みなさんこんにちは。
オホーツク観光大使ラウフェンCukaです。
laufenが担当しているAir-G'(FM北海道)の番組「laufenのkita-note」で知床について取材した模様を文字と写真でリポートします。
前回は知床の自然の見所を教えていただきました。
コラボ企画第3回目は、網走道路事務所の杉本公一さんに知床横断道路の除雪について伺いたいと思います。
<第3回ゲスト>網走道路事務所 杉本公一さん(2014年4月24日放送)
―― laufenのkita-note、Cukaがお送りしています。
この番組では毎週知床に関わる様々な方をご紹介しています。
今夜は網走道路事務所所長の杉本公一さんに知床横断道路について教えていただこうと思います。もしもし杉本さーん!(Cuka)
杉本:はい、杉本です。
―― こんばんは、laufenのCukaです。
杉本:こんばんは、はじめまして、よろしくお願いします。
―― はじめまして、今日はよろしくお願いします。
突然なんですけども、今日はですね、知床横断道路について教えてください。
杉本:はい、Cukaさんは知床横断道路は走ったことございます?
―― はい、小さいときにもちろん。
杉本:なかなか素晴らしいところですよね。
―― そうですね、見晴らしもとても素晴らしくて、天気のいい日は国後島も見えたりしますよね。
杉本:そうですよね。
この知床峠、北海道の国道の中でただ一か所冬の間除雪しないで通行止めになってしまう道路なんですね。
―― 除雪の期間って、どのぐらいで綺麗に除雪ができるものなんでしょうか?
杉本:ええとですね、大体45日くらいかな?1か月半ぐらいですね。
―― 1か月半!
杉本:今年のですね、3月の15日から除雪を始めてます。
で、何とか終わらせようと思っているのはゴールデンウィーク頭までに。
やっぱりお客さん、皆さんいっぱい来ますので。
―― そうですよね。
杉本:その時にやっぱり知床峠からの景色を見ていただきたいなと思って頑張っています。
―― 雪の深さは何mくらいなんですか?
杉本:私の担当している方は斜里町ウトロ側なんですが、この区間でいくと平均すると2mぐらいかなと思うんですが、一番深いところではやっぱり4m以上の雪の深さになります。
―― 4mですか!?
杉本:はい。
―― どのような感じでそんなに積もった雪から道路を出していくんですか?
杉本:長年ここの除雪を携わっている人が、道路の付属物って、標識とか案内板とかっていうのもあるんですが、そういうポール、支柱が見えていればそれを頼りにしていきます。
それが見えないようなときは、4m以上になるとそれも埋まってしまいますので。
―― そうですよね。
杉本:そうなると山の形とか、谷のある場所とかですね、そういうのを探してですね、ここが道路のはずだということで。
―― はずだ!
杉本:ええ、掘っていって、道を開いていく格好になります。
雪の深さがですね、やっぱり2m、3m以上になってくるとロータリー除雪車でも一回では雪を飛ばすことができないんですね。
そういうときはですね、油圧ショベルという機械が。
よく工事現場で動いてるの見たことないですかね?
ロボットアームみたいなのがいっぱい出てて……。
―― ああー!あのウイーンと掻き出すものですよね?
杉本:そうですね、はい。ああいう機械が先に行ってですね、雪の壁を削って、落として低くして、それをロータリー除雪車で飛ばしていく、雪を除けていくという格好になります。
あと更に、頂上より先に行きますとですね、山の上から雪が吹き降ろしてきているんです。
山に積もった雪も落としてこなきゃならないので。
―― そこも合わせて除雪するんですか。
杉本:そうですね。ですから下の方であれば、先ほど言った油圧ショベルというのが、30mも40mも上まで登っていって雪を崩して落としてくると、そういう作業もあります。
―― ええ!そんなことが!
杉本:はい、落としてきたやつをさっきのロータリーでまた飛ばすと。
―― それの繰り返しで綺麗になっていくんですね。
杉本:そうなんですね。
で、道路の部分はそれで終わるんですけども、今度は山の一番上、てっぺん。
―― 一番上!
杉本:はい、そこは風が強いとこなものですから、雪庇(せっぴ)というものができます。
―― 雪庇……。
杉本:雪の庇(ひさし)なんですね。
これは道路からですね、100m以上 上でそういうものができるのですが、春になって溶けてくるとそれが壊れて落ちてくる、そうすると雪崩になる、道路が埋まってしまう。
なので100m上まで人が上がっていってスコップでその雪の塊を取り壊します。
―― ええっ!手動なんですか?
杉本:もうそうなんです、機械も上がれない高いところなものですから手でやるしかないんですね。
―― わあ、それはすごく意外ですね。
杉本:はい、たぶんそういう作業を見ることは皆さん方はなかなか無いとは思いますが……。
―― そうですよね、その手動で雪を落としていくっていう作業は一体何人くらいでやるんでしょうか?
杉本:まあ雪の付き方にもよるんですけれども、うちの方では40~50人、1日ですね。
―― ええ、40~50人も!山に登って、頂上まで登って崩していくんですね。
杉本:そうです、毎日スコップ担いで登って、雪を掘って投げてという作業が毎日続きます。
―― そうなんですね。その皆さんの努力のおかげで、私たちは知床の美しい景色を見れるわけなんですね。
杉本:そうですね、はい。
―― ありがとうございます。ぜひ杉本さん来週もこのお話をもっとお聞かせください。
杉本:はい、わかりました。
―― ありがとうございます。
杉本:ありがとうございます。
―― 今夜のこの時間は、網走道路事務所、所長の杉本公一さんに知床横断道路についてお話を伺いました。
この続きは来週も放送になりますので楽しみにしていてください。
取材協力:網走開発建設部-網走道路事務所
※インタビューは2014年4月初旬のものです。
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編集後記
知床横断道路は冬の間通行止めになっていますが、一体どのようにして春に開通するのだろう?
今までそんなこと考えたこともありませんでしたが、ぜひこの機会に皆さんに知っていただけたらと思いお話を聞く事になりました。
後半へと続きますので次回もぜひお楽しみに!
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