北見には「日本最北の蓮の池」がある!? 新名所「鏡池」に行ってみた

北見市の観光スポットってどこなの?と聞かれて困ることは多々あった。おいしい飲食店が多かったり、冬には極寒焼肉なるイベントをやるほど焼肉をこよなく愛す街であることは知ってはいるが、それ以外に何か思いつく有名処がなかなかない……と思っていた矢先に飛び込んできたビッグ情報、「北見市に蓮の咲く池があるらしい」。何度となく出向いたことのある北見市に、そんな情景が広がりそうな気配のする場所なんてあっただろうか?と、見当もつかないまま、地元人でなければ明確ではない道案内をもとに行ってみることに。

車がなければ行けない場所ではあるが、教わったとおりの道順で行くと近くなってくるにつれて道路脇に目印となる旗などが立っていてとてもわかりやすい。山道を道なりに走らせて到着する鏡池は、到着したとたんつい大きな声を出してしまうほど美しい光景が広がっていた。



池とはいえ、水面が見えないほどびっしりと蓮で埋め尽くされているこの「鏡池」の迫力は大!9月に足を踏み入れてしまったこの日はもう既にピークは過ぎてしまったにも関わらず、地元人や遠方からの観光客の車の出入りが耐えない。枯れているものが多く目につきながらもまだまだしっかりと咲いている花たちはたくさんあり、青々とした大きな葉から細く高い首を伸ばして咲かせる先端を薄紅色に染めた白い花びらは、さすがは「お釈迦様の花」と言われるだけあって魅惑的。光などどこにもないのに明るく見えてしまうようなこの存在感と、見た瞬間から心が洗われるかのような美しさ。いつまでも見ていられるほど飽きのこない、そして知らぬ間に癒されてしまう不思議な魅力を放っている。満開時にはもっと大きな感動に包まれること間違いなし。


「日本最北の蓮池」と呼ばれるこの池は、実は市内で農業を営む男性が約10年前から個人で作りあげてきたもの。観光地でも何でもないこの池の知名度が、どうやらここ最近急上昇しテレビや新聞など各メディアに取り上げられるようになっているほど。今年2013年に至っては、1日限定オープンカフェなるものも開かれるくらい地元からも愛されている。

わたしが訪ねたこの日は、今年最後の作者さんの滞在日で少しだけお話をすることもできました。日曜日ということもあり、見に来た人みんなに声を掛けられており、時間があればこの池を作るにあたってのエピソードや貴重な秘話も聞けるかも。蓮の種を売っているときには色々アドバイスをくれたりもします。帰り際、「おじさんありがとう」と言う声が飛び交っており、「来てくれてありがとう」という返事もありで何だかとても気持ちが良い。

まさか北海道道東の地で蓮の花が拝めるだなんて想像すらしたことがなく、夢でしかないと思い込んでいた。ここは胸を張ってオホーツクの誇りと言える場所。作者さん曰く、「まだ9月なら花は見られる」とのこと。みなさんもぜひ一度足を運んでみてください。

日本最北の蓮の池・鏡池
所在地:北見市小泉
※北見市街地から国道39号線を端野方向、夕陽ヶ丘通りと交わる交差点(ヤンマーあたり)で左折、点滅信号を過ぎ山の方へ道なりに進むと左手に鏡池。(地図参照)


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※もう1ヶ所ある「蛍池」(面積1700m2)は、鏡池へ行く途中の点滅信号より手前にあり。試作として先に作られているので「鏡池」(面積約3300m2)よりは小規模となっております。
※個人で無料開放しておりますが、管理・維持費としてぜひ募金に協力して下さい。敷地内にオブジェのような募金箱が実はひっそりと設置されております。