2016年12月に廃止されることが決定した、JR留萌本線・留萌―増毛間。終着駅の増毛駅には、鉄道ファンはもとより多くの人たちが連日訪れています。増毛町といえば日本最北の酒蔵「国稀酒造」や甘エビをはじめとする海鮮ものが人気。しかし今回は、あえて人気観光スポットではなく、増毛町民が秋ならではのディープなスポットをご紹介します。
レンタル自転車で街中を散策するのがおすすめ!
▼駅前観光案内所
▼駅前観光案内所で無料レンタルできる自転車
今回紹介するのは、暑寒別川沿いのリバーサイドパークです。市街地の外れにあるので、増毛駅前にある観光案内所で無料レンタル自転車を借りて乗っていくのがおすすめ。観光案内所は荷物預かりも無料でしてくれるので何かと重宝します。
▼駅前の歴史的建造物群
駅前は、重要文化財旧商家丸一本間家、国稀酒造、寿司店やかまぼこ店などが軒を連ねます。年に一軒ずつ新店舗が開店するほど、町内で最も賑わいを見せているエリアです。歴史的建造物を横目に、一路リバーサイドパークを目指しましょう。
暑寒別川ではサケの遡上が見られる!
▼暑寒別川河口で見られるサケ遡上(増毛町提供)
リバーサイドパークへの途中、暑寒別川を渡ります。実は暑寒別川はサケの遡上が間近で見られる川なんです。見頃は9月中旬から10月中旬の約1ヵ月間。国道231号線の橋上やほとりから、サケが川を上っていく姿を楽しめます。
バーベキュー感覚で楽しめる焼肉定食が980円!
リバーサイドパークは留萌管内南部では珍しい自然豊かな多目的公園。パークゴルフやテニスなどのスポーツ施設、キャンプ施設・コテージが充実しており、地元の人たちが多く訪れます。夏休み時期にはオートキャンプ場の利用予約が埋まることがあるほどの人気ぶりです。また、留萌市内からも幼稚園や保育園が遠足で利用するほか、留萌管内の少年サッカーの試合もここで開催されます。
リピーターも多いというリバーサイドパークの魅力は、全面に広がる天然芝が美しく、敷地面積も広いこと、と管理人の吉田正良さんは語ります。
▼センターハウス
パーク内で地元の方に人気なのが、センターハウスで楽しめる「焼肉定食」。美しい公園を見ながらわずか980円で焼肉をいただくことができます(テラス席は炭代別途)。さらに持ち込み自由で100人規模で団体利用できるバーベキューハウスや東屋もあり、個人、家族、カップル、仲間たちと、様々なスタイルで焼肉を楽しむことができます。
▼焼肉定食980円(ホルモン含む豚肉、マトンロース、ピーマン、玉ねぎ、ジャガイモ、味噌汁、ごはん、サラダ、漬物付)
▼テラス席では炭焼きも可能
日本最北の果樹の町という一面も!
増毛町といえば日本最北の酒蔵が知られていますが、実は日本最北の果樹産地でもあるのをご存知ですか?
▼「フルーツの里ましけ」の看板が至るところに
増毛町では8月にサクランボ、モモ、プラム、プルーン、9月にブドウ、洋ナシ、リンゴと、季節折々の果物を味わうことができるんです。果樹農家は暑寒沢、湯ノ沢、朱文別沢、別苅地区に約50軒。特に暑寒沢地区は市街地にも近く、自転車で直売所を回ることができます。
▼果樹園(増毛町提供)
リバーサイドパークにも知る人ぞ知る果樹があります。ナシ、ブドウ、サクランボの木がセンターハウス近くにあり、来園者は自由に採って食べてもよいのだそう。パークはフルーツの町を実感できる施設でもあるというわけです。
▼パーク内に果樹があるのも増毛町ならでは
廃止前にJRで増毛町へ!
留萌本線・留萌―増毛間が開業したのは1921年。かつて増毛は、陸の孤島・雄冬への定期船乗り換えの地でもありました。留萌―増毛間に海水浴場があった時代は、夏に臨時便が運行されるほど賑わいを見せていたそうです。しかし近年は利用者が極端に少ない状況が続いていました。
鉄路廃止を受けて、町民の間では「寂しいけど仕方ない」の声も。留萌市内の病院や高校に行くにしても、JRを使うより、直通運転の沿岸バスを利用するほうが便利になっているといいます。やはり時代の流れには逆らえないのかもしれません。
廃止前に留萌本線に乗って増毛町を訪れ、増毛町の隠れた魅力を見つけてみるのはいかがでしょうか。
▼増毛町観光協会(増毛町役場商工観光課)
0164-53-3332
ウェブサイト
▼増毛リバーサイドパーク
お問い合わせ:センターハウス 0164-53-1385
北洋銀行増毛支店(マシケ)
所在地:増毛郡増毛町畠中町3丁目92番地1
TEL:0164-53-1054