夢は「くまモン」に会うこと? 知床ウトロに新キャラ「くま吾郎」誕生


【斜里町】 世界自然遺産・知床に2013年8月、新しいゆるキャラが誕生した。「くま吾郎」と命名されたキャラクターは、ウトロ温泉宿泊施設の活性化委員会が知床に生息するヒグマをモチーフに考案。斜里町ウトロ温泉街のホテルに出没しており、子どもたちの人気も得ている。

ワイルドで頑固だがやさしいイクメン

平成の山親爺こと「くま吾郎さん」は、頑固だが温かで、一途な人柄(熊柄?)で、動物仲間からも人目おかれる存在の雄のヒグマ。ワイルドで武骨だが、シャイで見た目とは裏腹にやさしく、ちょっとおっちょこちょい。知床生まれで知床育ちの25歳(平成元年生まれ)で、人間の年齢に置き換えると40~45歳くらい、という設定。


一方で、イクメン(育児をする男子)という一面も持つ。双子の連れ子「しれとくん」「とっこちゃん」がいるが、むかし想いを寄せていたメス熊が急病で亡くなったことを知り、引き取って面倒を見ている。「しれとくん」はハツラツで活発な性格、「とっこちゃん」はおっとりした性格であり、外見は似ているが、お腹の色で見分ける(お腹が白いのがとっこちゃん)。

ファッションに疎い面もあり、いつもドカジャンという作業用のオレンジ色の上着と長靴を着用し、想いを寄せていたメス熊からもらった帽子をいつもかぶっている。好物のシャケも手にしており、知床らしさが随所にみられるキャラクターである。

チェックアウト時などにホテルのロビーに出没

くま吾郎は、ウトロ温泉街の宿泊施設の若手メンバーで構成される活性化委員会内で、2011年冬頃からゆるキャラの検討が始まった。ホテルスタッフからキャラクター案を募集したり、デザイン会社へ依頼するなどして検討を重ね、2013年8月にデビューした。

デビュー以降、チェックアウトの時間帯などにウトロ温泉街のホテルのロビーに出没中。既にクッキーなどのキャラクターグッズを宿泊施設の売店で販売中で、今後もグッズを増やしていく予定だ。知床グランドホテル北こぶし、知床プリンスホテル風なみ季、知床第一ホテルなどが持ち回りで担当しているため、その日どこに出没するかは宿泊施設に確認のこと。

▼知床プリンスホテル風なみ季

▼知床グランドホテル北こぶし

知床ウトロ温泉街の活性化のために生まれたくま吾郎は、今後、知床アピールのイベントには極力参加していく考えで、「くま」つながりで、いつかは「くまモン」に会えることを楽しみにしているという。知床グランドホテル北こぶしでは、「ぜひとも多くの方に、くま吾郎を知っていただき、知床ウトロ温泉に興味を持ち、お越しいただきたい」と話している。

<取材協力・イラスト提供>
知床グランドホテル北こぶし
<撮影協力>
知床第一ホテル
※各ホテルの写真は2011年7月のもの