サロマ湖は道内でいちばん大きな湖です。周囲は92km、面積は約152㎡あり、全国でも3番目に大きな湖となります。砂嘴や砂州が発達して海の一部が閉じ込められてできた海跡湖です。サロマ湖の砂嘴は長さ25kmあり、オホーツク海を隔てています。
景観の美しさでも定評のあるサロマ湖。訪れたときにはぜひ足を伸ばしてみてほしい展望台を紹介します。
1.サロマ湖展望台
サロマ湖展望台は、サロマ湖沿岸のほぼ中央にある幌岩山の山頂付近にあります。山の奥の方にあった展望台が老朽化したため、登り口を整備し、1989(平成元年)12月に現在の場所に新築されました。
▼木で作られた見た目も美しい展望台
▼展望台の中はこんな感じ
まわりに高い山のない標高376mの幌岩山からは、サロマ湖だけでなく、その先のオホーツク海など、広い湖周辺すべてを見渡すことができるので、ここへは必ず訪れておいた方がよいでしょう。展望台には無料で見られる双眼鏡がついているのも、見逃せないポイントです。
▼無料で利用できるのがうれしい双眼鏡
サロマ湖展望台に車で行く場合は、国道238号線(オホーツクライン)から入っていきます。富武士(とっぷし)側からと浪速(なにわ)側からの2通りの道があり、最終的には同じ場所に到着します。距離はどちらも5kmぐらいです。湧別(ゆうべつ)方面から国道238号線を東に向かう場合は、富武士あたりに下記写真の看板が右側に見えますので、そこを右折してください。あとは看板通り道なりに進んでいくと展望台に到着します。途中で砂利道に変わりますので運転には注意して下さい。
▼サロマ湖展望台への看板
網走方面から国道238号線を西に進んだ場合には、浪速あたりで下記写真の看板が左側に見えますので、そこを左折してください。湧別方面からと同様、道なりに進んでいくと展望台に到着します。こちらも途中で砂利道に変わりますので注意するようにしてください。
▼サロマ湖展望台への看板
国道238号線の富武士側からサロマ湖展望台に行き、浪速側へ戻ってくる行程を動画にしましたので、興味のある方はご覧下さい。
【動画】車で訪れる際の参考にどうぞ
また、サロマ湖展望台は、歩いて登ることもできます。道の駅「サロマ湖」横に登山道があり、展望台まで続いています。距離にして約2.5km、1.5時間~2時間ぐらいで登ることができます。
▼道の駅「サロマ湖」
▼道の駅「サロマ湖」からサロマ湖展望台を見ることができる
紹介してきたサロマ湖展望台ですが、冬期は閉鎖されるため、車で行くことはできなくなりますので注意してください。閉鎖される期間は、雪が降りはじめてから雪が溶けるまで。佐呂間町役場によると、その年によって違うのではっきりした日時は決まっていませんが、だいたい11月下旬~12月上旬に閉鎖し、ゴールデンウィーク前に解除されるということです。
▼サロマ湖展望台から見た夕日(写真提供:佐呂間町役場)
2.キムアネップ岬
サロマ湖の東南に、ぽんと突き出た岬がキムアネップ岬です。砂浜になっている湖岸まで行くことができます。原生林の宝庫と言われているサロマ湖の中でも、ここキムアネップ岬では初夏から秋にかけて大地を赤く染めるサンゴソウが圧巻と評判です。その他、ハマナスやセンダイハギ、ヒオウギアヤメなど50種類が咲き乱れます。
▼湖岸の砂浜から見たサロマ湖
ここから見るサロマ湖に沈む夕日は、日本屈指の夕日と言っても過言ではないほど。
▼湖岸から眺める夕日は幻想的な美しさ(写真提供:佐呂間町役場)
3.ピラオロ展望台
サロマ湖展望台への富武士側からの登り口や、道の駅「サロマ湖」の西側にあるのがピラオロ展望台です。湖岸からサロマ湖をもっともよく見渡せる場所がここです。「ピラオロ」とは、アイヌ語で「がけのある所」(ピラ=がけ、オロ=場所)という意味で、アイヌの人々が魚群の見張りをしていた場所だと伝えられているそうです。
▼ピラオロ展望台から見たサロマ湖
4.竜宮台展望台
サロマ湖の西側の砂嘴の端にあるのが竜宮台展望台です。この展望台からは片方にオホーツク海、反対側にサロマ湖を見渡せます。冬期には流氷を間近で見ることができます。海岸まで行って、流氷に触ることも可能です。ただし、危険なので流氷には登らないようにしてください。
▼先に見えるのはオホーツク海
全国3位の広さを誇るサロマ湖だけに、いくつもの絶景ポイントがあります。それぞれの場所、それぞれの時間によって、さまざまな表情を見せてくれるサロマ湖。せっかく訪れたからには、ひとつの場所で満足するのではなく、何カ所か回って心ゆくまで堪能してはいかがでしょう?