120年続くこだわりの醤油はどうやって出来る? 福山醸造の工場を見学!


【札幌市】 札幌には創業120年を超える醤油と味噌の会社があるのを御存知でしょうか。創業がなんと明治24年(1891年、当時の店名:福山商店)という福山醸造さんです。大正7年(1918年)に、「水の良さ」で知られる札幌の苗穂にこの工場を建設したそうです。以前は敷地内に緑豊かな公園も設けられていたのだとか。

この福山醸造さんの苗穂エリアの工場・記念館群は、平成16年(2004年)に「北海道遺産」に選ばれました。更には醤油工場が経済産業省から「札幌市醤油醸造関連遺産」として「近代化産業遺産群」にも認定。貴重な歴史が詰まったものです。

実際に近くで拝見すると、レンガの風合いが明治からの一世紀の歴史を実感できて、タイムスリップしたかのようでした。雪の中に佇む様子もまた味わい深い風景となっています。


「きらりっぷ」認定・安心安全へのこだわり。主原材料が道産の”しょうゆ”と”みそ”がオススメ。


福山醸造さんのたくさん商品化されている中で、私が一推しなのが、主原料の大豆と麦を北海道産にこだわった「道産素材丸大豆しょうゆ」と、原料は北海道産の大豆と米、知床の海洋深層水を使った塩(ラウシップ)というこだわりの「北海道の恵み」(どちらも「きらりっぷ」北海道認証認定)。原料が不明な加工商品が社会問題化している中で、道産の安心安全にこだわった所に好感が持てます。



なんと商品も頂き、自宅で味噌汁や刺身醤油に使ってみましたが、すっきりした道産素材の味わいが活きていて、とても美味しかったです。

史料室と醤油工場の見学もできる!


今回は、企画開発課の森さんと常務取締役・工場長の澤田さんに、貴重な史料室と醤油工場内の一部を見せていただき、色々お話を伺ってまいりました。

史料室の入口前には明治時代の創業時の看板が。威厳のある一枚板の重厚さは、目を惹きました。




中に入ると、明治・大正・昭和、時代時代の福山醸造さんの歩みが分かる貴重な品々が並んでいます。当時は珍しいローマ字の案内が入った看板・ポスター・当時の写真、中には社長の「蔵」の取り壊し時に出てきた貴重な貨幣なども。








次に醤油工場内を少し見学させてもらいました。重量選別・日付認識機能付機械による箱詰め作業、ペットボトル自動充填ライン、殺菌室、もろみを絞った薄い煎餅のような圧縮後のカスや醤油原料見本、油圧圧搾装置といった、普段は滅多に見れない工程を案内付で拝見でき、醤油ができていく流れを体感しました。












福山醸造さんの工場内は一般の方も事前申込で見学可能です。醤油ができあがるまでを知ることができる北海道醤油の工場見学へぜひ行ってみてください。ちなみに、工場からは、すごいいい匂いの新鮮な醤油の香りがしますよ!

きっとこれからも、福山醸造さんの明治から変わらぬこだわりの商品たちが続々と誕生することでしょう。期待しています!

福山醸造株式会社
〒065-0043 札幌市東区苗穂町2丁目4番1号
明治24年(1891年)11月創業。前身は福井県の回船問屋。
北海道が大豆の産地であったことが決め手となり、明治24年、札幌で醤油醸造業を開業。豊かな北海道に魅せられ、この地に根をおろした。
http://www.tomoechan.jp/