創業60年「十勝おはぎのサザエ」が道民に愛され続ける秘密とは?

札幌に住んでいると、デパートやスーパーでよく目にする「サザエ」の文字。道民なら誰もが知っている、そして誰もが一度は買ったことのある「サザエ食品」の看板です。陳列棚に並べられているのは、丸々としていかにもおいしそうなおはぎや、ふっくらとして思わず頬ばりたくなるおにぎりなどなど。

今回は、そんな「サザエ」の歴史、名前の由来、さらにはおはぎ名人、たいやき名人の妙技まで取材してきました。動画もあるので、とくとご覧あれ!

脈々と受け継がれる看板商品おはぎ、そのスゴ技とは!?

▼黄色い看板と緑の外壁が印象的な本社

「サザエ食品」が誕生したのは、ちょうど今から60年前。1957年(昭和32年)に、函館の朝市にできた小さな食堂「サザエ」が、そのはじまりでした。あの国民的マンガで描かれている家庭のように、賑やかな店になってほしいと、名前をズバリ「サザエ」にしたということです。

今では看板商品となっているおはぎも、もともと創業者である野村とみさんが、食堂の従業員や子どものおやつとして作っていたものでした。まさにマンガの「サザエさん」同様、古き良き昭和の風景が、そこには広がっていたのです。

▼つぶあん、こしあん、きなこ、ゴマ 各130円(税別)

お客さんにお裾分けすると評判となり、試しに市場で売ってみるとこれが大好評。当時1個10円のおはぎは、安くて大きくておいしいと、あっと言う間に売り切れるようになりました。やがて「サザエ」は食堂から、おはぎの店へと変わっていきます。

現在は商品名を「十勝おはぎ」とし、その名の通り、十勝産小豆と北海道産のもち米にこだわって作られています。奇をてらわない素朴な味わいは、創業当時の「お母さんの手作りの味がお手本」という基本姿勢を忘れることなく、今でも手作業でひとつひとつ作られているというから驚きです。なんと、名人になるといちいち量らなくても、培った感覚と技術で一定の重さのおはぎを作り続けることができるのだとか。

▼おはぎ名人、商品部係長の久保田真澄さん

そんな名人のひとりに、その妙技を披露してもらいました。商品部係長の久保田さんの手にかかれば、ごはん50g、あんこ50g、ピッタリ100gのおはぎがどんどん量産されていきます。

【動画】長年培った感覚と技術でおはぎを作る

※厨房施設ではない所で撮影しております。

この技術こそが、創業60年の重み。おはぎに対する愛情が、脈々と受け継がれていることの何よりの証です。

おはぎだけじゃない、サザエの人気商品いろいろ

「サザエ」には、他にもさまざまな商品があり、どれも根強い人気を誇っています。ちょっと小腹が空いた時や、ランチを簡単に済ませたい時など、重宝すること間違いなしの手巻き寿司やいなり寿司。

▼左から、なすみそ(税込172円)、ミニ太巻き(税込194円)、ツナマヨ、梅じそ、小粒納豆巻き(各税込151円)、いなり寿司(1個税込64円)

ちょっとした手土産にもなりそうな太巻きは、サイズもいろいろ揃っていて選べるのがうれしいところ。

▼左から、大名巻き(税込1080円)、小大名巻き(税込669円)、上太巻き(税込561円)

「サザエ」といえば、むしろ最初におにぎりを思い浮かべる方も多いかもしれません。種類も豊富で、あれもこれもと買ってしまいそうです。

▼左から、筋子(税込216円)、梅(税込151円)、紅鮭(税込162円)、かつお(税込151円)、五目(税込162円)、エビ天(税込194円)、紅鮭醤油(税込183円)

もちろん、おはぎ以外のおやつも、自慢のラインナップが揃います。まずはおやき。今川焼き、回転焼き、大判焼きなど呼び方はいろいろあれど、北海道では「おやき」と呼びます。

▼左から、十勝大名おやき<粒あん・クリーム>(税込97円)、白いおやき<粒あん・クリーム>(税込97円)

そして、みんなが大好きなたい焼き。実は「サザエ」にはおはぎ名人同様、たい焼き名人も存在するのです。

たい焼き名人の技が生み出す味を堪能できる新店

「サザエ」のたい焼きが買えるのは、実は「十勝大名」と名の付く札幌エスタ店と大丸札幌店、2店舗のみです。

もちろん、わざわざ足を運ぶ価値あり。「うす皮たい焼」というだけあって、パリッとした薄い生地の中にぎっしり詰まった粒あんは、たい焼きファンを虜にすること請け合いです。生地をもっと味わいたい人には、バター風味のおいしい「パイたい焼」がおすすめです。

▼左から、パイたい焼(税込216円)、うす皮たい焼(税込118円)

毎日行列ができるほどの人気商品である、この「うす皮たい焼」。それが、なんとあの「白い恋人」でお馴染みの「ISHIYA」とコラボして、札幌エスタ地下1階に新店舗まで出来てしまいました。注目のコラボメニューは、その名も「うす皮たい焼ソフト」。

▼うす皮たい焼ソフト(税込420円)

「ISHIYA」のコク深いソフトクリームに「サザエ」のたい焼きが、見事にマッチング。奇跡の化学反応を起こしたこの一品、食べない手はありません。

▼コラボショップは連日大盛況

さて、お待たせしました。ここでたい焼き名人の妙技をご紹介しておきましょう。「うす皮たい焼」から「うす皮たい焼ソフト」へと変貌を遂げるシーンまで、目を離さずご覧ください。

【動画】うす皮たい焼きはこうして作られている!

おはぎ同様、長年培われた名人の腕があってこそ、実現できる味わい。もちろん、そんなことを知っていても知らなくてもおいしいのが「サザエ」の商品たちです。

今度あの看板を見かけた時には、ふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょう。きっとあなたのお腹を満たしてくれる一品と出会えるはずです。

▼店員さんたちの笑顔も、待っています!

サザエ食品株式会社
所在地:札幌市中央区宮の森4条1丁目1-35
電話:011-644-3366
十勝大名ソフトクリーム
所在地:札幌市中央区北5条西2丁目 JRタワーエスタ大食品街 B1F
電話:011-213-2016
営業時間:10時~21時

2017年5月2日:一部商品の価格の誤り等を修正いたしました。お詫びし訂正いたします。