知る人ぞ知る! 中標津の隠れ家スープカレー店「フムルスルプルス」

【中標津町】根室管内の中枢で酪農や商業が盛んな町。人口も毎年増加している町で、2015年春には24,000人を突破した。ここ数年で大型店や飲食店の新規出店が続いており、道内で今後の経済成長や発展に目が離せない注目の町なのではないだろうか。筆者の生まれ育った町であるが、帰省する度になんらかの新店ができているからおもしろい。

そんな中標津町にもスープカレーが食べられるお店がある。お店の名前は「Humulus lupulus(フムルスルプルス)」。そう、フムルス。ルプルス。(以降フムルプと略して記載) 
思わずかんでしまいそうな店名なのだが、店主は早口言葉が趣味というわけではない。実はビールの原料である「ホップ」の学名で、店主が大のビール好きであることからこの名前を店名にしたそうだ。なんとなく早く言えたら快感を覚えてしまいそうだ。

住宅街の中にひっそりと……

同店がオープンしたのは2013年の11月。「知る人ぞ知る」たる所以が冒頭の写真。住宅街にあって、パッと見た感じは「家」なのだ。とはいえ、わかりやすく表と裏手にもかわいい顔(店主そっくり)の看板があるのでご安心を。

▼裏手がお店の入口。思わず「おじゃましま~す」と言ってしまいそうになる

▼中に入ると「お洒落なお店」「お洒落な友達の家」が融合しているような、なんとも落ち着く雰囲気

メニューにはこう書いてある。

1.甘い(ので辛くしたほうがおいしい)
2.濃いめ(とはいえルーカレーと同じくらい)
3.化学調味料不使用
4.ご飯がすすむ(ごはんがすすむスープを作るのは案外、いや結構難しい)
5.ぶっとんでない(ケンタッキーフライドチキンのように、誰からも愛される味を目指しました)

辛さは自分で調整できる!

メニューを読んで食べるイメージをわかせていると、お目当てのスープカレーがやってきた!
自分の好きな辛さにできるのがフムルプの魅力のひとつだ。(辛さに段階があってプラス料金かかるのが一般的)

▼定番のチキン

▼ポークはお肉がトロトロホロホロだ

地元中標津産の豚骨や鶏、昆布、たっぷりの野菜などからとった旨みと甘みたっぷりのスープと、店主独自の研究によるスパイスの配合。まずは「そのまま」スープを堪能。徐々に辛さを足して好みの辛さに。筆者は無類の辛いもの好きなのでかなり辛くするのだが、フムルプのスープは旨味が強いのでバランスが良い!

美味しさを追及するソウル感じる店主

「スープカレーのこだわりは語ればいくらでも語れるほどあるのですが。(笑) 一番のこだわりは、原価をあまり気にしないことです。美味しくなる方向ならば多少コストはかかっても食材をグレードアップしたり足したりします。後はちょうど良さですね。人参のちょうど良いゆで加減、ピーマンの揚げ時間、お肉の柔らかさ等々、具材、スープ、ごはん、それぞれにちょうど良い加減があると思いますので、その精度を高められるように日々考えながら作っています」との事。美味しさを追求するソウルを感じる。

10代からプロスノーボーダーを目指していたという店主。札幌やニセコの山に篭り、朝から晩まで滑っていたそうだ。その頃からスープカレーにはまり数多くのスープカレーを食べ歩き、研究していたそう。現在では審査員としての顔も持ち、シーズンになると国内の大会の審査員として出向く事もある。そんな面白い経歴の持ち主の店主は、カレー以外にもビール、コーヒーを愛しており、こだわりが店に表れている。

スープカレーだけではなく食後のコーヒーも楽しむことができるし、夜にはBARへ様変わりする。こういった隠れ家店は店主のカラーとスタイルが前面にでるので、好みの酒を飲みながら店主のストーリーに会話を弾ませ「人」と「店」を楽しみたい。

▼食後にコーヒーを頼んだ。注文してからドリップしてくれる

▼夜はBARに。お酒の種類も豊富だ

「Humulus lupulus」(フムルスルプルス)
所在地:北海道標津郡中標津町東3条南10-6-4 [地図]
TEL:050-5866-8276
定休日:水曜日(不定期での休日もあり。詳細はfacebookページ参照)
営業時間:ランチ11:30~14:00 BAR18:00~21:00
座席数に限りがあるので来店前にはTEL予約する事をオススメする
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