2016年4月より順次発売が開始された、北海道ご当地みくじシリーズ「えぞみくじ」。これまで北海道ファンマガジンでも、5度にわたってご紹介してきました。現在発売されているえぞみくじは、全部で6種類。ということは、今回でとうとうラストということになります。向かったのは稚内の北門神社です。さて、そこで待ち受けているえぞみくじとは一体どんなものなのでしょう?
かなり珍しい子連れ狛犬がお出迎え
▼右の門をくぐれば社務所、左の階段を上れば境内
北門神社のえぞみくじは境内でも購入できますが、社務所で購入することをよりおすすめします。すぐにでも社務所に向かいたいところですが、はやる気持ちを抑えつつ、まずは階段を上ってお参りすることから始めましょう。
▼階段を上りきると鳥居が見えてくる
北門神社は、神主さんのいる神社としては、日本最北端にあたります。武甕槌神(たけみかづちのかみ)、天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)、事代主神(ことしろぬしのかみ)を御祭神とし、1896(明治29)年より現在地に社殿を移築しました。1911(明治44)年に稚内町山火のため建物全般消失するという憂き目にあいながらも、地元の人々の心の拠り所としてあり続けてきました。
▼向かって左の狛犬の下には……
神殿に向かう前に注目してほしいのが、狛犬たちです。「狛犬なんて、珍しくないでしょ」と思うかもしれませんが、向かって左の狛犬をよくよく見てみると、前脚の間に小さな子どもを連れています。この愛らしい姿に、参拝客も思わずほっこりして笑顔にならずにはいられません。
▼御守にも子連れ狛犬の姿が
この狛犬の姿から、参拝すると子宝に恵まれると言われています。子授御守にも、しっかりと子連れ狛犬の姿が描かれていて、ご利益がありそうです。
▼海の男の必須アイテムかも
また、漁師の多い地域柄、こんな御守も人気です。「舟守」と記された、海上安全、身体健全の御守です。いつも身に付けていられるよう、首から下げられる長い紐付きなのも細かな心配りが感じられます。
えぞみくじ、ついにコンプリート!
参拝を終えたら、いよいよえぞみくじを購入しに社務所へと向かいましょう。ちなみにえぞみくじとは、道内で繋がりのある神職さんたちが、地元の名産や魅力あるものをモチーフにおみくじを作ろうと始めたもの。
これまで北海道ファンマガジンでゲットしてきたえぞみくじは、根室は金刀比羅神社の「福ざんまい」、函館は湯倉神社の「イカすおみくじ」、苫小牧は樽前山神社の「貝運一念発起」、帯広は帯廣神社の「魔鮭福鱒」、美瑛は美瑛神社の「富諸来し」です。今回の北門神社では、何がモチーフになっているのでしょうか。
▼社務所に入ると、見えてきました
カニです。北門神社のえぞみくじは「いカニもいいみくじ」ということで、カニがモチーフになっているのでした。さっそくおみくじを引こうとすると、何やら網を手渡されました。
▼えぞみくじならではのシャレが満載
お目当てのカニを網ですくい上げるというわけです。よくよく見てみると、おみくじが入っている箱も、実際にカニが入れられているような発泡スチロールです。さすがえぞみくじ、芸が細かい! この方法でおみくじを引けるのは社務所だけ、それが社務所で購入することをおすすめした理由です。
▼かわいくて楽しいえぞみくじ
えぞみくじは、北海道弁で書かれているのも楽しいポイント。「いカニもいいみくじ」と、相変わらずダジャレも炸裂しています。なにはともあれ、これで6種類すべてコンプリートできました。
北は稚内から南は函館まで、北海道内の神社を巡り巡って、ようやくコンプリートにたどり着いたえぞみくじ。おみくじを引くという行為にも工夫が施され、かわいいながらしっかりと地元の特産品をアピールし、ダジャレでくすっと笑わせてくれました。これで終わってしまうのが寂しく、どこかの神社が新しいえぞみくじを作ってくれないかなぁと思うほどです。みなさんも、こんな魅力的なおみくじをぜひ集めてみてはいかがでしょうか。
所在地:北海道稚内市中央1丁目1番21号
電話:0162-22-2944