300本の梅が彩る!洞爺湖と羊蹄山を望める絶景スポット「壮瞥公園」

洞爺湖の南東側湖畔にある壮瞥公園には、洞爺湖を見下ろす小高い丘陵の斜面にたくさんの梅の木が植えられています。毎年、5月中旬ぐらいに見頃を迎え、洞爺湖だけでなく、昭和新山や有珠山、遠くは羊蹄山なども見ることができる絶景ポイントです。そろそろ開花もすすむ頃、さっそく見に行ってきました。

桜とはまたひと味違う梅の味わい

訪れたのは2017年5月12日。天気予報は曇り。雨さえ降らなければなんとかなるかなと曇天の札幌から壮瞥町に向かいました。壮瞥公園に到着すると霧がかかっていて、昭和新山や羊蹄山どころではなく、眼下にある洞爺湖さえ見えないという状況でした。

▼眼下にある洞爺湖がうっすらとしか見えず

壮瞥公園は、面積8万6千㎡、標高165.3mで、約300本の豊後梅(ぶんごうめ)が植えられています。梅林が作られたのは1961(昭和36)年で、約2万㎡に渡り梅が植えられました。それまでは、そうべつ観光協会の前身の壮瞥町保勝会の手によって1919(大正8)年頃から、桜、ツツジ、松などが植えられていました。

▼雨露に濡れる梅の花々

現在は、町からの委託業務として壮瞥町の高齢者事業団が毎年梅の木の選定や肥料やりを行っています。梅の木が老朽化しているため、公園維持のために梅の若木を植樹もしているのだそう。

梅の老朽化は顕著で、最近では満開が見られるのが隔年になってきているため、みごとな満開の景観が毎年見られるわけではなくなってきていると、そうべつ観光協会で教えていただきました。

ちなみに今年も、今この状態で葉が出てきており「今年はこれが精一杯で、花が見られるのは20日過ぎぐらいまでだろう」とそうべつ観光協会では予想しているそうです。

▼梅の木の老朽化のため、満開になる前に葉が出てきている

ほかにもこんな楽しみ方が

ところで、壮瞥公園の梅林に向かう途中、ぽつんと立っている像が印象的でした。これについてもそうべつ観光協会に尋ねたところ、北海道芦別市出身の彫刻家鈴木吾郎氏の「風とあそぶ」という作品であると教えていただきました。洞爺湖周辺には、全部で58基の像が建てられており「ぐるっと洞爺湖彫刻公園」として楽しむこともできるということです。

▼台座も身長より高く、見上げる体勢に像がある

また、壮瞥公園の頂上には不動明王の仏像が奉られています。設置された経緯など詳細はそうべつ観光協会でも不明だそうですが、公園の下に不動教会と呼ばれる寺があることから、なんらかの関係があるのではないかとのことでした。

▼迫力ある不動明王の仏像

今回はあいにくの曇天のため、遠くまで見渡すことはできませんでしたが、霧にかすむ梅林も、それはそれで情緒があるもので、なかなか楽しむことができました。

▼天気がいいと遠くに羊蹄山も見ることができる(写真提供:そうべつ観光協会)

▼同じく天気がいいと昭和新山や有珠山も見ることができる(写真提供:そうべつ観光協会)

2017年の梅が見たいという人は、5月20日ぐらいが見納めになるということなので、急いで計画を立てましょう。ちなみに、壮瞥公園の頂上には少し広めのスペースがあり、15台ほどの車を停めることができます。ただし、駐車場として区画されているわけではないので、車で訪れる人は、マナーを守って駐車するようにしてくださいね。

取材協力
特定非営利活動法人そうべつ観光協会
所在地:有珠郡壮瞥町字滝之町384-1(道の駅そうべつ情報館i内)
電話:0142-66-2750
営業時間: 9時~17時30分(4月1日~11月15日)、9時~17時(11月16日~3月31日)
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