スープ状のカレーであるスープカレーが、札幌市内のカレー店からはじまりブームに火がつき、全国的にも北海道名物として知られるようになったわけですが、2006年、別のカレーが大人気です。
ホワイトカレーって何?
その名は「ホワイトカレー」。北海道発祥の新しいカレーです。名前の通り、普通の茶色のカレールーではなく、白いカレールーです。それをご飯にかけると、ご飯の白と、カレールーの白とが区別がつかなくなりそうですが、実はホワイトカレーについては、黄色いサフランライスやターメリックライスを使用します。なので、ご飯は黄色、ルーがホワイトということになります。通常のカレーとは色が逆転しているようにも見えますね。
白いクリーム色のルーで、にんじんのオレンジ、肉の薄茶色など、具材の色が引き立つホワイトカレー。外見はまるでクリームシチューのよう。シチューをご飯にかけたように見えるのがホワイトカレーです。食べる前は、「白だからシチュー」という固定概念がありますが、しかしだまされるなかれ、実際に一口味わってみると、見事にカレーです。辛さがあります。
ホワイトカレー誕生秘話!
ホワイトカレー発祥地も、スープカレー発祥地と同様北海道。札幌プリンスホテル総料理長(=毎日新聞)との説があるようですが、富良野プリンスホテル時代に考案したとか。なので、札幌市発祥というより富良野市発祥。雪をイメージしています。札幌ドームでも販売され、日本ハムファイターズの「白星」のげんかつぎとしてヒット。ところで、なぜ白いカレーができるのでしょうか。ウコンまたはターメリックといったものに代表される黄色の色付け役となる素
材を減らしているからです。
さて、こんな札幌発祥のホワイトカレーを商品化し、一般家庭でも食べられるようにしようと導入したのはハウス食品。野菜のブイヨン、生クリームなどの北海道産の材料をふんだんに用いた「北海道ホワイトカレー」(ルウタイプ)を、2006年2月に北海道及び西日本地域限定で発売しました。これが好評につき、同年8月7日から関東・甲信越・東北地方でも販売されるようになり、全国発売となりました。一方、レトルトタイプ(チキンカレー)は全国発売済み。
こうして、スープカレーに続き、北海道発の新たなカレーがまた全国的になりました。味わいは意外にもカレーそのもの。スパイシーながらまろやかにしあがっています。売上が好調で右肩上がりだそうですので、ぜひ一度、買って、買っちゃって、家で食べてみてくださいね。
北海道産の材料(鶏肉・ブイヨン=野菜・生クリーム)を用いた新しいカレ
ー。牛脂豚脂混合油、小麦粉、食塩、でんぷん、砂糖、粉乳、香辛料、ぶ
どう糖、焙煎カレーペースト、乳糖、生クリーム、野菜ブイヨン、帆立貝
エキス、酵母エキス、麦芽糖、オニオンペースト、チーズ、オニオンエキ
ス、こんぶエキス、脱脂大豆、調味料、乳化剤、酸味料、酸化防止剤、香
辛料抽出物、香料が原材料。
ルーの場合、作り方は普通のカレーとほぼ同じだが、最後の最後で牛乳を
入れて煮込む作業が増える程度のこと。これにより白色がさらに増す。黒
い小さい粉が目立つことになるが、これは香辛料やオニオンペーストなの
で何の心配も要らない。
レトルトタイプ(210g・230円)、ルウタイプ(160g・210円)の2種類。
いずれも全国発売中(06/08/07~)。ハウス食品。
上記のホワイトカレーのほかに、紋別市で新ご当地グルメ「オホーツク紋別ホワイトカレー」が2007年7月に誕生しました。ホワイトは流氷と酪農をイメージ、地元産のホタテなど地元の食材をふんだんに使用。発案者はじゃらん北海道のヒロ中田編集長。
ホワイトカレーのほか、ブラックカレーもあります。有名なのは、道央自動車道のサービスエリアになりますが、輪厚SAのレストランのメニューとしてあります。ブラックカレーは、カレールーが黒。温泉卵が乗っかってきますが、けっこう美味で人気が高いメニューとなっています。