大人になっても楽しい、否、大人だからこそ楽しい、それが工場見学。一般でも参加可能な工場見学はいくつかありますが、今回はキッコーマンのしょうゆ工場を訪れてみました。見学ができるキッコーマンの工場は全国で3カ所。そのうちのひとつ、北海道千歳市にある北海道キッコーマンをご紹介します。
好奇心をくすぐられる工場見学
小学校時代は授業の一環だった工場見学も、大人になってから訪れると純粋に好奇心をくすぐられるから不思議です。
キッコーマンのしょうゆ工場では、まず最初にしょうゆについてのビデオ映像を視聴します。約15分間で知識が広まり、さらに好奇心が高まっていくのを感じるはず。
▼いよいよ工場見学へ!
ビデオ上映が終わると、工場見学本番です。ガイドさんと共に、しょうゆのルーツを探っていきます。「もの知りしょうゆ館」では、かつて実際にしょうゆづくりに使われていた道具類を見ることができます。
▼かつて使われていた道具の数々
貴重な資料を見て学んだ後は、いよいよ工場の内部に潜入です。しょうゆづくりに欠かせないのが、大豆と小麦と麹菌からできる「しょうゆ麹」です。しょうゆ麹は製麹室という蒸し暑い部屋の中で3日間かけて作られますが、北海道キッコーマンには、しょうゆ麹を、ほぼ自動で作れる円形製麹装置があります。
▼なんだか圧倒される円形製麹装置
ちなみに工場見学の通路には、しょうゆ麹に食塩水を加えた「もろみ」が展示されていて、熟成段階の違いによる色や香りの変化を体感できます。
▼もろみの変化を体感できる展示
さて、工場見学に話を戻しましょう。
しょうゆづくりの工程を見た後は、工場といえばお約束、詰めラインの登場です。しょうゆが容器に入れられ、私たちの見慣れた商品へとできあがっていきます。
▼ちなみに写真の商品は北海道限定の「めんみ」
箱詰めにされた商品が、等間隔で進んでいく様子。ただそれだけなのに、なぜかワクワクしてしまいます。
▼工場ならではの、整然とした美しさ
工場見学の最後には、楽しい売店コーナーもあります。
▼今回案内してくれたガイドさん
なんと、帰りにはお土産まで! 一見普通のキッコーマンしょうゆに見えますが、実は工場見学でしかもらえない容器デザインなのです。
▼このイラスト入り容器は工場見学限定
「キッコーマン」を漢字で書くと?
楽しい工場見学の様子をご紹介しましたが、最後に少しだけキッコーマンの歴史についても触れておきましょう。
▼見学途中に出現する天井の巨大ロゴ
キッコーマンの創業は、350年ほど前の江戸時代。現在の千葉県野田市にてしょうゆづくりが本格的に始まりました。地の利を生かしたしょうゆ醸造は大いに繁栄し、1917年には野田周辺の8つのしょうゆ醸造家が合同して「野田醤油株式会社」を設立します。やがて1964年に「キッコーマン醤油株式会社」、1980年に「キッコーマン株式会社」と名前を変え、現在に至っているというわけです。
そんなキッコーマン、社名の由来が何だか分かりますか?
▼漢字で書くと「亀甲萬」
亀の甲羅に萬で「亀甲萬」。亀の甲羅を表すおめでたい「亀甲」のマークに、「亀は萬年」の故事から「萬」を配したのだそう。
好奇心を満たしたところで、工場見学は終了です。しょうゆがもっと身近に、そして奥深く、味わい深く感じられるようになるキッコーマンのしょうゆ工場見学。家族揃って、週末に出かけてみてはいかがでしょうか。
【動画】キッコーマンしょうゆ工場へレッツゴー!
見学案内開始時間:9:20、10:45、12:45、14:10【要予約】
休館日:土・日・祝祭日、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始(詳しくは、お問い合わせください)
見学所要時間:約60分(ビデオ上映 約15分・しょうゆの製造工程見学 約45分)
見学受入人数:2~80名様(80名様以上の場合はご予約の際にご相談ください)
入館料:無料
※2017年6月24日:一部表記に誤りがありましたので訂正いたしました。編集部