刺身で出ることも。他には、鍋のおいしい季節には「まぐろのもつ煮」や「まぐろのチゲ」など鍋料理も豊富です。
▼マグロの希少部位もリーズナブル
店内にはカウンター席、テーブル席、小上がりがあります。カウンター越しにマグロの握りを食べて寿司屋風に、また、友人や家族と小上がりで宴会など居酒屋風に利用することもできます。
「ツナガール」って?!
ところで、安岡郁美さんのTシャツに「ツナガール」と書かれているのが気になって仕方ありません。40代後半の私からみても、ガール(girl)というのはちょっと……。そこで、「郁美さんがツナガールなら、店主はツナボーイですか」と聞いてみました。「ツナガールというのはマグロ(ツナ)と人を『つなげる』、『つながる』の意味で、ガールと伸ばしたのは末長く、という思いを込めてのことなんです」と安岡郁美さん。なので、ツナボーイはいないそうです。
この店のキャッチフレーズは「たらふく笑み処」。まさしく、おいしくて終始笑いの絶えない突撃レポートとなりました。
まぐろ屋のフェイスブックページでは、紹介の「特製まぐろ丼」が980円で食べられる「丼の日」のお得なお知らせや、本日のまぐろ料理などが日々更新されていますので、チェックしてくださいね。
所在地:札幌市中央区南8条西11丁目3−9ツインズ南8条6番館
最寄駅:地下鉄東西線西11丁目駅、市電山鼻9条停留所、市電西線9条停留所
電話:011-513-7007
営業時間:11時30分〜14時、17時〜23時(LO.22時30分)
定休日:毎週木曜日(日曜祝日は夜のみ営業、ただし、祝日が金曜日にあたる場合はランチも営業)
駐車場:店舗前に3台
Facebookページ
撮影:克(laufen)