2020年6月1日(月)20時から約5分間、全国一斉に花火の打ち上げが行われ、会場の一つとなった札幌市中央区の大倉山ジャンプ競技場では、64発の花火が打ち上げられました。
全国の花火製造業者が主体となって企画
これは、日本煙火協会青年部が新型コロナウイルス感染症の早期終息を願い全国一斉に打ち上げる「全国一斉悪疫退散祈願Cheer up!花火プロジェクト」によるもの。全国花火製造業者が各地で一斉に花火を打ち上げるのは、業界史上初の試みです。
北海道札幌では真駒内花火大会の実行委員を中心に、「市民に元気や笑顔を届けよう」と企画に賛同、運営を行い、無観客でイベントが開催されました。 (※注記:緊急事態宣言解除に対する打ち上げではありません)
花火のルーツを辿ると、悪疫退散祈願を目的として花火を打ち上げたことが花火大会の起源とも言われており、鎮魂を目的とした花火や復興を願う花火はこれまで多く打ち上げられてきました。
今この状況で花火業者にできることは花火をつくり打ち上げることしかない――。そのような背景もあり、今回は新型コロナウイルス感染症の早期終息を願って、花火を見上げて元気に笑顔になっていただきたいとの想いから開催したといいます。
打ち上げ場所は非公開でサプライズ開催
今回は三密を避けるために無観客開催のイベントということで、関係者や近隣住民を除き、開催場所や開催時間は打ち上げ花火終了まで非公開として実施されました。
【映像】動画で見る大倉山ジャンプ競技場における花火打ち上げの様子
北海道エリアのうち今回紹介した大倉山会場の運営協力は、真駒内花火大会運営委員会、株式会社アスクゲート、株式会社ネクスト夕張ハルクス、株式会社たくみ、株式会社インターパークの5団体。
また、花火打ち上げを行った花火業者は全国163社で、そのうち北海道の参加業者は、有限会社沖商店、佐藤銃砲火薬店、南部土地株式会社滝川営業所、株式会社山崎火薬銃砲店、ヤマニ小原煙火株式会社、ダイナテック株式会社、株式会社TAIRINの7社(※当初発表の5社から2業者が追加されましたので追記しました)。道内数カ所で花火打ち上げを行いました。
主催側が「#cheeruphanabi」で投稿してほしいと呼びかけていたことから、インターネット上では、花火の写真がSNSで続々アップされ、花火を見たユーザーは「窓越しに少しだけ見えた!とてもきれいだった!」「短い時間でしたが見れました!開催してくれた方々に感謝」などと投稿をしていました。
打ち上げから1時間後には小雨が降り出した札幌。暗い話題が多い中で、久しぶりの明るい話題となりました。