札幌ラーメンを語る上で欠かせない「純すみ系」の名店「さっぽろ純連」

【札幌市】 ラーメン好きを自称する方ならば、一度は「二郎系が好き?家系が好き?」なんて会話を交わしたことがあるのではないでしょうか。
しかし、札幌ラーメン業界で一番有名なのは、やはり「純すみ系」
わたしも新規のお店を開拓する時は必ず口コミなどを参考にしますが、「純すみ系」の一文を見つけると、「このお店は間違いない」とニヤリ。
既に行く前から味の保証はされたようなもの。
札幌ラーメンを語る上では欠かせない一大派閥なのです。

そもそも「純すみ系」とは何なのか?
一般的には札幌ラーメンの有名店「純連」「すみれ」で修業後、独立した方々が構えたお店のことを指すようですが、最近ではより広い意味で使われ、道外のラーメン店などでもこの2店に味が似ているラーメンは「純すみ系の味」と呼ばれたりもするようです。
ここ数年、ラーメンランキングでは常に上位をキープする「彩未」も、この純すみ系の名店です。
「すみれ」は以前、この連載でも紹介しましたが、
今回は「純連」を。

わたしが訪れたのは平日の開店直後でしたが、すでに満席。
さらには、10人ほどの行列が……さすが有名店!
店内は広くないのでホールの方は二人しかいないのですが、神がかり的なお客さんさばきで回転率もよく、10分と待たずに席に座ることができました。


味噌のコクと風味が強い、パンチ力のあるスープ。黄色いプリプリのちぢれ中太麺。
具はネギ、メンマ、もやし、ゴロゴロ入った角切りチャーシュー。ほのかに香る生姜の風味……
これぞ札幌ラーメンの王道!




そしてやはり、純すみ系の最大の特徴は、この油膜だと思います。
スープの上にしっかり張られた油膜のおかげで、熱さと美味しさをしっかり閉じ込めているので、一口目の感動を最後の一滴まで味わえます!
でもギトギトした嫌な脂っこさは、不思議とまったくありません。
むしろ最後まで飲み干したくなる味で危険です。

「純すみ系」の始まりは、昭和39年に中の島にオープンした小さなラーメン屋です。
店名は、「純連」と書いて「すみれ」。
昭和57年に一度惜しまれつつ閉店した純連は、翌年場所を移して再開。
その時に、以前からよく間違われていた店名の読み方を、「お客様がつけてくれた名前だから」と「じゅんれん」と改めたそうです。
その後、初代店主の長男が純連を継ぎ、弟が「すみれ」をオープンし……という今に繋がる歴史があるのです。

「で、味はどう違うの?どっちが美味しいの?」
その答えは、ぜひ実際にみなさんの舌で確かめてみてください!


さっぽろ純連 札幌本店
所在地:札幌市豊平区平岸二条17丁目1-41
TEL:011-842-2844
営業時間:11:00~22:00
定休日:木曜日